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ドラマ『エラー』に込めたもの…畑芽育&志田未来、藤井流星らに感謝のメッセージ【脚本家独占インタビュー】

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2026-05-30 16:56
ドラマ『エラー』に込めたもの…畑芽育&志田未来、藤井流星らに感謝のメッセージ【脚本家独占インタビュー】
ドラマ『エラー』5・31最終回(C)ABCテレビ
 俳優・畑芽育と志田未来がW主演を務める、ABCテレビ・テレビ朝日系日10ドラマエラー』(毎週日曜 後10:15)が、5月31日に最終回(第8話)放送を迎える。オリジナル脚本を手がけた弥重早希子氏のロングインタビューが届いた。

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 同作は、とある女性を死なせてしまった中田ユメ(畑)と、その女性の娘・大迫未央(志田)が真実を知らないまま友情を育むストーリー。本来なら心を通わせるはずのない2人が、と友情の狭間で揺れ動き…。ユメと未央を軸に“エラー”ばかりのキャラクターたちの日々が、奇妙にも生々しく描かれ、藤井流星(WEST.)、坂元愛登、北里琉、原田龍二、菊川怜、榊原郁恵、栗山千明らが好演した。

 ドラマのキャッチコピーは「取り返しのつかない過ちが存在する」。果たして、先が全く読めないと話題になったヒューマンサスペンスのラストはどうなるのか。

■最終話を迎えて明かす…タイトルに込められた想い

――連ドラを1クール書き上げられて、いよいよ最終回を迎えます。周囲の反応や手応えはいかがでしょうか。

1話が放送された後に周りの方から「予想してない展開だった」というような感想に加え「セリフに救われた」と言っていただけたことがあり、それは本当にうれしかったです。

できるだけ登場人物の本音、綺麗事ではないセリフにしたいと思っていましたが、「こんなことを本当に言ってしまっていいのか」と試行錯誤の末に書いたセリフもあったので、少しでも共感していただいた方がいらっしゃったことが、とてもうれしく励みになりました。もちろん好意的な感想だけでなくいろいろな感想をいただきますが、皆さん共通してとても丁寧に作品を見ていただいていると感じるので、そのことが大変ありがたいです。私にとっては初めての単独執筆の連続ドラマでしたが、ゼロから生み出した物語が、キャストの皆さま、スタッフの皆さまのお力によって、たくさんの方に見ていただけるドラマになったことをとても光栄に思います。

――あらためて、どのような経緯・思いでこのオリジナル作品を書かれたのでしょうか。タイトル『エラー』や、サブタイトルなどについても教えてください。

プロデューサーの皆さんといろいろな雑談を重ねながら企画の骨格を探っていく中で、「ラフな切実さ」というワードが、私の中にポンと生まれました。初めて『エラー』のプロデューサーの皆さまとお会いした時の雰囲気がとても良くて、すごく話しやすかったんですね。でも、和気あいあいとラフに雑談をしていく中で、ものすごく切実な悩みや痛み、あるいは熱い思いをそれぞれに抱えている。その温度感がすごく良いなと思いました。私自身、ちょっとしたことで落ち込むことが多いんです。一体何をそんなに悩んでいるのか、自分でもよくわからないけど、本当に絶望的な気分になる時がある。だけど、その次の日には普通に笑っていたりする。そういう自分がすごく不誠実な人間に思えて余計に落ち込んだり、自己嫌悪したり。そういう不甲斐なさを無視せずに描いてみたい。「ラフ」なんだけど、でも、実はめっちゃ「切実」。1話でユメのセリフにも入っていますが「もっと不幸な人がいるから自分は悲しんじゃいけないとか、そんな風に思う必要ないと思う」というようなことを物語のコアに置きたいと思いました。

そこからさらに雑談を重ねていく中で、「人生やり直せるという綺麗なメッセージがあるけれど、本当に取り返しがつかない間違いもありますよね」というような話になり、「取り返しのつかない間違いを犯した人」というユメのキャラクターが見えてきました。数年前に私があるバラエティー番組で、「バイト先で伝統の継ぎ足しタレを捨てたのが最悪の失敗です」と言っている人を見て、それはマジで取り返しのつかない間違いだな……と思ったことを話したり、実体験も交えてブレストしながら、ユメというキャラクターを膨らませていきました。たとえば屋上から間違って物を落としたりしたら、過失とはいえ取り返しがつかないくらい危険、みたいな話になった時に、私が数年前にニュースを見てなんとなく頭の中に作っていたキャラクターの設定を思い出したんですね。それが未央の設定でした。母親が飛び降り自殺をする。自殺の理由も全くわからない中、通行人を巻き込んでしまい、突然加害者の娘扱いを受けてしまう。この未央の設定とユメの間違えてしまうキャラクターを掛け合わせて、出会ってはいけない友情ものにしてみたらどうかということでお話の骨格が見えてきました。既存のドラマでも、被害者と加害者の連帯や友情というプロットはあるので、そういう物語と同じにならないようにしたいと思った時に「ラフな切実さを描きたい」というコアな部分に立ち返れば、独自の物語になるのではないかという予感があったので、この企画を育てていきたいと思いました。

