東京・新宿区の路上で動画配信中の女性が刺され死亡した事件。女性と容疑者の男の間には金銭トラブルがありました。容疑者の男は「借金を返済しない被害者が配信をして稼いでいくことにやりきれない気持ちになった」と供述しているということです。
「やりきれない気持ちに…」男が供述 配信女性刺殺 傷は30か所以上
喜入友浩キャスター
「現場には花束や飲み物だけでなく、氷やメイクセットも手向けられています。多くの方が手を合わせました」
東京・新宿区、高田馬場駅近くの路上で刺されて死亡した佐藤愛里さん(22)。
11日の事件現場。落ちていた自撮り棒のようなものを捜査員が回収していました。
佐藤さんは「最上あい」という名前でライブ配信活動をしていたとみられています。
現場には“配信仲間”の姿も。
配信仲間
「めっちゃいい子でしたよ。配信では普通に明るかったし。基本雑談配信が多くて、あとはほかの人とコラボしたり」
現場を訪れたファン
「毎回同じだと飽きちゃうので(企画に)挑戦していて、けなげで応援していたけど。悲しいしかないですよね」
歩いて山手線を一周するという配信をしている最中に襲われた佐藤さん。
「意識はあるの?」
「ないんじゃないですか」
「規制線張っちゃって」
捜査関係者によると、佐藤さんは上半身を中心に30か所以上刺されていて、司法解剖の結果、死因は出血性ショックだったことが新たにわかりました。
殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されたのは、栃木県小山市に住む高野健一容疑者(42)。
高野容疑者
「借金を返済しない被害者が配信をして稼いでいくことにやりきれない気持ちになった」
裁判記録から浮かぶ被害者との関係 2~3か月前にナイフ購入か
金銭トラブルで裁判沙汰にもなっていた二人。その関係が徐々に明らかになってきました。
訴状によると、高野容疑者は2021年12月ごろ、配信をしていた佐藤さんを知り、連絡を取り合うようになったといいます。さらに翌年8月には、高野容疑者が佐藤さんの当時の勤務先を訪れたといいます。しかし、その後…
高野容疑者の訴状
「(佐藤さんは)家出をしていてアパートを借りる費用がない。体調が悪く働けないなどとして、すぐに返済する旨述べて、金銭の借用を申し入れてきた」
高野容疑者は2022年9月からおよそ2か月の間にあわせて13回、総額およそ254万円を佐藤さん側に振り込んで貸したと主張しています。
佐藤さんから3万円が送金されてきたものの、その後、連絡が取れなくなったとして裁判を起こした高野容疑者。おととし12月に佐藤さんにおよそ251万円の支払いを命じる判決が出されています。
高野容疑者は去年1月、栃木県警にこんな相談をしていたといいます。
高野容疑者
「裁判で相手に支払いの判決が出たが所在不明になっている」
佐藤さんとみられる配信者「最上あい」さんも配信でこんな話をしていたといいます。
最上あいさんのファン
「『お金も借りちゃって裁判やってる』みたいなことを言っていた。『金返せ』ってコメントがあまりにもひどくて、ブロックっていう機能でブロックしちゃったんですよ。『こっちがお金返せば良いだけだもんね』みたいな、軽い感じで最上あいさんが言っていた」
犯行に使用したサバイバルナイフは、2~3か月前にオンラインショッピングで購入したという高野容疑者。取り調べに対し、殺意を否認しているということですが、警視庁は容疑を殺人に切り替えて捜査しています。
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