高齢者ばかりを狙って不当な高値で中古マンションを販売していたとして、不動産会社の社長ら9人が逮捕されました。これまでに7億5000万円ほどをだまし取ったとみられています。
記者
「不動産会社社長の男がうつむきながら出てきました」
詐欺の疑いで逮捕された「寿不動産」の社長・石井寛一容疑者(42)。指定暴力団・住吉会傘下組織の幹部です。
石井容疑者ら
「不動産投資をすれば利益が得られる」
2023年、ともに逮捕された男らと共謀して都内に住む72歳の女性に、こううそをついた石井容疑者ら。石井容疑者らが300万円で購入したワンルームマンションの一室を女性に2200万円の価値があると信じ込ませ、販売した疑いなどがもたれています。
警視庁によりますと、石井容疑者らは、このほかにも70歳以上の男女39人からあわせて7億5000万円ほどをだまし取ったとみられています。
被害女性(80代)の親族
「1人で女性が住んでるところがターゲットになったんだろうなって」
こう話すのは、被害にあった80代の女性の親族。ある日、男が突然訪ねてきたといいます。
被害女性(80代)の親族
「一番最初に言ったのが『お久しぶりです』だったそうなんです。体調の話とか色々話していくうちに、もうすごく仲良くなっちゃった」
認知症を患っていたという女性。女性は男と会った覚えがありませんでしたが、「お久しぶりです」という相手を信用してしまったといいます。その後、何度か女性のもとを訪問した男は、女性にこう持ちかけました。
男
「マンション投資どうですか?」
女性は男を信じるがままに、神奈川県にある築32年のマンションの一室を1600万円で購入。親族によると、石井容疑者らはそのマンションを女性に販売した価格の10分の1以下の130万円で購入していたということです。
被害女性(80代)の親族
「本人は全く不動産を買ったという認識がないままなんですね。本当に最後の最後まで信じていたという」
石井容疑者らが高齢者を狙う際に使っていたのは、「高齢者に特化した名簿」です。警視庁によりますと、「名簿」には不正に入手したとみられる数万人の名前や住所、電話番号が記載されていて、石井容疑者らは一人暮らしの70歳以上の高齢者ばかりを狙って訪問していたということです。
さらに、高齢者の資産状況によってだまし取る金額を変え、最大で仕入れ値のおよそ17倍の値段で売りつけていたとみられています。
高齢者の詐欺被害に詳しい弁護士は…
坂井崇徳 弁護士
「一人暮らしのお年寄りが狙われやすい。知らないうちにだんだん認知能力が落ちてきたりとかしますから」
対策としては、判断能力が低下した本人に代わって親族などが財産を管理する「成年後見制度」の活用が有効だと話します。
坂井崇徳 弁護士
「財産管理について怪しくなってきたら成年後見制度を使うことも検討していただいて。成年後見人がついていれば(契約を)取り消しますということを言える」
警視庁は石井容疑者らの認否を明らかにしていませんが、だまし取った金は暴力団に流れているとみて、詳しく調べています。
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