エンタメ
2025-12-15 18:00
アイドルグループ・ももいろクローバーZ(ももクロ)が、12月19日放送と26日放送のBS11アニソン番組『Anison Days』(金・午後8時)に2週連続で出演する。ももクロが同番組の年末に出演するのは、もはや年末の風物詩に。トークではガンダムの歴史に名を刻んだ誇りから、メンバーたちの意外な一面が明らかになる一面も。収録レポートとあわせて、ももクロと番組MCの森口博子、酒井ミキオとの間に存在する深い絆と互いへのリスペクトがにじみ出る独占インタビューをお届けする。
【写真】“一夜限りの”特別ステージ 「Event Horizon」衣装にも注目
番組では、ももクロが映画『ドラゴンボールZ 復活の「F」』の主題歌「『Z』の誓い」、劇場版『美少女戦士セーラームーン Eternal』主題歌「月色chainon」に収録されている「タキシード・ミラージュ -ZZ ver.-」、アーケードカードゲーム「機動戦士ガンダム アーセナルベース FORSQUAD」の主題歌「Event Horizon」を披露。さらに森口とアニメ『ドラコンボールZ』の主題歌「CHA-LA HEAD-CHA-LA」をコラボする。
■「初デート」に「証人」「24時過ぎの幸せ」など、メンバーの知られざる一面が満載なトーク
「ももクロちゃんが来てくれると、ちゃんと年を越せる」と森口が語るように、彼女たちの登場は番組にとって年の瀬の風物詩。4人がスタジオに現れた瞬間、空気は一変し、賑やかで温かい“お祭りムード”に包まれた。番組はメンバーの1年を深掘りする名物企画「超個人的ニュース」からスタート。2週にわたり、驚きと笑いに満ちたエピソードが次々と飛び出した。
高城れにが挙げたのは「初デート」。森口や酒井ミキオらがざわつく中、高城はフィギュアスケーターの高橋成美さんと親交を深め、食事の席で「超能力が使えるようになった」と告げられたエピソードを披露。「今度お披露目会をしよう」と約束したという話でスタジオを沸かせた。そうかと思えば、今年の夏は「食の夏」だったとも。「しゃぶ葉」や「焼肉きんぐ」といった食べ放題チェーンに夢中になり、公式SNSなどを駆使してクーポンの合わせ技を研究。いかに安く、美味しく食べられるかを追求するトークで盛り上げた。
玉井詩織は、今年2度も友人の婚姻届の「証人」になったことを告白。「私が間違えたらこの結婚が成り立たなくなる」というプレッシャーから、ハンコを押す瞬間は手が震えるほど緊張したという。また、舞台の稽古期間中に何度も焼き鳥を差し入れたことで、共演者から「焼き鳥の人」というイメージが定着。それを機に、焼き鳥が好きなのだと再認識したと語った。
百田夏菜子は、高校の同級生であるタレント・朝日奈央との友情がさらに深まったエピソードを披露。学生時代はファミレスが定番だった二人が、今では少しお洒落な店で誕生日を祝い、悩みを打ち明け合うという。ディズニーランド来園の前日には、コーディネートを「テレビ電話しながら決めよう!」と相談しあった仲良しエピソードも飛び出し、スタジオを温かい空気で満たした。一方、深夜の背徳グルメにも心を奪われていると告白。24時を過ぎた後、どうしても食べたくなったスナック菓子を一袋食べきったとき、「やってやったぜ!」という達成感と幸福感を味わったと熱弁し、笑いを誘った。
佐々木彩夏からは「みんな ごめんね」という気になるワードが飛び出した。佐々木が昔から「好き」というHard Rock Cafeから、衣装を飾らせてほしいというオファーを受け、「渾身の一着」という思いで寄贈。しかもそれは、2011年に作られた伝説的な一着だったということに加え、「もう戻ってこないかも」という発言にメンバーもびっくりしていた。また、「一人でも行く」と公言するほどの「串カツ田中」愛が実を結び、自身のポッドキャスト番組で店内収録のコラボが実現したことも報告。「好き」を仕事に繋げる情熱を見せつけた。
■3年ぶりの夏ライブで感じたファンとの絆
メンバーの私生活が垣間見えた一方、2025年はももクロにとって、グループとしても個人としても大きな成長を遂げた一年だった。
グループとしてのハイライトは、3年ぶりに開催された夏の大型スタジアムライブだ。意外にも横浜スタジアムでの単独公演は初めてだったという彼女たち。「気持ちよかった」と語るステージには、幅広い世代が集結。長く活動を続けてきたからこその光景に、大きな喜びを感じたと振り返った。
また、春に予定されていた新潟でのライブが天候上の理由で中止になった際、メンバーもモノノフ(※ももクロファンの通称)も落胆する中、遠征してきたモノノフたちは、中止によって食材を余らせて困っていた現地の飲食店の情報をSNSで共有し、自主的に支援。ファンとアーティストの関係性を超えた”チームももクロ”としての深い信頼関係を物語っている。森口も「モノノフの皆さんもあったかい」と語るように、逆境をもポジティブな力に変える結束力が、確かに存在していた。
■ 『ガンダム』主題歌を引っ提げ凱旋!ファミリー加入にニッコリ!