タイトルに関しては、ずっと別の仮タイトルがついていましたが、なんとなくしっくりこないな、と。そんな中でプロデューサーさんから「エラー、どうですか?」とお電話をいただき「あ、そういうことかも」としっくりきました。タイトルが決まったのは多分、クランクインの2ヶ月くらい前で、割と遅かったように思いますが、タイトルを授かってから1話から改稿していくと、見落としていたことや、深掘りしたいところが明確になり、改めてしっくりくるタイトルだな、と思いました。

逆にサブタイトルの方は、かなり早い段階から決めていました。全8話構成と1話のプロットを並行して作っていたのですが、1話の「背中を押す」というタイトルと内容を思いついた時に私としてはしっくりきたので、全話のタイトルを体の一部を使った慣用句にしてみよう、と。ちょっとした遊びのつもりでしたが、8話構成のリズムや展開、キャラクターの心情を掘り下げる指標としても役に立ったと思っています。

■「一歩間違えると嫌な奴」演じたキャストに感謝

――W主演の畑芽育さん、志田未来さんのキャスティング・キャラクターは特に印象的でした。あらためてその意図を聞かせてください。また、2人にどんな言葉を伝えたいですか?

ユメも未央もとても難しい役どころだなとは思っていたので、演じていただく上でもいろいろと難しさや葛藤があったのではないかと思います。ユメも未央も、敢えて嫌な部分を見せることもあれば、綺麗事ではないセリフを吐くこともある。そういう二人を書き手である私は愛おしいと思って作っていましたが、一歩間違えると「応援できない」と思われてしまう。それは致命的だとは思っていたので脚本の中でも随分、試行錯誤しましたが、実際に演じていただく上ではより難しいところがあったのではないかと思います。ですが、1話を見た時に、畑さんが演じるユメは不器用だけど優しさが滲み出ていて、志田さんが演じる未央は、イライラしているけど本当は心の中で泣いていることが一瞬にして分かりました。「この2人の友情を見守りたい」とこの物語に圧倒的な説得力を持たせていただいたなと本当に感動しました。畑さんと志田さんのお二人には、本当にありがとうございますと、感謝をお伝えしたいです。

――W主演以外も、地獄と日常が地続きのような、エラー続きのキャラクターや家族描写が光りました。あらためて、皆さんへの思いを聞かせてください。

先のお話とも重なりますが、とにかく一筋縄ではいかない人たちなので、キャストの皆さまには、難しいところを汲み取って演じてくださったと大変ありがたく思っています。

ほとんどのキャラクターに共通していることかもしれませんが、一歩間違えると嫌な奴にも見えてしまう。書き手としてはそういう人間を単なる悪人ではない、と思って描いていますが、しかし実際に演じていただく上では難しさがあったと思います。また『エラー』はヒューマンサスペンスとして作っているので、人物の心情描写と展開のバランスを探っていく中で、どうしても展開を優先させなければいけない箇所もありました。ただ、そういう作りになっているにもかかわらず、たとえば藤井流星さんに演じていただいた佐久間にはなんとも言えない泥臭さがにじんでいました。「こういう人いるよな。好きにはなれないけど、分からなくもない」という佐久間にしていただいたことが本当にありがたかったです。榊原郁恵さんに演じていただいた美郷は、登場シーンはとても少ないにもかかわらず、生き生きとした可愛らしさと深い沈黙が同居していることが一瞬にして分かる。本当に素晴らしかったです。栗山千明さん演じる千尋は、決していい印象を持たれる役柄ではないことは分かりながらも、脚本上、私は彼女のこともやはり悪人とは割り切らずに書いていました。そういう部分を丁寧に汲み取って演じていただいたことで、言動は無茶苦茶だけど、脆さや愛らしさがある千尋になっていたと思います。岡田義徳さん演じる遠藤刑事に関してはそのバックグラウンドにも岡田さんなりの解釈を加えていただいたりもして、より深みのあるキャラクターとして演じていただけたことが、とてもうれしかったです。

坂元愛登さん演じる太郎と北里琉さん演じるさくらの掛け合いは、私は実はかなり気に入っています。太郎というキャラクターは密かに私のお気に入りでもあったので、1話の登場シーンを見た時に脚本から本当に立ち上がった感じがあって、めちゃくちゃテンションが上がり坂元さんのお芝居に感激しました。太郎とさくらのシーンはお2人の遊び心も垣間見えて、とても楽しいです。

近藤家の菊川怜さんと原田龍二さんも登場回数は他の人物に比べると少ないですが、最終話に向けて素晴らしい存在感を見せてくださっていると思います。

それで言うと塩野くんを演じてくださった藤本洸太さんも、ちょっとしたシーンの中でコメディーリリーフなんだけど、それだけに終わらない温度がとても魅力的ですよね……と、とにかく言い尽くせないのですが、本当に皆さまに演じていただけたことがありがたかったです。改めてキャストの皆さまには感謝をお伝えしたいです。本当にありがとうございました。

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