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國學院大學の『学び直し勉強会』第2回が開催 – 研究と地域貢献を深掘り

2025-02-28 17:00:26

2月26日、國學院大學で第2回「学び直し勉強会」が開催。この勉強会は、昨年の2月にも開催され2回目の実施となる。たまプラーザキャンパスの教員がメディアを対象に講義を行い知識と見解を相互交換する機会として開かれる会である。

今回は、観光まちづくり学部観光まちづくり学科所属松本貴文准教授と人間開発学部健康体育学科所属渡辺啓太准教授が、各学部の紹介や自身の研究について講演した。

國學院大学は150年の歴史をもつが、たまプラーザキャンパスの観光まちづくり学部と人間開発学部は比較的新しい学部といえる。この勉強会の背景について、國學院大学副学長であり、たまプラーザキャンパス長、人間開発学部長の太田直之教授は「この2つの学部がどのような研究をし、どのような活動をしているか知ってもらいたい」と語った。

観光まちづくり学部とは、2022年4月に新設された学部。日本各地の歴史、文化、自然をみつめ、観光を基軸に持続可能な「まちづくり」を考え、多様な側面から地域に貢献していくことができる人材を育てていくという方針でつくられている。

人口減少社会の現在、次世代に引き継いでいくために、地域の環境・社会・経済に関する幅広い知識と技術を身に付け、よりよい未来へ繋がる「観光まちづくり」の提案と実践ができる人材が各地で求められている。この学部では地域を支える学問を理論と実践の両面から、分野横断的に学ぶことができるとのこと。

今回、観光まちづくり学部の松本教授が「農山村における暮らしとコミュニティ」というテーマで講じた。松本教授は実際に生徒と岐阜県高山市などでのフィールドワークを行っている。

日常生活における山の資源利用に関してやその集落の高齢者に話を聞き、集落内のコミュニティについても入り込み、農山漁村集落の生活の「現実」を調査。そして「社会全体の持続可能性が問われている今日、持続可能な生活の仕組みを模索してきた先進地域として農山漁村を見つめなおすことが重要」だと意見を述べ、「農山を大変な場所としてみるだけじゃなく、いろんな課題に取り組んできた場所として仕組み作りから学ぶことがたくさんあるのではないか」とまとめ、講義を終えた。

続いて人間開発学部の渡辺准教授が登壇。人間開発学部とは、幼児教育・保育、初等教育そして健康管理の現場で活躍する「人づくりのプロ」を育成する学部で、「教職の國學院」として長年培ってきた人材育成システムを利用して、人間の持つ個性や素質を伸ばし、潜在能力や才能を引き出して、「人間開発」を行う教育者を育てることを目的としている。

そのなかでも渡辺准教授が在籍する健康体育学科は、その人材育成システムを利用し、スポーツ指導者・保健体育教諭・スポーツ施設職員・地域社会のスポーツリーダー・企業の人事管理部門での健康管理のスペシャリストなどの育成を目的とした学科だという。

スポーツ競技者の指導や、健康の保持・増進を目的とした指導、身体運動能力未開発者への指導など、さまざまな人々の健康・競技生活を支え、豊かで健康的な生活の実現を支援していく。

渡辺准教授はバレーボール女子日本代表チームのアナリストをはじめ、競技の枠組みを超えた日本スポーツアナリスト協会を創設。JOCナショナルコーチアカデミーなどの講師も務め、アナリストの後進育成やアナリティクス実践者の養成にも注力している。

そんな渡辺准教授は「スポーツにおけるDX(デジタルトランスフォーメーション)とは?」をテーマに、DXがスポーツ選手や指導者に何をもたらしているのか、これからのオリンピックとアスリートの価値とそのために求められるサポートについて講義した。

スポーツDXとはスポーツにおけるテクノロジーや今では当たり前になりつつあるデータ活用のこと。データを最大限に利用できる場合もあれば、データや情報におぼれる可能性もあるためその部分でのサポートも必要になると熱弁した。

最後に太田教授が「両学部とも地域の社会課題にこたえれるような優秀な研究者がそろっておりますので、課題にこたえるための地域のシンクタンクとしてなんらかの形でお役にたてればと考えている」と挨拶し、「学び直し勉強会」は終了した。

情報提供元: マガジンサミット

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