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社長就任後、チャンスを活かして新事業が成功。苦労話も

2022-04-25 15:00:44

今回、お話しを伺ったのは、KALA MANAGEMENT株式会社 代表取締役CEOの茂木雄介さん。社長に就任した後、様々な苦労が待っていたが、それを忍耐と工夫で乗り越え、新たに注文住宅事業を軌道に乗せることに成功した。その道筋について聞いた。

社長就任後、茂木さん自身がメンバー構成から決めることになった。注文住宅の事業を開始するに当たり、初めてのことで何もわからない中、試行錯誤で一級建築士や建築施工管理技士などを迎え入れ、なんとかメンバーを揃えた。

また、注文住宅事業はまだ始めて間もないということもあり、ライバル業者や下請けの工務店などから足元を見られるという課題に直面した。現に、一番初めに依頼した下請け業者に委託料を持ち逃げされたという災難に遭った。また、別の下請け業者は引き受けてくれたものの、納期に大幅に遅れが発生するなどトラブルが多発した。

そうした経験から顧問弁護士を起用し、法律関連のチェック体制を整備。また同じ業者に一括で依頼するのではなく、分離発注することで、リスクを分散させるなどの対策を講じた。また大手のハウスメーカーに事業のやり方を聞きに行き、勉強することで、元受け業者としての心の持ち方や仕事へのスタンスを学んでいった。

特に業者に対しては、きちんと膝を突き合わせて話しをすることで、信頼関係が生まれ、リピート依頼をすることが増えている。ネガティブなことも多々起きたが、茂木さん自身は、とてもポジティブに行ってきたと話す。

また基本的な考え方として「家は不動産ではなく、生き方に合わせて変えていく可動産として、お客様の人生をともに歩むパートナーとして体現する」というものがあると茂木さん。特に日本人は、結婚して家族ができたら、終の棲家として家を買うという固定概念がある。しかし、独身でも家を持っていい。毎月の家賃を無駄にせず、家を買うことで資産に変えることを推奨する。家に合わせて生き方を変えるのではなく、仕事やライフスタイルなどの生き方が変わったら、家の持ち方も変えればいい。今後、どういう生き方をしたいかヒアリングした上で、「その生き方なら、この家を持ちましょう」と提案している。転勤が心配という人もいるが、そのときは家を売って、また転勤先で家を建てればいい。もちろん、売るなら売り先も見つけて紹介する。日本人は晩婚化が進んでいることもあり、独身者に対して、このような提案をして考え方を変えていきたいと話す。

茂木さんが経営で大事にしていることの一つに、「現場の意見」がある。正しいのは現場であることが多いため、自分から現場の意見を積極的に聞くようにしている。現場を束ねる各部長も、現場の意見をしっかりと吸い上げてくれる人選にすることで、現場の意見がきちんと上がってくる仕組みにしている。その他、毎週1回の全体会議のほか、部長だけの会議を実施したり、飲みニケーションを自ら実施し、自宅に社員を招いて飲み会を行ったりして現場の声を少しでも聞ける環境を作っているという。

今後の展望としては、スタンスは変えないものの、時代の流れによって、その時々にやりたいと思ったことを全力でやりたいと話す。また、かつて家づくりの相談を受けたある夫婦の願いを叶えられなかった経験が心残りであり、将来は大手ハウスメーカーと同じ土俵で戦えるよう、性能やデザインなどの技術と体力を高める準備を着々と進めているそうだ。

茂木さん自身、悩んだときに道しるべにしていることは、考え方を変えること。我慢は一切しない。我慢はいずれパンクする。だから我慢ではなく「忍耐」だと思うようにしている。それは筋肉痛のようなもの。「これを乗り越えたらもっと上に行ける」と。忍耐は試練だから、成長ができる。そして、そのたびにさまざまな人が助けてくれる。実際、試練を乗り越えるたびに多様なパイプが生まれていると話す。

若者へのメッセージとして、「私は自分で考えて仕事をすることで、仕事に楽しさを見出してきました。与えられた仕事をするよりも、考えて仕事をすることのほうがはるかにむずかしいですが、やりがいも大きいです。失敗を恐れず、何事にも挑戦してみてください。きっとその先には成長が待っています」と述べる。さらに失敗して、万が一、借金や破産することになっても死ぬわけではない。ドナルド・トランプ元アメリカ大統領も、かつては4回自己破産して不動産王になり、大統領にまでなれた。日本では1回自己破産しただけで汚点として見られるがアメリカではそうではない。 茂木さんは数多くの失敗をしてきたが、その分、知識がついているため、人から相談されることが多いという。社員にもやりたいことには挑戦させるようにしている。そのほうが、失敗しないこと、誰かに怒られることを恐れる生き方よりも楽しいと思うと話した。

情報提供元: マガジンサミット

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