エンタメ
2025-12-04 12:39
辞書を多数あつかう三省堂は4日、2025年を代表・象徴する新語ベスト10を発表。大賞は「ビジュ」に決定し、「ビジュアル」の略語であるほか、「『誰だって輝く容姿を持っている』という見えにくかった事実がこの語によって可視化された、重要なことば」などと解説した。
【画像】今後の辞書に載るかもしれない新語、TOP10結果
3日に「三省堂 辞書を編む人が選ぶ『今年の新語2025』選考発表会」を実施。新語の選定にあたっては一般公募を行い、応募総数は延べ2378通、異なり1192語となった。これらの投稿などをもとに、辞書を編む専門家である選考委員が一語一語厳正に審査し、「今年の新語2025」ベスト10を選定した。
大賞に選ばれた「ビジュ」について、「『ビジュアル』の略語で『見た目、外見』の意味」「以前から使用例はありましたが、今年、ダンスボーカルグループM!LKの歌「イイじゃん」の歌詞から一気に広がりを見せ、投稿数の上位に躍り出ました(「ビジュいいじゃん」が6位、他に「ビジュ」「今日ビジュいいじゃん」「ビジュ良い」)」と解説した。
さらに「使い方も、アイドルの容姿にとどまらず、子どもや年配の方、さらにはペットやラーメンなどまで広がっています」とし、「多様な人々やものの、表にあらわれるいろいろな美しさを言い表すことばとして、『誰だって輝く容姿を持っている』という見えにくかった事実がこの語によって可視化された、重要なことばとして大賞に選ばれました」と伝えた。
■2025年を代表・象徴する新語ベスト10、三省堂の解説
●1位「ビジュ」
「ビジュアル」の略語で「見た目、外見」の意味で、以前から使用例はありましたが、今年、ダンスボーカルグループM!LKの歌「イイじゃん」の歌詞から一気に広がりを見せ、投稿数の上位に躍り出ました(「ビジュいいじゃん」が6位、他に「ビジュ」「今日ビジュいいじゃん」「ビジュ良い」)。
使い方も、アイドルの容姿にとどまらず、子どもや年配の方、さらにはペットやラーメンなどまで広がっています。多様な人々やものの、表にあらわれるいろいろな美しさを言い表すことばとして、「誰だって輝く容姿を持っている」という見えにくかった事実がこの語によって可視化された、重要なことばとして大賞に選ばれました。
●2位「オールドメディア」
SNSなどの新しいメディアに対し、従来の新聞・雑誌・放送などのメディアを指したことばですが、特に昨年からSNSを中心に批判的な意味合いを込めて使われるようになっています。ネット検索やAIの普及によって国語辞典もまた「オールドメディア」と呼ばれることがありますが、「オールド」ならではの独自性、存在意義を示しつつ、また今の状況を反省し、より良く変化して行く必要性も明らかにした点で評価されました。
●3位「えっほえっほ」
メンフクロウのネットミームが話題となり、多くの投稿を集めました。絵本などで、よく目にする掛け声ではありますが、あらためて確認したところ、「えっさえっさ」「えっちらおっちら」などは辞書の見出し語にありますが、「えっほえっほ」は見出しがありません。荷物や駕籠、ものを運ぶ際、また一生懸命走る場合の掛け声としてあらためて辞書に載せておく必要性を見直しました。
●4位「しゃばい」
遅くとも1980年代からあることばで、「ださい」「かっこ悪い」の意味で使われていましたが、一昨年くらいから投稿があり、新しい意味合いも加えて流行しています。あらたな意味用法を加えての再流行に注目しました。
●5位「権力勾配」
権力の強さの違いのこと。対等に見える関係の中にも存在するものです。学術的な用語として使われていましたが、近年、新聞やSNSでも見えない力関係の不平等、見えにくかった人間関係の非対称性を明らかにするために使われるようになっています。
●6位「男消し」
主に報道文などでの男女の非対称な取り扱いを指摘することばです。見出しなどで加害者男性の性別が書かれないのに対し、被害者が女性であることは強調されるという傾向を指します。
●7位「共連れ」
セキュリティー用語として以前から専門分野では使われていました。しかし、近年、オートロックのマンションに住人と一緒に入って犯罪を犯す事例があったことから一般に広がりました。これもことばによって危険が明らかにされた一例と言えるでしょう。
●8位「体験格差」
親の社会的・経済的状況によって、子どもが体験できる機会に格差が生じることを明らかにしたことばです。昨年刊行された今井悠介さんの『体験格差』(講談社現代新書)の書名にもなりました。学校以外の体験から学ぶ機会を奪われている子どもが多くいること明らかにしました。
●9位「夏詣(なつもうで)」
ここ10年ほどの間に広まった新語。東京の浅草神社が提唱し、広がりを見せています。
●10位「緊急銃猟」
今年の熊被害はさらに深刻度を増しています。昨年はアーバンベアという語も広がりました。改正鳥獣保護管理法の中で制度として定まったことばです。「銃猟」という耳慣れないことばを意識させられました。
【一覧表】『2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞』“10語”が発表!