トークと共に番組の核となるのが、酒井ミキオ率いるミッキーバンドによる生演奏でのライブパフォーマンスだ。なかでも注目は今年7月にリリースした23thシングル「Event Horizon」。長年ガンダムシリーズの歌姫として君臨する森口への、いわば“凱旋”報告とも言える。
歌唱前にメンバーが「ガンダムファミリーに入れました!」と報告すると、森口も「ようこそ!」とあたたかく迎え入れ、スタジオは祝福ムードに包まれた。佐々木は同曲の話を聞いた際、「森口さんと西川(貴教)アニキの顔が浮かんだ」と口にし、スタジオを沸かせた。
さらに「タキシード・ミラージュ -ZZ ver.-」では、酒井が「80年代フレーバーのアーバンなアレンジから少し時代を進めたアレンジになっている。Bメロの後半で一瞬だけ転調していて、そのフワッとした浮遊感を出すコード進行が絶妙」と分析。洗練されたハーモニーを響かせた。
そして「『Z』の誓い」については、酒井が「映画を観ているよう」と語った楽曲の世界観を表現し、スタジオを一体にしていた。
■信頼と尊敬が織りなすハーモニー 番組は「忘年会」のような温かい場所
熱気に満ちた収録後、ももクロ、森口、酒井が、番組への思いや互いへのリスペクトについて語ってくれた。
――収録、お疲れさまでした。振り返っての感想をお聞かせください。
【森口】 ももクロちゃんが来てくれると、番組がハッピーになるんです。スタジオに入ってきただけで空気がパッと明るくなる。歌やダンスはもちろん、毎年聞かせて頂くトークが面白くて間違いないんです。あまりにも撮れ高が多すぎて、良い意味でスタッフの方々が編集に困るほど(笑)。今年は私が足を怪我したこともあって、いつものコラボコーナーでなかなか踊れないなかでも、夏菜子ちゃん、しおりん、あーりん、れにちゃんが気づかいしながらダンスをしてくれて心強かったです!これまで積み上げてきた絆を感じられて嬉しかったです。
【酒井】 毎年出演していただけるのが楽しみです。トークではしゃぶ葉の話とか、食べ物の話が多かったですね(笑)。僕らと同じようなものを食べて楽しんでいるのだなって知ることができて、ますます親近感が湧きました。
【高城】 私たちにとっても、この番組に出させていただかないと年を越せないというくらい、恒例になっていて。来年も呼んでいただけないかなと、今から期待しちゃっています(笑)。一年を振り返りながら、毎回お姉さん(森口)に報告するような感覚でお話しできるのが楽しいです。今年はなにより、私たちがガンダムファミリーに入れたことを報告できて、すごく良かったです!
【森口】 私も聞いていて興奮しちゃった!
【玉井】 一年の中で季節を感じるイベントがある中、「Anison Days」収録のスケジュールが入ると、「もう年末だ」って感じます。生演奏という贅沢な環境で、テレビではあまり歌う機会のない曲にも光を当てていただけるのが本当にありがたいです。一年を振り返るトークコーナーでは、こんなに長く一緒にいるのに知らなかったメンバーの話が聞けるのも新鮮で楽しいです。今回はミッキーさん(酒井)がしゃぶ葉と焼肉きんぐについて経済面から分析されていて、意外な一面を知ることができました(笑)。
【百田】 森口さんとミッキーさんはもちろん、バンドやスタッフの方々含め、年末に集まって「今年どうだった?」という会話をする忘年会のような場所に、毎年呼んでいただけてありがたいです。今回は「タキシード・ミラージュ -ZZ ver.-」ですが、テレビ初披露の曲があったり、コラボがあったり、この番組は私たちにとって“初めて”を経験させてもらえる場所でもあります。
【佐々木】 今年も参加できて楽しかったです! 曲をフルで歌わせていただける機会は貴重なので、本当にうれしいです。今年は「Event Horizon」という曲がガンダム作品に起用されたときから「絶対にこの番組で歌える!」とワクワクしていました。胸を張って、「今年、ガンダムやりました!」ってドヤ顔で報告しに帰って来られたのが、すごく嬉しかったです(笑)。
――「Event Horizon」も聞き応えありましたが、楽曲面で印象的だったことは何かありますか?
