公示日を迎え、選挙戦が本格的にスタートしました。
AIなどを使って選挙分析を手がけるJX通信社の米重克洋代表と、現在の選挙情勢について分析します。
「比例の投票先」を調査してみると…
井上貴博キャスター:
JX通信社の米重代表の分析では、ポイントが3つあるといいます。
●「自民」に浮動票・保守票か
●「中道」は「支持も集結」できるか
●高市総理の「消極支持層」が議席を左右?
1月23日~25日の期間に、TBSテレビ「選挙の日」とJX通信社合同のインターネット調査を行いました。なお、「ゆうこく連合」が政党要件を満たす前に行われた調査であったため、「ゆうこく」の項目はありません。
【比例投票先は?】
・1月23日(金)~25日(日)にインターネットで調査を実施(5301サンプル)
・「ゆうこく」が政党要件を満たす前に行われた調査
<今回の衆院選/2025年の参院選/2024年の衆院選>
▼自民 今回:23.3% 25年:15.4% 24年:16.6%
▼中道 今回:13.8% 25年:立憲12.4%、公明2.5% 24年:立憲12.8%、公明2.6%
▼国民 今回:6.8% 25年:9.2% 24年:8.2%
▼維新 今回:4.6% 25年:5.5% 24年:5.8%
▼参政 今回:4.2% 25年:6.8% 24年:4.6%
▼れいわ 今回:2.3% 25年:3.3% 24年:3.0%
▼共産 今回:2.2% 25年:3.1% 24年:3.1%
▼みらい 今回:2.2% 25年:1.5% 24年:-
▼保守 今回:1.7% 25年:2.8% 24年:2.0%
▼社民 今回:0.5% 25年:0.9% 24年:0.8%
▼その他 今回:0.8% 25年:3.7% 24年:3.1%
自民党は、石破政権時に比べて少し増えていますが、国民、維新、参政はやや減っています。どの党から自民に票が動いているのでしょうか。
前回「国民・参政」に投票した人に変化?
井上キャスター:
前回の参院選と同じ政党に投票するかという調査も行いました。
【2025年の参院選と同じ政党に投票?】
▼前回「自民」に投票し、今回も「自民」に投票:約8割
▼前回「国民」に投票し、今回も「国民」に投票:44.9%
▼前回「国民」に投票し、今回は「自民」に投票:23.8%
▼前回「参政」に投票し、今回も「参政」に投票:45.2%
▼前回「参政」に投票し、今回は「自民」に投票:26.0%
前回、国民・参政を支持していた人が、自民に流れつつあるということなのでしょうか。
JX通信社 米重克洋 代表取締役:
実は、高市政権の支持層には、かつて安倍政権時には自民党を支持・投票をしていた人たちが多いのです。
その中で、積極財政などの経済政策に関心がある人は「国民」、政治的な考え方が保守・右派的な人は「参政」と分かれ、石破政権時にはそれぞれの党に投票されていました。
しかし、今は“高市自民党”ということになっていますので、「自民」に戻っていこうという人が、国民・参政のそれぞれに2~3割いるということが調査で分かってきたということです。
「中道改革連合」党名の浸透も課題の一つ
井上キャスター:
比例の投票先について、新党「中道」に注目してみます。
2025年参院選の立憲12.4%と公明2.5%を足してみると14.9%。今回の衆院選では13.8%ということで、1%ほど減っていることになります。
さらに調査によって、以下のような動きも分かってきました。
▼前回「立憲」に投票し、今回「中道」に投票:64.8%
▼前回「公明」に投票し、今回「中道」に投票:63.5%
▼前回「公明」に投票し、今回「自民」に投票:13.1%
JX通信社 米重克洋 代表取締役:
おそらく元々の「立憲」「公明」の支持層についても、「中道改革連合」という党名が浸透していないということがいえるのだと思います。
したがって、それぞれの支持層の6割程が「中道」に入れるとしている一方で、それ以外はまだ決めていなかったり、違う党に入れようか考えている状況なのでしょう。
両党にとって、まず自分たちの元々の支持層をしっかりと固めていくことが、優先順位が高い課題になっていると思います。
かつての旧民主党の時代の、いわゆる「民主党」という党名を覚えている人が多く、未だに選挙で、数百万票単位で投票されているという分析もあります。新しい党名を短い期間で浸透させることは、難しい課題でもあります。
井上キャスター:
新党結成についても聞きました。
【「中道」新党結成の評価】
▼賛成:6.4%
▼どちらかと言えば賛成:13.3%
▼どちらかと言えば反対:13.6%
▼反対:25.3%
高市内閣の“消極的支持層”が議席左右か
井上キャスター:
高市内閣については、▼「支持」が60.5%、▼「不支持」が39.5%と、高い支持率であることが分かります。
【高市内閣の支持率】
▼強く支持する:17.2%
▼どちらかと言えば支持する:43.3%
▼どちらかと言えば支持しない:20.2%
▼まったく支持しない:19.3%
約6割の「支持する」人たちは、解散をどう考えているのでしょうか。
▼「強く支持する」 解散は妥当:79.1%
▼「どちらかと言えば支持する」解散は妥当:29.7%
JX通信社 米重克洋 代表取締役:
自民と維新の与党で過半数を達成したいというのが、今回高市総理が公言している目標です。
達成するためには、少なくとも自民党が比例得票率で30%以上を取っていく必要があるだろうと考えています。石破政権時の比例得票率は26%程度でしたので、それを上回らないといけません。
高市総理にとっては、「強く支持する」17%を固めるだけでは足りず、「どちらかといえば支持する」という消極的な支持層についても、一定程度固めなければならないという状況だと思います。
しっかりと、解散総選挙の大義や争点を有権者に伝えられるかが、勝負の分かれ目になると思います。
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<プロフィール>
米重克洋さん
JX通信社 代表取締役
全国の報道機関にニュース速報や世論調査を提供
選挙分析も手がける
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