
元日向坂46のメンバーで俳優の齊藤京子さんが主演を務める映画『恋愛裁判』。
元アイドルとしての経験をもとに、ライブや握手会など〝アイドルのリアル〟を表現。
そして「アイドルが恋愛することは罪なのか」という、答えの出ない問いに、どう向き合ったのか…?
齊藤さんがTBSの取材に答えました。
【写真を見る】独自【 齊藤京子 】 アイドルの恋愛は「罪」なのか…「ファンの人の気持ちもすごく分かるし、でもやっぱり…」 元・アイドルが 主演映画『恋愛裁判』で問うリアル
作品が描くのは、恋愛禁止ルールを破ったアイドルが裁判にかけられるという物語です。
初めて脚本を読んだ時の感想を聞かれると、「最初見たときは、自分自身がアイドル活動をしていたこともあって衝撃と葛藤でいっぱいでした」と率直に振り返ります。
一方で脚本を読み進めるほどに惹き込まれたといい、「ただただ物語がおもしろくて。この主人公のアイドルの女の子を、元アイドルの私が演じることにより、リアルに、生々しいというか描けるんじゃないかなっていうのは自分の中でもすごく自信があった」と力を込めました。
2024年4月に日向坂46を卒業した後、再び〝アイドル〟を演じることになった齊藤さんにとって〝アイドル〟は特別な仕事だったといいます。
「アイドル活動は今でも当時も言っていましたけど〝天職〟ですごく楽しくて。〝生まれ変わっても絶対にアイドルになります〟って言って卒業したぐらい、本当に好きなお仕事だったので、役とはいえ、またアイドル姿になって歌って踊って、グループを組んでアイドルとしてできたっていうのは、すごくうれしかったです」と喜びを言葉にしました。
劇中にはライブや握手会のシーンもあり、そこでは現役時代の空気感がそのまま持ち込まれたといいます。
ライブシーンについて齊藤さんは、「ファンクラブからファンの皆さんをエキストラとして呼ばせていただいたので、ファンの方は全員〝プロ〟というか。私もすごく当時を思い出しましたし。懐かしいなと思いましたね」と撮影の裏側を明かしました。
作品前半では、きらびやかなステージの裏側にあるアイドルの現実も描かれます。
齊藤さんは山岡真衣(劇中の齊藤さんの役)との共通点について、「アイドルに対する向き合い方とか、アイドルに対しての思いとか、仲間思いの感じだったりとかっていうのは似ていた」と述べました。
また、真衣の人物像を「すごく真面目なキャラクター」と捉えた上で、「ただひたすら努力してまっすぐに真面目に活動していたその姿は、私も似ていたかなと思います」と重ねました。
一方で、本人のイメージを役に持ち込まない工夫もしていたといいます。
アイドルを演じる上で意識したことを問われると、「〝アイドル・齊藤京子〟を少しでも連想させないようにしたいなって思いはすごくあって」と打ち明けました。
役作りでは外見も変化をつけ、「髪の毛も一度も染めたことがなかったんですけど、この映画で初めて髪を染めてみたりとか、そういうアプローチというか、今までしたことのなかったことをすることで、この映画にも、山岡真衣っていう人物にも没頭できるんじゃないかなって思って」と説明しました。
そして、齊藤さんが〝象徴的〟だと語ったのは、車のシーンです。
齊藤さんは「敬と真衣の恋愛が改めて始まった車のシーン。そこがまさに『恋愛裁判』の象徴というか、個人的に好きなシーンでもありますし。〝アイドルと恋愛〟っていうのが、すごく美しく映し出されているシーンだなって思います」と述べました。
後半は一転し、法廷でのシリアスなやりとりが中心になります。
撮影時の切り替えについては、「アイドルパートを取り終わった後に撮影したっていうのもあって。楽屋の雰囲気も撮影の雰囲気も全部がガラっと変わった瞬間だった」と振り返り、「自分の中でもすごくスイッチが切り替わったシーンでしたし、本当に法廷に立ってしまっているような気持ちになりました」と撮影時の心境を吐露しました。
法廷シーンで意識した点として、齊藤さんは、「本当に全部変わった感じにしたくて。もちろんメイクもほぼスッピンの状態で出ましたし、アイドル感はもうないというか、切り替わっている」と語り、「本当に法廷に立っていて、本当に口から出ているように意識はしましたね」と明かしました。
また、証言の場面では、自身の過去と重なる部分もあったといいます。「台詞の中で『中学時代からアイドルに憧れてオーディションを受けて』その長台詞のシーンはすごく自分の実体験でも重なる部分があったので、すごく胸が痛くなりました」と話しました。
さらにそのシーンをどう演じたかについては、「ようやく自分の気持ちを伝えられたシーンでもあった」と捉え、「社長さんからすごい視線で見られていても、それでも自分の思いを伝えたっていうのは真衣の成長でもあるので、そこは意識してお芝居しました」と、人物の成長を軸に組み立てたことを語りました。
そして本作が投げかける「アイドルが『恋愛』することは『罪』なのか」という問い。
このテーマについて、齊藤さんは「アイドルは恋愛をしちゃダメとかしていいとかっていう答えがでない問題だなっていうのはすごく思います」と述べ、簡単に結論を出せないテーマだと強調します。
「ファンの人の気持ちもすごく分かるし、でもやっぱりアイドルもひとりの女性・人間だし、20代とか10代とかっていう大事な10年を恋愛を一切しないのかっていうことを、〝そうだ〟とかっていう答えが出せない」と心の揺れを含んだまま言葉を置きました。
その上で「この映画を観て、皆さんがどう思ったか、どういう考えになったかっていうのは、元アイドルの私としても、山岡真衣を演じた私としてもすごく気になる」と観客に問いを渡しました。
最後に、今後挑戦したいことを聞かれると、「この作品と出会って、本当にこの1年間すごく私の人生も大きく変わりました」と語り、「カンヌ国際映画祭とか、夢にも思っていなかったことをたくさん経験させていただいて」と実感を込めます。そして「だからこそ見た景色を忘れずに、その初心の気持ちを忘れずに、またここに帰ってこれるように役者として一歩ずつまた頑張ろうって気持ちになりました」と締めくくりました。
アイドルとして積み上げた時間を土台にしながら、俳優として新しい景色へ向かう。その歩みの途中で『恋愛裁判』は、齊藤京子さん自身にとっても大きな節目になったようです。
【担当:芸能情報ステーション】
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