【酒井】 演奏面では今回「タキシード・ミラージュ -ZZ ver.-」のようなシックな曲を一緒にできて、ミュージシャンとして新しい扉が開いた感覚でした。
――皆さんとても仲が良いですが、改めてお互いの「ここがすごい」と思う点を教えてください。
【百田】 この番組に出演させていただくとき、森口さんはいつも私たちに可愛いお菓子とかプレゼントと、森口さんの素敵なポストカードの裏に直筆のメッセージを書いてくださり毎年渡してくださるんです。今年もいただいて、「ありがとうございます」とお礼したあとに、れにちゃんが本当に聞こえるか聞こえないかぐらいで、「私もああいう大人になりたい」って言っていて。
――確かに憧れる、素敵な振る舞いですよね。
【高城】 森口さんはいつも余裕があるイメージがあって。仮に焦っていたとしても、それが“色”になっちゃうというか。森口さんは本当に気づかいの人だなっていつも思います。撮影の合間でも、私たちも緊張していたり、スタッフチームも緊張感があったりする中、森口さんがちょっと冗談を言うことでみんながクスクスと笑って雰囲気が柔らかくなる。そういうことを自然とされている方なので、憧れの女性だなと思います。
【森口】 ありがとう!! (オリコン編集者に)今の絶対に書いておいてくださいね(笑)。
――絶賛された森口さんから見て、ももクロのすごいところは?
【森口】 本当にももクロちゃんに会うと、こんなに長くアイドルを続けているのにいつも新鮮な気持ちにさせてくれるんです。これって、なかなか難しいことだと思うんです。性格のピュアさとか仕事に向かう熱量とか、それってすごいことだなって毎回感動します。しかも、全てが色あせない。ももクロちゃんってすごいと、私は毎回良いエネルギーを吸い取らせてもらっています(笑)。
――プレゼントについて、もう少し詳しく聞かせていただけますでしょうか。
【森口】 お話ししてくださいましたけど、私が毎年、『ももいろ歌合戦』にお邪魔させていただくと、れにちゃん、しおりん、夏菜子ちゃん、あーりんからも手書きのメッセージでプレゼントをいただいているので、お互いにそういう気持ちでいられるのは幸せだなって思います。
――心温まるお話ですね。
【森口】 ちょっと誇らしいんですよね。ももクロちゃんの話を別の仕事場で耳にすると、「仲良しなんです」って思わず言っちゃいます(笑)。
【ももクロ全員】 うれしすぎる!
――酒井さんはいかがでしょうか。
【酒井】 当たり前ですけど僕とはまったく違う人生、違う道で歩んできている方々なので毎回圧倒されるというか。常に全身全霊、歌も踊りもリアルを見せてきたアイドルの、もしかしたら先駆けなんじゃないかなって感じています。それ以前とそれ以降はアイドルの在り方がちょっと変わったんじゃないかなと。
――間違いなく変化をもたらしたグループの一つだと思います。
【酒井】 自然体でありながら、その自然体であることをファンの皆さんが喜ぶじゃないですか。本当に素敵だなと感じています。
【森口】 メンバーみんな仲がいいっていうのがすごいなと思います。
【酒井】 もちろんプロなので、場当たりしてフォーメーションを組んでそつなくやっちゃうところもすごいなと思います。もちろん博子さんもですけど。
【森口】 いやいや。ダンスに関しては簡単に見えて、こんなややこしいことやっているのって実感させられます。まるで脳トレみたいですね(笑)。
【酒井】 それを見ていつも感銘を受けています。
【百田】 ミッキーさんがトークで私たちの曲を解説してくださるのですけど、そのときに自分たちでは気づいていないような角度からの音楽性や新しい魅力に気づかせてもらっています。それにミッキーさんのアレンジで歌わせていただくのが贅沢だなと思っています。
【佐々木】 ボキャブラリーがすごいですよね。音楽の何がよかったと聞かれても、私は「メロディーがグッときた」とか「聴き心地がよかった」ぐらいしか言えないけど、ミッキーさんは専門的だけど一般人にもわかりやすいようなぴったりな言葉で曲を解説してくださるのが本当にすごいなって思います。
【酒井】 (オリコン編集者に)こちらも是非、強調しておいてください(笑)。
