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2025-10-02 19:57

俳優の妻夫木聡が2日、都内で行われた映画『宝島』東京キャラバン舞台あいさつに登場した。アメリカ統治下の沖縄を舞台にした本作で主人公・グスクを演じた妻夫木が、本作に込めた思いや自身が感じたことについて熱く語り、震えながら何度も涙する場面があった。
【動画】妻夫木聡、舞台挨拶で思い溢れ涙 亡き祖母へメッセージ
同映画は、真藤順丈氏の直木賞受賞作が原作。戦後、物資の乏しい時代に、米軍基地から奪った物資を住民に分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれた若者たちがいた。ある襲撃の夜、リーダー格だったオン(永山瑛太)は「予定外の戦果」を手に入れ、忽然と姿を消す。残された幼なじみのグスク(妻夫木)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)は、それぞれ刑事、教師、ヤクザの道を歩みながら、オンの行方を追い続ける20年にわたる物語となる。
9月19日に全国公開となった本作。イベント冒頭に妻夫木は「映画が公開されると、子どもが自分の手を離れたような気持ちになるんですけど、今作は公開されてようやく始まったという気持ち。手と手を取り合ってどこまででも一緒に歩いていきたいと思っています。今日はその一つとして、皆さん楽しんでいってください」と呼びかけた。
完成した作品を初めて見たときについて聞かれると「3時間11分。忘れましたね時間を。びっくりしましたし、見終わった後、立てなかった」と衝撃を受けたという。そのうえで「希望の話なんだなと。(先人たちから)渡されたバトンをこれから未来に生きる子どもたちにどうつなげていくのか、何を託せるのかというのを考えていかなきゃいけないと思わせるエンディングでした。だから本当の意味のエンディングって、僕たちが作っていくと思うんです。みんながハッピーエンドだと言えるような未来をつくっていきたいなと思いました」と話した。
また、本作に出演するにあたって知った沖縄の歴史に思いをはせ「過去にあったことを過去で終わらせちゃいけない。同じ過ちを繰り返してはいけない。教科書だけでなんとなく分かっているようじゃダメなんですね」と伝える。そして自身も子を持つ父親として「集団自決という言葉一つにしても、親が子を自ら手にかけるという事実が80年前まで起こっていたという…。そんな未来はもう絶対につくりたくないですよね」と、思いがあふれ涙。「今があるのは当たり前じゃないというのは責務として伝えていかないといけない」と呼びかけると、その伝えたい思いに観客や司会も涙を流していた。
最後のあいさつでは、妻夫木が観客たちへ対して「この映画を通して、宝を探してほしいなぁ。自分にしかない宝が見えてくると思うんです。自分にはこんな人がいた、こんなものがあったと、ふわっと浮かんでくると思う。それをただただ大切にしてほしいなと思います」と願い。
続けて、「僕はこの映画で死生観が変わりました。死は終わりを意味するものだと思っていたけど、人の“想い”があれば死ってそんなに怖いものじゃないと思えるようになりました。じいちゃん、ばあちゃんは天国に引っ越しして、何十年後にまた会えると思えれば、そんなに苦しいものじゃないと思えるようになりました」と自身の大きな変化についても語り始める。
コロナ禍で亡くなってしまったという祖母について思いを馳せ「会いに行っちゃだめだったけど、会いにいけばよかったとずっと後悔していたんです。何もできない自分が…」と目頭を熱くする。「でもこの映画で死生観が変わって。ばあちゃんもじいちゃんもここ(心)にいるわけですから、今も一緒に生きているわけで。50年後、60年後、また会おうねなんて思えるようになりました」と話す。「僕はいっぱい宝が見つかったんです。だから皆さんも一つとは言わず、いっぱいこの『宝島』で宝を見つけてほしいです。そんな力を持った映画だと思います」と、目に涙をためつつ、熱く呼びかけていた。
