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『フォールアウト』エラ・パーネル&カイル・マクラクラン来日インタビュー「予想外の反響に驚いている」

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2025-12-28 16:00
『フォールアウト』エラ・パーネル&カイル・マクラクラン来日インタビュー「予想外の反響に驚いている」
『フォールアウト』主人公ルーシー役のエラ・パーネル、父ハンク役のカイル・マクラクラン(C)Amazon MGM Studios
 終末後の世界を描いた大人気ゲームを実写化し、世界的ヒットを記録したドラマシリーズ『フォールアウト』。批評家からも高い評価を受けた本作の待望の新シーズンとなるシーズン2が、動画配信サービス「Prime Video」にて独占配信中だ。配信地域は240を超える国と地域に及び、グローバルな注目を集めている。すでに、シーズン3の製作も決定している。

【動画】『フォールアウト』シーズン2、本予告映像

 シーズン2の配信を記念し、ロサンゼルス、シドニー、ロンドン、サンパウロなど世界各地を巡るワールドツアーの最終地として、東京でジャパン・プレミアが今月11日に開催された。来日したのは、主人公ルーシー役のエラ・パーネル、父ハンク役のカイル・マクラクラン、そして製作総指揮を務めるジョナサン・ノーラン。滞在中にエラとカイルに話を聞いた。

■終末から200年後の世界で描かれる、人間ドラマ

 『フォールアウト』の舞台は、核戦争による世界の終末から200年後。快適な地下施設〈Vault〉で暮らしていた人々が、やがて地上=ウェイストランドへと足を踏み出す。そこに広がっていたのは、複雑奇妙で非常に暴力的、衝撃に満ちた世界だった。

 シーズン1では、その過酷な世界観と緻密な物語構築が高く評価され、壮大なフィナーレを迎えた。そしてシーズン2では、舞台をモハビ・ウェイストランドから、終末後の活気あふれる都市・ニューベガスへと移し、物語はさらにスケールアップしていく。

■まっすぐで希望を失わない主人公・ルーシー

 主人公のルーシー・マクレーンは、Vault 33で育った女性。倫理観を重んじ、前向きで誠実な性格の持ち主だ。過酷な終末世界に放り出されてもなお、「なせばなる」というアメリカ的精神を失わない姿が、多くの視聴者の共感を集めてきた。

 ルーシーを演じるエラ・パーネルは、子役時代からキャリアを重ね、『わたしを離さないで』『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』、『マレフィセント』など話題作に出演。近年ではドラマ『イエロージャケッツ』でも注目を浴びる存在だ。

 シーズン1の反響について、エラは率直にこう語る。

 「まったく予想していませんでした。これほどの反響は、どんな準備をしていても受け止めきれるものではありません。今でも驚いていますし、とても謙虚な気持ちになります」

 原作ゲームについても、「観るためにも演じるためにも、必ずしもプレイする必要はない」としつつ、役作りの一環として少し体験したことを明かし、「ゲーマーの感覚を少し味わえたのは楽しかったです」。

■『ツイン・ピークス』との共通点は「予想外の反響」

 ルーシーと弟ノームの父であり、Vault 33の監督官でもあるハンク・マクレーンを演じるのは、映画『デューン/砂の惑星』(1984年)やドラマ『ツイン・ピークス』で知られる名優カイル・マクラクラン。日本でも根強いファンを持つ俳優だ。

 カイルは『フォールアウト』の世界観について、「自分にとっては『デューン』に近い感覚がある」と語る。

 「どちらも複雑な世界観を持っていますが、『フォールアウト』はまったく新しい物語が描かれている。『ツイン・ピークス』と共通点があるとすれば、やはり反響でしょう。『ツイン・ピークス』も予想外の人気でしたし、こうした経験はそう何度もあるものではありません」

 ハンクというキャラクターを演じる上で意識したことについては、次のように明かした。

 「キャラクターの“真実”を演じなければいけない。たとえ間違った行動に思えても、本人にとっては正しいと思う理由があり、それが“真実”だ。ハンクは娘を愛し、自分の使命を信じている。その“正当化された現実”を信じて演じています」

■実在するセットが生む“リアルな演技”

 本作の広大な世界観を忠実に再現するため、撮影は複数の“大陸”で実施されている。ニューヨークのスタジオに設けられた冷たいVaultのセットから、息をのむようなナミビアの海岸線まで、ロケーションは多岐にわたる。中でも、ゴーストタウンとして知られるダイヤモンド採掘村コルマンスコップとスケルトンコーストの海岸は印象的な舞台となった。

 そんな撮影現場について、エラは製作総指揮のジョナサン・ノーランのこだわりを強調する。

 「彼はできる限りリアルであることを、とても大切にしています。クリーチャーも装備も実際に作られていて、ロケ地も本物の砂漠。実在するものを相手に演技できるのは、本当に貴重な体験です」

 そのリアルさが、作品の説得力を支えていることがうかがえた。

■役を超えて生まれた“親子の絆”

 物語では父と娘という関係を演じる2人だが、現場でも強い信頼関係が築かれていたという。

 エラは「私たちはすごく似ている」と語り、カイルも「ふたりとも楽しいことが好きで、心の中は大きな子ども」と笑い合った。

 カイルは「俳優として現場でまず大切なのは、相手との共通点を見つけること。その“結びつき”が演技の土台になる」と話した。

■もし現実が“フォールアウトの世界”になったら?

 最後に、もし現実が『フォールアウト』のような世界になったらどう生き延びるかを尋ねると、2人はそれぞれらしい答えを返した。

 カイルは「安全第一」とし、できる限りVaultに留まると回答。「地上に出るなら、『アイ・アム・レジェンド』のように、誰も簡単に侵入できない拠点を作りたいですね」。

 一方のエラは「安全な場所の隅で、仲間と犬たちと静かに暮らします。髪を切る仕事をしながら、目立たずに生きると思います」。

 2人の人柄や仲の良さが、そのまま作品の魅力につながっていることを感じさせるインタビューとなった。

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