【玉井】 毎回、曲の新しい一面を知ることができるので、レコーディング前に聞いておきたいなって(笑)。学びがいつもあります。
スタジアムという大舞台から深夜に開ける一袋のスナック菓子まで、ももクロは活動のすべてにおいて人間的な魅力を放ち続ける。番組で見せる笑いと音楽、そして仲間との絆は、決してカメラの前だけのものではない。進化を続けながらも驚くほど自然体で、力強くあり続ける彼女たちの輝きをオンエアで確かめてほしい。(撮影:堀田真央人/取材・文:遠藤政樹)
■Anison Days
BS11 毎週金曜 後8:00~8:30
<出演者>
MC:森口博子 酒井ミキオ ナレーション:駒田航
ゲスト:ももいろクローバーZ
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「ももクロちゃんが来てくれると、ちゃんと年を越せる」と森口が語るように、彼女たちの登場は番組にとって年の瀬の風物詩。4人がスタジオに現れた瞬間、空気は一変し、賑やかで温かい“お祭りムード”に包まれた。番組はメンバーの1年を深掘りする名物企画「超個人的ニュース」からスタート。2週にわたり、驚きと笑いに満ちたエピソードが次々と飛び出した。
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玉井詩織は、今年2度も友人の婚姻届の「証人」になったことを告白。「私が間違えたらこの結婚が成り立たなくなる」というプレッシャーから、ハンコを押す瞬間は手が震えるほど緊張したという。また、舞台の稽古期間中に何度も焼き鳥を差し入れたことで、共演者から「焼き鳥の人」というイメージが定着。それを機に、焼き鳥が好きなのだと再認識したと語った。
百田夏菜子は、高校の同級生であるタレント・朝日奈央との友情がさらに深まったエピソードを披露。学生時代はファミレスが定番だった二人が、今では少しお洒落な店で誕生日を祝い、悩みを打ち明け合うという。ディズニーランド来園の前日には、コーディネートを「テレビ電話しながら決めよう!」と相談しあった仲良しエピソードも飛び出し、スタジオを温かい空気で満たした。一方、深夜の背徳グルメにも心を奪われていると告白。24時を過ぎた後、どうしても食べたくなったスナック菓子を一袋食べきったとき、「やってやったぜ!」という達成感と幸福感を味わったと熱弁し、笑いを誘った。
佐々木彩夏からは「みんな ごめんね」という気になるワードが飛び出した。佐々木が昔から「好き」というHard Rock Cafeから、衣装を飾らせてほしいというオファーを受け、「渾身の一着」という思いで寄贈。しかもそれは、2011年に作られた伝説的な一着だったということに加え、「もう戻ってこないかも」という発言にメンバーもびっくりしていた。また、「一人でも行く」と公言するほどの「串カツ田中」愛が実を結び、自身のポッドキャスト番組で店内収録のコラボが実現したことも報告。「好き」を仕事に繋げる情熱を見せつけた。
■3年ぶりの夏ライブで感じたファンとの絆
メンバーの私生活が垣間見えた一方、2025年はももクロにとって、グループとしても個人としても大きな成長を遂げた一年だった。
グループとしてのハイライトは、3年ぶりに開催された夏の大型スタジアムライブだ。意外にも横浜スタジアムでの単独公演は初めてだったという彼女たち。「気持ちよかった」と語るステージには、幅広い世代が集結。長く活動を続けてきたからこその光景に、大きな喜びを感じたと振り返った。
また、春に予定されていた新潟でのライブが天候上の理由で中止になった際、メンバーもモノノフ(※ももクロファンの通称)も落胆する中、遠征してきたモノノフたちは、中止によって食材を余らせて困っていた現地の飲食店の情報をSNSで共有し、自主的に支援。ファンとアーティストの関係性を超えた”チームももクロ”としての深い信頼関係を物語っている。森口も「モノノフの皆さんもあったかい」と語るように、逆境をもポジティブな力に変える結束力が、確かに存在していた。
■ 『ガンダム』主題歌を引っ提げ凱旋!ファミリー加入にニッコリ!
