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印旛沼決壊で“地球最悪の侵略的植物”ナガエツルノゲイトウが流出 ポンプ停止で水害リスクも…農家を悩ます驚異の生命力とは【THE TIME,】

国内
2026-10-10 06:00

9月22日、台風25号による大雨で千葉県・印旛沼の堤防が決壊し、周辺の住宅地や田んぼが浸水するなど、大きな被害が出ました。決壊からおよそ2週間、水が引いた土地を訪れると、別の厄介な問題を目の当たりにしました。


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それは、南米原産の特定外来生物「ナガエツルノゲイトウ」。専門家が「地球最強最悪な侵略的植物」と警鐘を鳴らすこの水草が、沼から周辺地域へと流れ出し、農業や治水施設に深刻な影響を及ぼし始めているのです。


「これ全部そうだ…」船着き場も田んぼも飲み込む"厄介者"の脅威

印旛沼のほとりにある貸しボート店を訪ねると、船着き場に流れ着いた大量のナガエツルノゲイトウが復旧の妨げになっていました。貸ボート店オーナーの川又さんは、船着き場付近に浮かぶナガエツルノゲイトウの塊を指し、「航路を塞いでしまうなど、航行上の問題があります。」と話します。
このナガエツルノゲイトウは、以前から印旛沼で問題となっていましたが、今回の堤防決壊によって、周辺地域へ一気に流れ出てしまったのです。


被害は、広大な水田が広がる千葉県有数の米どころにも及んでいます。


成田市の米農家、山﨑康孝さんは、田んぼに散乱した植物を見て「これ全部ナガエツルノゲイトウだよ。もともと田んぼだったところにこれだけ流れ着いた」と困惑した表情を浮かべます。沼から1kmほど離れたこの田んぼにも、ナガエツルノゲイトウが漂着していたのです。


山﨑さんによると、一番の懸念は、そのしぶとさだと言います。「刈っても刈っても増えてしまうこと。米農家にとってはかなり困る。」と今後の影響に懸念を示しました。


「地球最強最悪な侵略的植物」わずか2週間で8cm成長する驚異の生命力

ナガエツルノゲイトウは、生態系などに悪影響を及ぼすとして国が「特定外来生物」に指定している植物です。その旺盛な生命力について、警鐘を鳴らします。
東洋大学 生命科学部 生物資源学科の廣津直樹教授は、「すごく成長が早くて、地球最強最悪な侵略的植物と言われてます」と指摘します。
国の許可を得て撮影された実験映像では、茎の節から新たな根が伸び、わずか2週間で8センチも成長する様子が確認されました。


その繁殖メカニズムについて、廣津教授によると「種を付けずに茎の断片からだけ再生して、クローンで広がっていく。遺伝的に同じものなので、自分のコピーを作って、それが際限なく増えていく」
この強靭な生命力が、農業だけでなく、私たちの生活を守るインフラにまで被害を及ぼす可能性があるのです。


「簡単には引き抜けない」作物への影響とインフラへの脅威

この“地球上最悪の侵略植物”が流出すると、どのような被害をもたらすのでしょうか?
印旛沼周辺の田んぼでは、流れ着いた茎からすでに新しい根が出始めていました。番組スタッフが持ち上げようとすると…「簡単には引き抜けないほど強く根付いています」


印旛沼周辺で米作りを行う根本さんは、「できた作物の上にのぼっていって、上から押さえつけちゃうみたいなことも可能性的にはある。そもそもの栄養分を取られてしまったりとか、作物の成長に影響が出てくる」と被害を心配しています。


さらに、ナガエツルノゲイトウは水害から町を守る施設まで脅かしていました。
この植物は茎の中が空洞になっており、非常に折れやすく水に浮きやすい構造をしています。堤防が決壊した当時、上空から撮影された映像では、沼の中に点々とする緑色の塊が確認でき、廣津教授は「ナガエツルノゲイトウの群落が岸から離れて流れているのではないか」と分析します。


こうして流れ出たナガエツルノゲイトウは、印旛沼の水位が上昇した際に水を東京湾側へ排出する排水施設に深刻な影響を与えました。
8月に千葉県を豪雨が襲った際、この施設には水に浮いた大量のナガエツルノゲイトウが押し寄せました。ゴミの流入を防ぐ柵に次から次へと絡みつき、ついにはポンプ1台が停止する事態に陥ったのです。夜通しでの除去作業を余儀なくされました。


もしポンプが使えなくなれば、沼の水位は上昇し、再び堤防が決壊するリスクが高まります。ナガエツルノゲイトウの繁茂は、水害のリスクそのものを増大させる危険性をはらんでいるのです。


千葉県による独自のシミュレーションによると、ナガエツルノゲイトウの生息域は年々拡大しており、今回の堤防決壊でさらなる拡散が懸念されています。
今後、生息域の拡大を防ぐためには、いち早く発見することが重要です。千葉県では現在、分布調査をするため、専用アプリで市民からの情報提供を求めています。


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情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

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