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チャンポンすると二日酔い?「悪酔い」のウソ・ホント

2016-10-30 21:30:45


執筆:Mocosuku編集部
監修:岡本 良平(医師・東京医科歯科大学名誉教授)
調子に乗って飲みすぎて、言ってはいけないことを口にしてしまったり、しつこく絡んでしまったり…
いわゆる「悪酔い」というやつです。
翌日の二日酔いも手伝って、どうしようもい自己嫌悪に陥った経験はありませんか?
「悪酔いしない方法」は、諸説さまざま言われています。ただ「それホントなの?」と言いたくなるような情報があることもたしか。
そこで今回は「悪酔い」に関するさまざまな情報について、医学的に見て「ウソ」なのか「ホント」なのかをまとめてみました。

お酒の前に牛乳!?


“お酒の前に牛乳を飲めば悪酔いしない”
⇒ ウソ
「牛乳を飲むと胃に膜が張って、アルコールの吸収を抑えるから悪酔いしない」
そのような理由から、お酒を飲む前に牛乳を飲むと悪酔いしないと言われてきました。
たしかに牛乳を飲むと胃に膜がはりますが、胃散はとても強いので牛乳を飲んで保護膜ができてもすぐに消えてしまいます。よって、牛乳を飲んでできる膜はアルコールの吸収を抑える働きを持っていません。
ただし、牛乳の効果は胃ではなく「肝臓」で発揮されます。
アルコールは肝臓で分解されますが、分解されるときにはタンパク質や脂質、ビタミンなどの栄養が必要です。この栄養がないと肝臓の働きが鈍くなり、アルコールの分解が遅くなって悪酔いします。
牛乳にはこれらの栄養が十分に含まれているため、アルコールを分解するのを助けてくれます。
牛乳を飲んだからといって酔わないわけではありませんが、事前に牛乳を飲んでおくことでアルコールがスムーズに分解され、悪酔いを予防する効果は得られるようです。

乾杯はバターがベスト!?


“飲酒前にバターを食べると悪酔いしない”
⇒ ホント
あらゆる食材のなかで、もっとも二日酔いの予防に効果的なのは「脂肪」です。
脂肪は胃ではほとんど消化や吸収がされず、腸に送られてはじめて消化や吸収がされます。ほかの食品と比べて吸収に時間がかかるため、胃におけるアルコールの吸収を防ぎ、急激な酔いを予防する効果があるのです。
地中海では飲酒前にバターやサワークリームを食べたり、スプーン1杯分のオリーブオイルを口にしたりすることで悪酔いを防止する人もいます。
バターやオリーブオイルを口にするのに抵抗がある人は、脂肪分の多いナッツ類を食べるだけでも効果的です。

チャンポンは悪酔い確定!?


“チャンポンすると悪酔いし二日酔いになりやすい”
⇒ ウソ
色々なお酒の種類を飲む「チャンポン」は悪酔いするという話を聞いたことがありませんか?しかしそのような医学的根拠はありません。
「酔い」は、お酒の種類ではなく量の問題。いくらお酒が胃の中で混ざり合ったとしても、摂取したアルコールの量は変わらないので、チャンポンをしたからといって酔いやすくなるわけではないのです。
とはいえ、味や香りの違う色々なお酒を飲むことで、楽しくなりついつい飲みすぎてしまうもの。
こういった過程が「チャンポンすると二日酔いになりやすい」という説に繋がったのかもしれませんね。

飲んだ後はサウナが一番!?


“お酒を飲んだ後はサウナで二日酔い予防できる”
⇒ ウソ
二日酔い対策といてサウナに入ることで、血行がよくなり体内のアルコールの分化も活発になると言われています。
しかしお酒を飲んだあとにサウナやお風呂に入るのは危険です。血中アルコール濃度を上昇させるため、若くても脳卒中になってしまう危険性があるのです。
さらに、脱水症状の状態ではアルコールが分解されにくくなり、血液がドロドロになります。
心臓にも負担がかかるので、飲酒後のサウナは絶対に避けましょう。

お酒は「自分の適量」で


悪酔いせずにお酒を飲むためには、お酒と同じ量の水を並行して飲むことが大切です。
水とお酒の量を等しくすることで、摂取するアルコールの濃度が薄まります。
多量の飲酒はの飲む人の健康を損ねます。場合によってはそれだけでは済まず、人間関係に悪影響を与えることもあれば、無関係の人を巻き込んで思わぬトラブルを呼び込む可能性すら考えられます。
自分のお酒の適量を知り、「楽しいお酒」にしたいですね。

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情報提供元: mocosuku

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