アメリカのトランプ大統領が領土の取得に意欲を示すデンマーク自治領グリーンランドで議会選挙が行われ、デンマークからの段階的な独立を目指す中道右派の民主党が勝利しました。

グリーンランドの自治選挙は11日実施され、開票の結果、段階的な独立を目指す中道右派の野党・民主党が得票率で29.9％を獲得し、第1党に躍進しました。

選挙戦はトランプ大統領がグリーンランドの領有を主張したことから国際的な注目を集めていましたが、勝利した民主党は「グリーンランドは売り物ではない」と訴え、トランプ氏の考えに反対の姿勢を示していました。

一方、早期の独立を目指し、アメリカとの関係強化を模索する中道右派の「ナレラク」が24.5％で第2党となり、エーエデ首相が率いる与党・「イヌイット友愛党」は大幅に支持を減らしました。

グリーンランドは人口およそ5万6000人の9割を先住民イヌイットが占める世界最大の島で、デンマークからの独立の機運が高まっていました。

ロイター通信によりますと、勝利した民主党のニールセン党首は「求められているのはあすの独立ではなく、しっかりとした基盤だ」と述べ、改めて早期の独立には慎重な姿勢を示しました。

ニールセン党首は今後、他の政党と連立協議を進める見通しです。

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