山道を登っていく消防隊員たち。
隊員
「あそこ一番燃え盛っているところ。先 向こうに行った方がいいかと思って。風 変わった」
枯れ草や木を焼く炎…。懸命の消火活動が連日続いていますが、火の勢いは、なかなか収まりません。
記者
「後ろに見えているのが綾里地区です。山のふもとや中腹では炎が横に燃え広がっているのが確認できます。パチパチという音も聞こえてきます」
岩手県大船渡市の大規模山林火災は、きょうで発生から6日目。地元の漁業関係者からは…。
第十八千祥丸 西村千尋船主
「きのうより(炎の)範囲が広がっているし、煙も濃いね」
これは、午前6時過ぎに自衛隊のヘリコプターが撮影した映像。海に近い赤崎町長崎から外口集落にまで火の手が及んでいるのが確認できます。
焼失した面積は、きのうより300ヘクタール増えて、2100ヘクタールに拡大。
夜に撮影された映像には…。辺りが明るくなるほど、炎が大きく立ちのぼる様子も映っていました。
市内の1896世帯、4596人には依然として避難指示が出されています。
記者
「避難所となっている越喜来小学校の体育館に来ています。きのうとはうって変わって非常に肌寒い朝を迎えました」
大船渡市の気温は、きのう、4月中旬並みの14.4度まで上がりましたが、けさは1.8度まで低下。避難所の中でもダウンを着ている人が目立ちました。
避難している人
「ちょっと寒くはなったけど大丈夫です。何とか頑張って収まるの待っています」
それにしても、なぜここまで炎が広がったのか。専門家は、「急な斜面」を理由のひとつにあげます。
京大防災研究所 峠 嘉哉 准教授
「斜面勾配が急なところでの消火活動は、斜面を消防士たちが歩いて登るとか、ホースをつないで水を運ぶとか、配備がすごく難しい。ですから消防活動がすごく難しかった」
また、現場の木は、スギやマツなど燃えやすい針葉樹が多かったといいます。
京大防災研究所 峠 嘉哉 准教授
「針葉樹はこの時期でも、しっかり木の上の葉を蓄えている状態だから、樹冠火も起こりやすいということだと思います」
「樹冠火」とは、葉っぱや枝の生い茂る木の上部が燃えることで、木の全体が炎に包まれる現象。火の勢いが強く、消火が困難とされています。
火災発生から6日目。鎮火のメドは立っていません。
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