トークと共に番組の核となるのが、酒井ミキオ率いるミッキーバンドによる生演奏でのライブパフォーマンスだ。なかでも注目は今年7月にリリースした23thシングル「Event Horizon」。長年ガンダムシリーズの歌姫として君臨する森口への、いわば“凱旋”報告とも言える。
歌唱前にメンバーが「ガンダムファミリーに入れました!」と報告すると、森口も「ようこそ!」とあたたかく迎え入れ、スタジオは祝福ムードに包まれた。佐々木は同曲の話を聞いた際、「森口さんと西川(貴教)アニキの顔が浮かんだ」と口にし、スタジオを沸かせた。
さらに「タキシード・ミラージュ -ZZ ver.-」では、酒井が「80年代フレーバーのアーバンなアレンジから少し時代を進めたアレンジになっている。Bメロの後半で一瞬だけ転調していて、そのフワッとした浮遊感を出すコード進行が絶妙」と分析。洗練されたハーモニーを響かせた。
そして「『Z』の誓い」については、酒井が「映画を観ているよう」と語った楽曲の世界観を表現し、スタジオを一体にしていた。
■信頼と尊敬が織りなすハーモニー 番組は「忘年会」のような温かい場所
熱気に満ちた収録後、ももクロ、森口、酒井が、番組への思いや互いへのリスペクトについて語ってくれた。
――収録、お疲れさまでした。振り返っての感想をお聞かせください。
【森口】 ももクロちゃんが来てくれると、番組がハッピーになるんです。スタジオに入ってきただけで空気がパッと明るくなる。歌やダンスはもちろん、毎年聞かせて頂くトークが面白くて間違いないんです。あまりにも撮れ高が多すぎて、良い意味でスタッフの方々が編集に困るほど(笑)。今年は私が足を怪我したこともあって、いつものコラボコーナーでなかなか踊れないなかでも、夏菜子ちゃん、しおりん、あーりん、れにちゃんが気づかいしながらダンスをしてくれて心強かったです!これまで積み上げてきた絆を感じられて嬉しかったです。
【酒井】 毎年出演していただけるのが楽しみです。トークではしゃぶ葉の話とか、食べ物の話が多かったですね(笑)。僕らと同じようなものを食べて楽しんでいるのだなって知ることができて、ますます親近感が湧きました。
【高城】 私たちにとっても、この番組に出させていただかないと年を越せないというくらい、恒例になっていて。来年も呼んでいただけないかなと、今から期待しちゃっています(笑)。一年を振り返りながら、毎回お姉さん(森口)に報告するような感覚でお話しできるのが楽しいです。今年はなにより、私たちがガンダムファミリーに入れたことを報告できて、すごく良かったです!
【森口】 私も聞いていて興奮しちゃった!
【玉井】 一年の中で季節を感じるイベントがある中、「Anison Days」収録のスケジュールが入ると、「もう年末だ」って感じます。生演奏という贅沢な環境で、テレビではあまり歌う機会のない曲にも光を当てていただけるのが本当にありがたいです。一年を振り返るトークコーナーでは、こんなに長く一緒にいるのに知らなかったメンバーの話が聞けるのも新鮮で楽しいです。今回はミッキーさん(酒井)がしゃぶ葉と焼肉きんぐについて経済面から分析されていて、意外な一面を知ることができました(笑)。
【百田】 森口さんとミッキーさんはもちろん、バンドやスタッフの方々含め、年末に集まって「今年どうだった?」という会話をする忘年会のような場所に、毎年呼んでいただけてありがたいです。今回は「タキシード・ミラージュ -ZZ ver.-」ですが、テレビ初披露の曲があったり、コラボがあったり、この番組は私たちにとって“初めて”を経験させてもらえる場所でもあります。
【佐々木】 今年も参加できて楽しかったです! 曲をフルで歌わせていただける機会は貴重なので、本当にうれしいです。今年は「Event Horizon」という曲がガンダム作品に起用されたときから「絶対にこの番組で歌える!」とワクワクしていました。胸を張って、「今年、ガンダムやりました!」ってドヤ顔で報告しに帰って来られたのが、すごく嬉しかったです(笑)。
――「Event Horizon」も聞き応えありましたが、楽曲面で印象的だったことは何かありますか?
