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加藤茶さん&綾菜さん夫妻も驚き!透析治療の選択肢を広げる「おうち透析」をはじめとする最新情報を専門医が解説

2025-03-25 15:00:32

急性期から慢性期の腎臓ケアに70年の基盤を持つグローバル・ヘルスケアカンパニーの日本法人である株式会社ヴァンティブは、2025年2月に米国本社が独立企業Vantiveとして設立されたことにより、新たな幕開けとして、3月13日(木)の世界腎臓デーに「ヴァンティブ ローンチ発表会〜透析には2つの選択肢があることをご存知ですか?〜」と題した発表会を開催しました。

専門医から日本の透析環境やあまり知られていない治療選択肢についてのお話し、またスペシャルゲストとして一度は血液透析を勧められた加藤茶さんおよび綾菜夫人と専門医のトークセッションも行われました。

腹膜透析にフォーカスし透析治療の当たり前を変えていく

はじめにヴァンティブについて、代表取締役社長である河野行成さんより発表がありました。
透析には血液透析と腹膜透析の2種類があり、ヴァンティブでは業界のマーケットリーダーとして腹膜透析で使われる腹膜透析液を日本の患者さんに向けて国内で35年にわたり製造しています。

腹膜透析は血を扱わない治療法で、この治療法を選んだ患者さんは「自分らしいライフスタイルを過ごせている」と感じる人が78%いるなど、QOLを高めてくれる可能性があることがわかっていますが、日本では普及率がおよそ3%ほど。行っている病院も限定的で、腹膜透析という治療法があることも病院で聞いてたまたま知ったという患者さんが多いことが課題だといいます。

そこでヴァンティブは患者さんへの認知向上を目指し、治療重視から生活重視へシフトしてもらえるよう、腹膜透析および在宅血液透析を「おうち透析」と命名。
腹膜透析を行っている病院の検索や、透析治療の知識動画の公開を行う「透析病院ドットコム」も立ち上げたそうです。

日本の透析治療の現状とは?

続いて日本大学 医学部 腎臓高血圧内分泌内科 主任教授 阿部雅紀 医師を迎え、「おうち透析と通院透析の違い」をテーマにしたトークセッションが行われました。
日本の慢性腎臓病の推定患者数は約2,000万人と言われており、これは成人の5人に1人の割合であるといい、今や新たな国民病ともなってきているそうです。
慢性腎臓病は早期のステージでは自覚症状がなく、痛みなどもないため、病気が見つかった頃には進行しているケースが多いそう。進行し、腎不全となると腎臓の機能を補う透析治療が必要になります。

日本では97%の患者さんは週3回通院し4~5時間、血液を体外の機械でろ過する血液透析を行うなか、3%の患者さんは毎日自宅などで自分で血液を扱わない腹膜透析という治療法を行っているそうです。腹膜透析は就寝中に自動で透析を行ってくれるものもあるのだとか。また、心臓への負担が小さいこと、電気も水も必要とせずに行うことができるので災害時も安心というメリットがあるのだとか。
しかし、腹膜透析は治療が提供できる病院数が限定的である上に、医療は自分で行うものではないという考え方が日本で普及しない理由になっているのではないかと阿部先生が見解を述べました。

加藤茶さん・綾菜さんが2つの透析について学ぶ

会の最後には、加藤茶さん・綾菜さん夫妻によるスペシャルトークセッションも行われました。
一度透析治療を勧められたことがあるという加藤茶さんは、「透析は寝たきりになってしまったり、仕事もできないという怖いイメージがありました。コントもできなくなってしまうのかと落ち込みました。」とコメント。

「その当時は血液透析しか選択肢がないと思っていました。それ以外の治療法はないかと調べていく中で、おうち透析を知りました。」その後、透析になることは免れたそうですが、情報を知っていることで選択肢が広がり、加藤さんの表情も明るくなったと妻の綾菜さん。

お二人は、透析治療に関するクイズにも挑戦。『腹膜透析は血液透析よりも患者負担額が大きい?』という問いには⚪︎と答えたお二人でしたが、答えは×。
金額は同額で、どちらも保険適用されるとのこと。

『腹膜透析の食事制限は穏やかで生野菜や果物、コーヒーなどが飲める?』という問いにはお二人とも×と答えましたが、正解は⚪︎。

腹膜透析は毎日行うので、カリウム制限も緩やかとのことでした。

「月に一度の通院で」良い腹膜透析は、仕事や趣味を継続している人が多く、運動も自由にできるそう。
「今日のお話を聞いて、気持ちが楽になった。仕事で地方へも行けるとのことで、悩んでいる人はぜひ腹膜透析を選択肢に入れてみて欲しいです。」と加藤さん。
「腹膜透析は支える家族も楽になり、旅行も仕事もできる治療法だと知りました。これからも夫婦元気に明るく過ごしていきたい。」と綾菜さん。
「透析が必要と告げられると、絶望を感じる人が多いと思いますが、日本の透析治療は世界一。透析になったとしても元気に生活ができるので、心配しないでいただきたい。血液透析だけではない選択肢もあるということを知って欲しいと思います。」と阿部先生が伝えました。

透析には2つの選択肢があるということを知っておくだけでも、いざという時の心構えができるのではないでしょうか。
これまでの生活を維持できる可能性がある透析治療、ぜひ知っておいていただけたらと思います。

情報提供元: マガジンサミット

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