【表】“今年の顔”がずらり!『2025 新語・流行語大賞』ノミネート語30
【2024年は⋯?】「ホワイト案件」「ふてほど」など解説も
【2023年】10円パン、エッフェル姉さん…今年のノミネート30語 解説も
【2022年】何が流行った?『2022年新語・流行語大賞』ノミネート30語
【画像】今後の辞書に載るかもしれない新語、TOP10結果
3日に「三省堂 辞書を編む人が選ぶ『今年の新語2025』選考発表会」を実施。新語の選定にあたっては一般公募を行い、応募総数は延べ2378通、異なり1192語となった。これらの投稿などをもとに、辞書を編む専門家である選考委員が一語一語厳正に審査し、「今年の新語2025」ベスト10を選定した。
大賞に選ばれた「ビジュ」について、「『ビジュアル』の略語で『見た目、外見』の意味」「以前から使用例はありましたが、今年、ダンスボーカルグループM!LKの歌「イイじゃん」の歌詞から一気に広がりを見せ、投稿数の上位に躍り出ました(「ビジュいいじゃん」が6位、他に「ビジュ」「今日ビジュいいじゃん」「ビジュ良い」)」と解説した。
さらに「使い方も、アイドルの容姿にとどまらず、子どもや年配の方、さらにはペットやラーメンなどまで広がっています」とし、「多様な人々やものの、表にあらわれるいろいろな美しさを言い表すことばとして、『誰だって輝く容姿を持っている』という見えにくかった事実がこの語によって可視化された、重要なことばとして大賞に選ばれました」と伝えた。
■2025年を代表・象徴する新語ベスト10、三省堂の解説
●1位「ビジュ」
「ビジュアル」の略語で「見た目、外見」の意味で、以前から使用例はありましたが、今年、ダンスボーカルグループM!LKの歌「イイじゃん」の歌詞から一気に広がりを見せ、投稿数の上位に躍り出ました(「ビジュいいじゃん」が6位、他に「ビジュ」「今日ビジュいいじゃん」「ビジュ良い」)。
使い方も、アイドルの容姿にとどまらず、子どもや年配の方、さらにはペットやラーメンなどまで広がっています。多様な人々やものの、表にあらわれるいろいろな美しさを言い表すことばとして、「誰だって輝く容姿を持っている」という見えにくかった事実がこの語によって可視化された、重要なことばとして大賞に選ばれました。
●2位「オールドメディア」
SNSなどの新しいメディアに対し、従来の新聞・雑誌・放送などのメディアを指したことばですが、特に昨年からSNSを中心に批判的な意味合いを込めて使われるようになっています。ネット検索やAIの普及によって国語辞典もまた「オールドメディア」と呼ばれることがありますが、「オールド」ならではの独自性、存在意義を示しつつ、また今の状況を反省し、より良く変化して行く必要性も明らかにした点で評価されました。
●3位「えっほえっほ」
メンフクロウのネットミームが話題となり、多くの投稿を集めました。絵本などで、よく目にする掛け声ではありますが、あらためて確認したところ、「えっさえっさ」「えっちらおっちら」などは辞書の見出し語にありますが、「えっほえっほ」は見出しがありません。荷物や駕籠、ものを運ぶ際、また一生懸命走る場合の掛け声としてあらためて辞書に載せておく必要性を見直しました。
●4位「しゃばい」
遅くとも1980年代からあることばで、「ださい」「かっこ悪い」の意味で使われていましたが、一昨年くらいから投稿があり、新しい意味合いも加えて流行しています。あらたな意味用法を加えての再流行に注目しました。
●5位「権力勾配」
権力の強さの違いのこと。対等に見える関係の中にも存在するものです。学術的な用語として使われていましたが、近年、新聞やSNSでも見えない力関係の不平等、見えにくかった人間関係の非対称性を明らかにするために使われるようになっています。
●6位「男消し」
主に報道文などでの男女の非対称な取り扱いを指摘することばです。見出しなどで加害者男性の性別が書かれないのに対し、被害者が女性であることは強調されるという傾向を指します。
●7位「共連れ」
セキュリティー用語として以前から専門分野では使われていました。しかし、近年、オートロックのマンションに住人と一緒に入って犯罪を犯す事例があったことから一般に広がりました。これもことばによって危険が明らかにされた一例と言えるでしょう。
●8位「体験格差」
親の社会的・経済的状況によって、子どもが体験できる機会に格差が生じることを明らかにしたことばです。昨年刊行された今井悠介さんの『体験格差』(講談社現代新書)の書名にもなりました。学校以外の体験から学ぶ機会を奪われている子どもが多くいること明らかにしました。
●9位「夏詣(なつもうで)」
ここ10年ほどの間に広まった新語。東京の浅草神社が提唱し、広がりを見せています。
●10位「緊急銃猟」
今年の熊被害はさらに深刻度を増しています。昨年はアーバンベアという語も広がりました。改正鳥獣保護管理法の中で制度として定まったことばです。「銃猟」という耳慣れないことばを意識させられました。
関連記事
【一覧表】『2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞』“10語”が発表!
【表】“今年の顔”がずらり!『2025 新語・流行語大賞』ノミネート語30
【2024年は⋯?】「ホワイト案件」「ふてほど」など解説も
【2023年】10円パン、エッフェル姉さん…今年のノミネート30語 解説も
【2022年】何が流行った?『2022年新語・流行語大賞』ノミネート30語