【酒井】 演奏面では今回「タキシード・ミラージュ -ZZ ver.-」のようなシックな曲を一緒にできて、ミュージシャンとして新しい扉が開いた感覚でした。
――皆さんとても仲が良いですが、改めてお互いの「ここがすごい」と思う点を教えてください。
【百田】 この番組に出演させていただくとき、森口さんはいつも私たちに可愛いお菓子とかプレゼントと、森口さんの素敵なポストカードの裏に直筆のメッセージを書いてくださり毎年渡してくださるんです。今年もいただいて、「ありがとうございます」とお礼したあとに、れにちゃんが本当に聞こえるか聞こえないかぐらいで、「私もああいう大人になりたい」って言っていて。
――確かに憧れる、素敵な振る舞いですよね。
【高城】 森口さんはいつも余裕があるイメージがあって。仮に焦っていたとしても、それが“色”になっちゃうというか。森口さんは本当に気づかいの人だなっていつも思います。撮影の合間でも、私たちも緊張していたり、スタッフチームも緊張感があったりする中、森口さんがちょっと冗談を言うことでみんながクスクスと笑って雰囲気が柔らかくなる。そういうことを自然とされている方なので、憧れの女性だなと思います。
【森口】 ありがとう!! (オリコン編集者に)今の絶対に書いておいてくださいね(笑)。
――絶賛された森口さんから見て、ももクロのすごいところは?
【森口】 本当にももクロちゃんに会うと、こんなに長くアイドルを続けているのにいつも新鮮な気持ちにさせてくれるんです。これって、なかなか難しいことだと思うんです。性格のピュアさとか仕事に向かう熱量とか、それってすごいことだなって毎回感動します。しかも、全てが色あせない。ももクロちゃんってすごいと、私は毎回良いエネルギーを吸い取らせてもらっています(笑)。
――プレゼントについて、もう少し詳しく聞かせていただけますでしょうか。
【森口】 お話ししてくださいましたけど、私が毎年、『ももいろ歌合戦』にお邪魔させていただくと、れにちゃん、しおりん、夏菜子ちゃん、あーりんからも手書きのメッセージでプレゼントをいただいているので、お互いにそういう気持ちでいられるのは幸せだなって思います。
――心温まるお話ですね。
【森口】 ちょっと誇らしいんですよね。ももクロちゃんの話を別の仕事場で耳にすると、「仲良しなんです」って思わず言っちゃいます(笑)。
【ももクロ全員】 うれしすぎる!
――酒井さんはいかがでしょうか。
【酒井】 当たり前ですけど僕とはまったく違う人生、違う道で歩んできている方々なので毎回圧倒されるというか。常に全身全霊、歌も踊りもリアルを見せてきたアイドルの、もしかしたら先駆けなんじゃないかなって感じています。それ以前とそれ以降はアイドルの在り方がちょっと変わったんじゃないかなと。
――間違いなく変化をもたらしたグループの一つだと思います。
【酒井】 自然体でありながら、その自然体であることをファンの皆さんが喜ぶじゃないですか。本当に素敵だなと感じています。
【森口】 メンバーみんな仲がいいっていうのがすごいなと思います。
【酒井】 もちろんプロなので、場当たりしてフォーメーションを組んでそつなくやっちゃうところもすごいなと思います。もちろん博子さんもですけど。
【森口】 いやいや。ダンスに関しては簡単に見えて、こんなややこしいことやっているのって実感させられます。まるで脳トレみたいですね(笑)。
【酒井】 それを見ていつも感銘を受けています。
【百田】 ミッキーさんがトークで私たちの曲を解説してくださるのですけど、そのときに自分たちでは気づいていないような角度からの音楽性や新しい魅力に気づかせてもらっています。それにミッキーさんのアレンジで歌わせていただくのが贅沢だなと思っています。
【佐々木】 ボキャブラリーがすごいですよね。音楽の何がよかったと聞かれても、私は「メロディーがグッときた」とか「聴き心地がよかった」ぐらいしか言えないけど、ミッキーさんは専門的だけど一般人にもわかりやすいようなぴったりな言葉で曲を解説してくださるのが本当にすごいなって思います。
【酒井】 (オリコン編集者に)こちらも是非、強調しておいてください(笑)。
【玉井】 毎回、曲の新しい一面を知ることができるので、レコーディング前に聞いておきたいなって(笑)。学びがいつもあります。
スタジアムという大舞台から深夜に開ける一袋のスナック菓子まで、ももクロは活動のすべてにおいて人間的な魅力を放ち続ける。番組で見せる笑いと音楽、そして仲間との絆は、決してカメラの前だけのものではない。進化を続けながらも驚くほど自然体で、力強くあり続ける彼女たちの輝きをオンエアで確かめてほしい。(撮影:堀田真央人/取材・文:遠藤政樹)
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MC:森口博子 酒井ミキオ ナレーション:駒田航
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