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歴史上の人物で最恐の裏切り者は誰かを考える

2018-09-21 06:30:51

歴史上もっとも有名な裏切り者のひとりといえば、自分の利益のために義父を殺すなど度重なる逆心を見せた三国志の呂布。彼のように名高い裏切り者がゲームやアニメなどになった際、ストーリーの大きな役割を担うため濃いキャラとして人気者になったりします。

しかし当時、リアルにそんな奴がそばにいたら絶望的に嫌な奴で、不人気極まりないように思います。では彼らは本当に嫌われるに値する人物出たのでしょうか?そこで今回は歴史に残る裏切り者を紹介し、誰が最恐なのかを考えてみたいと思います。

ナポレオンに重用されながらも裏切ったジョゼフ・フーシェ

裏切り、変わり身を繰り返し自らの身を守ったのがフーシェ。まずフランス革命の際、議員だったフーシェは穏健派に近い立場だったにもかかわらずルイ16世の処刑に票を投じるという行動をとります。

その後、恐怖政治の指導者ロベスピエールに重用されますが対立。断頭台にかけるよう画策し成功しました。。この時の諜報能力を買われ大臣に上り詰めますが、体制側だったにもかかわらずナポレオンのクーデターに貢献。政権奪取に力を貸しました。

ナポレオンは彼がすぐに裏切ることを知っていながらも、その情報収集能力に一目置いており重用したそうです。そんなフーシェですが政権崩壊を予見し、ナポレオンをあっさり見限り、政治首班にまで上り詰めました。結局、失脚しますが、殺されずに61歳まで生きられたのは、並外れた情報収集能力であらゆる人の弱みを握っていたからという説があります。

信長に対し光秀、家康に対し数正

戦国史上大物の裏切り者といえば織田信長に反旗を翻した明智光秀。豊臣家衰退のきっかけをつくった小早川秀秋。この2人は有名ですが、徳川家を混乱させるほどの裏切りをみせたのが石川数正。

彼は家康が今川義元の人質だったころから仕えていた古参。家康が独立に際し、今川家に人質としてとられていた家康の妻や長男を奪い返す功績を上げています。その後も外交担当として活躍し、徳川家には無くてはならない忠臣として君臨していました。

ところが羽柴軍対織田・徳川軍の戦い、小牧・長久手の戦い後、数正は突如出奔。その先はなんと最大のライバル羽柴家。裏切った理由としては分かっていませんが、羽柴家への外交担当を担っていたためヘッドハンティングされた説、羽柴家の自由な雰囲気に魅了された説などがあります。徳川家は重要機密も熟知していた数正の出奔により、軍事改革を余儀なくされました。

楊貴妃に取り入り皇帝まで上り詰めた 安禄山

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Fujisan.co.jpより

中国、唐の時代の人物、安禄山。戦上手で複数の言葉を話せる器用さを見せる一方でずる賢く人に取り入るのが巧みだったそうです。節度使(地方の軍の司令官。行政にも権力が及ぶ地位)に認められると、武功と口八丁手八丁でめきめき出世。いつしかその名前は時の皇帝玄宗の耳に入るほどの地位を得るようになりました。

そんな安禄山を気に入ったのは玄宗の寵姫・楊貴妃。安禄山は楊貴妃の養子になったり、楊貴妃の赤ちゃんと称しオムツを穿いてかごに乗り入朝したりと玄宗と楊貴妃を喜ばせました。しかし宰相の楊国忠とは折り合いが悪く深刻化すると、安禄山はついに挙兵。快進撃を見せ洛陽を陥落させると皇帝を名乗り燕を建国しました。

一方、玄武は楊貴妃らは蜀へ逃亡しますが道中、部下にこの乱の責任は楊貴妃と宰相にあると詰められ泣く泣く2人やその家族を殺害しました。取り立ててくれた玄宗や楊貴妃を裏切り皇帝まで上り詰めた安禄山でしたが、結局暴政もあり即位から1年ほどで息子に殺されてしまいました。

ブルータスは本心でカエサルを裏切ったのか?

古代ローマ共和国の軍人として大きな功績をあげ権力者だったカエサルは、ブルータスの母と愛人関係に。ブルータスには父がいなかったことから親密な関係だったといいます。のちにブルータスは閥族派の元老院議席を得て政治家として頭角を現します。

一方、元老院と折り合いの悪いカエサルは内戦を起こしブルータスらと対峙しますが、そんな時でも「戦場でブルータスを見たら傷つけてはいけない」と異例の厳命を発します。結局、ブルータスはカエサルに与することになり以来、厚遇を受け腹心の部下となりました。

カエサルの最期は元老院の十数人と絶大な信頼を置いていたブルータスによる暗殺。このとき「ブルータス、お前もか」と言ったとされるセリフは有名です。

とはいえ、ブルータスは父代わりでもある人物をなぜ手にかけたのか? そもそも国家のために忠実に働いてきたブルータス、かたや元老院と対立し共和国の改革を目論んでいたカエサルとでは水と油も同然。改革を望まない元老院に説得され泣く泣く、国家のために暗殺に加わったとみられています。

 

さて、様々な裏切り者を見て来ましたがいかがだったでしょうか。命のやりとりがあるものの個人的にたちが悪そうなのは、苦楽を共にし裏切りの予兆すら見せなかったにも係わらず、いつの間にか寝返ったとみられる石川数正が怖いと感じます。きっと家康もぽかーーんだったことでしょう。

情報提供元: マガジンサミット

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