NATO首脳会議に出席していたトランプ大統領がイランとの停戦について「もう終わりだ」と発言、さらなる攻撃も示唆しました。イランに対する海上封鎖を再開する可能性にも言及し、原油価格の上昇につながる懸念も出てきました。
【写真を見る】「NATOには失望した」トランプ氏 加盟国への不満あらわに
NATO首脳会議開幕 トランプ氏 イランとの停戦は「もう終わり」
トルコの首都・アンカラで開幕したNATO=北大西洋条約機構の首脳会議。
ホスト国のエルドアン大統領に最上級のもてなしで迎えられたのは、トランプ大統領です。
アメリカと、他のNATO加盟国との亀裂は埋まるのか。首脳会議に先立ち行われた会談で、トランプ氏は早速不満をあらわにしました。
トランプ大統領
「NATOには失望した。開催地が私の友人がリーダーのトルコでなければ、出席しなかったかもしれない」
イランへの軍事攻撃をめぐり、イタリアやドイツなどが支援を断ったと改めて主張しました。
トランプ大統領をさらにいらだたせたのが…
――イランとの停戦は終わりか?
トランプ大統領
「良い質問だ。私からするともう終わりだ。あのクズどもとはもう交渉したくない」
イランとは6月18日に覚書に署名し、60日間の停戦期間に入っていました。
ところが、イランは6日から7日にかけてホルムズ海峡を航行していたタンカー3隻を攻撃。これにアメリカ側は報復措置として、イランの防空システムなど80か所以上を攻撃したと発表しています。
イランとの協議「時間の無駄だ」さらなる攻撃も示唆
再び激しさを増す報復の応酬。トランプ大統領は「もう終わりだ」と述べて、停戦合意が失効したとの認識を示しました。
――イランとの協議の再開は?
トランプ大統領
「協議してやってもいいが、時間の無駄だ。もう彼らに時間を割きたくない」
トランプ氏は8日夜、イランへのさらなる攻撃も示唆しました。
トランプ大統領
「昨夜(7日)攻撃したが警告しておく。今夜も再び攻撃する」
停戦の行方は、どうなるのでしょうか。
“駆け引き”続く米イラン トランプ氏 海上封鎖の再開も示唆
小川彩佳キャスター:
トランプ大統領はイランへの強硬姿勢を強めていますが、また全面的な戦闘に戻る可能性があるということなのでしょうか。それとも脅しなのでしょうか。
ワシントン支局長 涌井文晶記者:
トランプ大統領は報道陣から「停戦の終わり」は全面的な戦闘再開を意味するのか、と聞かれた際には正面からの回答を避け、イランとの交渉継続も排除しない姿勢を示しました。
トランプ氏は戦闘を停止し、ホルムズ海峡の開放を実現して、原油価格を下げたかったからこそ3週間前にイランとの覚書への署名を急いだわけです。再び激しい戦闘状態に戻るのは避けたい、というのが本音だろうと思います。
ただ、ホルムズ海峡の支配を強めようとする、このところのイランの姿勢も容認できず、厳しい警告を発している状況と見ています。
藤森祥平キャスター:
軍事行動のエスカレートを避けたいトランプ氏の事情は、イラン側にも見透かされているのではないかと思われますが、イランを動かす戦略はほかにあるのでしょうか。
ワシントン支局長 涌井文晶記者:
アメリカ財務省が7日に一時的に認めていたイラン産原油などの販売認可を取り消すと発表したほか、トランプ氏はイランに対する海上封鎖を再開する可能性を示唆しました。
これらは石油に支えられるイラン経済に打撃を与える狙いですが、再び原油価格上昇の可能性もあります。
11月に中間選挙を控えるトランプ氏は、国内世論の反発もにらみながらイランとの駆け引きを続けることになりそうです。
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