ソニー 最新のRX100M5は、デジタル一眼に匹敵する高速AF・高速連写カメラに進化した
2017-04-13 10:00:00
ソニーのハイエンドコンパクトデジカメ「RX100」シリーズ最新モデル「DSC-RX100M5」(以下、RX100M5)が2016年10月に発売となった。有効画素数は約2010万画素と据え置きだが、新たにイメージセンサーに位相差検出方式AFセンサーを搭載することで、高速AFを実現した。
今回は、進化したRX100M5の機能をチェックしていこう。
RX100M5のイメージセンサーに搭載された位相差検出方式AFセンサーは、同社のミラーレス一眼カメラαシリーズにも搭載されているもので、高速でピント合わせが可能なほかに、動体に対する強力な追尾機能も兼ね備える。
この性能アップのおかげで、RX100M5はデジタル一眼レフカメラに匹敵する高速AFをもつコンパクトデジカメに進化。このAF性能は、スポーツ撮影にも対応できる高性能なものなのだが、残念ながら搭載するズームレンズは35mm判換算24-70mm相当であるため、スポーツ観戦などにおいて観客席からグランドの選手をクローズアップ撮影するような用途には向かない。
そのため比較的、近場の被写体を撮影することになるのだが、そういう場合の被写体はやはり子どもやペットではないだろうか。RX100M5なら、元気に遊ぶ子どもの撮影などに対応できるポテンシャルを持っている。
さらに連写速度は、シャッターチャンスを逃がさない最高秒間24コマ。連続撮影するにあたって、大容量のバッファメモリーを搭載しているため、JPEG撮影なら100枚以上は余裕で連写可能だ。ファイルサイズが大きいRAWデータでも、40枚以上連続撮影しても連写が遅くならない。連続撮影枚数が多いとは言え、秒間24コマではあっという間にバッファがフルになってしまう。そこで使いこなし方として、連写速度を使いやすい秒間3.5コマまで落とすことで、連写バッファを使い切らずにバランス良く連写をすることも可能だ。
4K動画も、この高速AFでピントを合わせ続けることができる。この高速オートフォーカスと、高精細な4K映像はビデオカメラを凌駕する。従来機と同様にS-log2ガンマで撮影できるため、他のソニー製品とのカラーグレーディングも容易だ。
この動画機能で一つ注意したいのが、ファイルサイズ4GB制限があること。動画の撮影時間は最大20分だが、4K30pをXAVC S 100Mbpsで撮影すると、約5分で4GBに達してしまい撮影が終了してしまう。さらに連続撮影を行ったところ、熱によって撮影が強制終了してしまうことがあった。4Kを長い時間撮影するのは、撮影時にある程度のケアが必要だ。
しかしながら、静止画撮影に関しては一眼レフカメラに匹敵する性能を持っており、それに関しては満点評価をしたい。背面の液晶はチルト式でウエストレベル撮影が可能なほか、自撮り撮影にも対応する。
本体に内蔵されたEVF(電子ビューファインダー)は見え方もよく、ブレ防止にもつながるため多用したくなる機能だ。
静止画に関しては満点性能だが、4K動画撮影に関しては短いカットで撮影する映像作品撮りには最適だが、長時間の映像記録には向かない点が残念なところだ。
次回は、RX100M5の作例とともにその性能をチェックしていきたいと思う。
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情報提供元: クチコミ.jp