妻夫木らは本作の宣伝アンバサダーとして6月から全国をめぐり、きょうのイベントで30都市を達成。イベント後には、妻夫木が客席のファンへ手渡しで名刺のお渡し会が行われた。
【写真】目をうるませて…笑顔で手を振る妻夫木聡
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同映画は、真藤順丈氏の直木賞受賞作が原作。戦後、物資の乏しい時代に、米軍基地から奪った物資を住民に分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれた若者たちがいた。ある襲撃の夜、リーダー格だったオン(永山瑛太)は「予定外の戦果」を手に入れ、忽然と姿を消す。残された幼なじみのグスク(妻夫木)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)は、それぞれ刑事、教師、ヤクザの道を歩みながら、オンの行方を追い続ける20年にわたる物語となる。
9月19日に全国公開となった本作。イベント冒頭に妻夫木は「映画が公開されると、子どもが自分の手を離れたような気持ちになるんですけど、今作は公開されてようやく始まったという気持ち。手と手を取り合ってどこまででも一緒に歩いていきたいと思っています。今日はその一つとして、皆さん楽しんでいってください」と呼びかけた。
完成した作品を初めて見たときについて聞かれると「3時間11分。忘れましたね時間を。びっくりしましたし、見終わった後、立てなかった」と衝撃を受けたという。そのうえで「希望の話なんだなと。(先人たちから)渡されたバトンをこれから未来に生きる子どもたちにどうつなげていくのか、何を託せるのかというのを考えていかなきゃいけないと思わせるエンディングでした。だから本当の意味のエンディングって、僕たちが作っていくと思うんです。みんながハッピーエンドだと言えるような未来をつくっていきたいなと思いました」と話した。
また、本作に出演するにあたって知った沖縄の歴史に思いをはせ「過去にあったことを過去で終わらせちゃいけない。同じ過ちを繰り返してはいけない。教科書だけでなんとなく分かっているようじゃダメなんですね」と伝える。そして自身も子を持つ父親として「集団自決という言葉一つにしても、親が子を自ら手にかけるという事実が80年前まで起こっていたという…。そんな未来はもう絶対につくりたくないですよね」と、思いがあふれ涙。「今があるのは当たり前じゃないというのは責務として伝えていかないといけない」と呼びかけると、その伝えたい思いに観客や司会も涙を流していた。
最後のあいさつでは、妻夫木が観客たちへ対して「この映画を通して、宝を探してほしいなぁ。自分にしかない宝が見えてくると思うんです。自分にはこんな人がいた、こんなものがあったと、ふわっと浮かんでくると思う。それをただただ大切にしてほしいなと思います」と願い。
続けて、「僕はこの映画で死生観が変わりました。死は終わりを意味するものだと思っていたけど、人の“想い”があれば死ってそんなに怖いものじゃないと思えるようになりました。じいちゃん、ばあちゃんは天国に引っ越しして、何十年後にまた会えると思えれば、そんなに苦しいものじゃないと思えるようになりました」と自身の大きな変化についても語り始める。
コロナ禍で亡くなってしまったという祖母について思いを馳せ「会いに行っちゃだめだったけど、会いにいけばよかったとずっと後悔していたんです。何もできない自分が…」と目頭を熱くする。「でもこの映画で死生観が変わって。ばあちゃんもじいちゃんもここ(心)にいるわけですから、今も一緒に生きているわけで。50年後、60年後、また会おうねなんて思えるようになりました」と話す。「僕はいっぱい宝が見つかったんです。だから皆さんも一つとは言わず、いっぱいこの『宝島』で宝を見つけてほしいです。そんな力を持った映画だと思います」と、目に涙をためつつ、熱く呼びかけていた。
妻夫木らは本作の宣伝アンバサダーとして6月から全国をめぐり、きょうのイベントで30都市を達成。イベント後には、妻夫木が客席のファンへ手渡しで名刺のお渡し会が行われた。
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