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“高い感染力”「サブクレードK」拡大 ワクチンの効果は?専門家に聞く【ひるおび】

国内
2025-12-02 16:31

今シーズン流行しているインフルエンザウイルスのうち、約96%が「サブクレードK」と呼ばれている変異株でした。既存のワクチンはどこまで有効なのでしょうか。専門家が解説します。


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インフル流行型の96%が変異株

直近1週間(11月17日~23日)のインフルエンザ者数は19万人と、去年の同時期と比べて、約17倍に急増しています。
国立健康危機管理研究機構が、国内で今季流行しているA香港型(H3型)に感染した患者の検体を9月以降に分析したところ、約96%が「サブクレードK」と呼ばれる変異株だったと明らかにしました。
主な症状は高熱や喉の痛み、咳、筋肉痛などで、従来のA型と大きな変異はないとされています。


日本医科大学 北村義浩教授:
症状は今までのA型のインフルエンザとほぼ一緒と考えていいと思います。
ただ、A型の中でもH1よりH3が流行った年は、特にお子さんやご高齢の方に重症例が多いと言われているので、警戒しています。


また、「サブクレードK」の特徴として“高い感染力”があります。


日本医科大学 北村義浩教授:
従来型よりも2割ぐらい感染力が強いと思われます。
今年生まれたウイルスで、ほとんどの年代の方が初めて出会うウイルスですから、免疫を持っている人が少ない。特に5歳以下のお子さんは要注意ですね。


コメンテーター 「食べチョク」代表 秋元里奈:
変異株も普通の検査で分かるものなんでしょうか?


日本医科大学 北村義浩教授:
従来の検査キットできちんと検出することができますので、安心してください。


恵俊彰:
香港型なのか、新しい「サブクレードK」なのかは病院では言われない?


日本医科大学 北村義浩教授:
A型のH3かH1、あるいはB型のうちどれかは分かりますが、「サブクレードK」か香港型かなどの細かいことは現場では分からないです。


「サブクレードK」ワクチンの効果は?

今シーズンのインフルエンザHAワクチンは、
▼A型H1N1
▼A型H3N2
▼B型ビクトリア系統
の3種類の混合ワクチンです。


「サブクレードK」はA型H3N2の変異株です。
北村教授は、今年のワクチンにはサブクレードKは含まれていないが、重症化予防などの効果はあると考えています。


恵俊彰:
ワクチン効果はあるということですか?


日本医科大学 北村義浩教授:
ぶっちゃけて言うと、「ワクチンとしての効果はあるが、感染予防という観点でいうとあまりない」ということです。
今のワクチン3種混合の中に含まれているH3型は、22年や23年に流行ったものを母体にしたワクチンなので、そもそも今年流行り始めた25年バージョンの新しいサブクレードKという変異株には「かからない」という観点ではほとんど対応していません。
ただ、変異株といっても変化はわずかなので、重症化を予防する力は十分に持っている、そんなワクチンです。


恵俊彰:
ピークはこれから迎えるということですから、ワクチンを打っていない方はこれからでも打ってもらった方がいいですよね。


日本医科大学 北村義浩教授:
それは打った方がいい。特にお子様、高齢の方にはぜひおすすめしますね。


(ひるおび 2025年12月2日放送より)
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<プロフィール>
北村義浩氏
日本医科大学教授 専門は感染症学
国立感染症研究所、中国科学院などで研究に従事


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