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もし酷暑の中、災害で停電したら…どんな備えが必要?“命を守る”酷暑時代の防災対策【Nスタ解説】

国内
2025-09-01 19:37

9月1日は「防災の日」。災害時には冬の寒さ対策が取り上げられることが多いですが、酷暑の中で停電が起きた場合、熱中症に十分な警戒が必要になります。備えておくものと、対策について調べました。


【画像を見る】自宅での備蓄品、持ち出し品、熱中症対策…酷暑での災害対策


平年以上に続くだろう“暑さ” 勢力の強い台風の発生の可能性も

井上貴博キャスター:
今から102年前、大正12年9月1日に発生したのが関東大震災です。そこから9月1日は「防災の日」と設定されています。


この酷暑の中でどう身を守るべきか。暑さはこの後も続いていく見込みです。気象庁が発表した予想気温のデータを見ると、9月、10月、どちらも日本列島は真っ赤になっています。

平年より気温が高くなる確率が、9月は70%、10月は50~60%ということで、平年以上に暑さが続きそうです。


気象学が専門の三重大学・立花義裕教授によりますと、「今年の海面水温は平年より2.5℃も高い。異常な海面水温の影響で、勢力の強い台風が発生する可能性が高い」と話しています。

日本近海の海面水温が高いので、発生した台風は勢力が強いまま日本にやってくることが考えられます。


過去にも、2019年の台風15号が千葉県を中心に大きな被害を出しました。このときは風が特に強かったということで、最大で約93万4900戸が停電となりました(内閣府より)。

また、電気が使えないということで、熱中症により4人が亡くなりました(千葉県内・熱中症の疑い含む)。


「熱中症が命に直結」猛暑で用意しておくと良いものは?

井上キャスター:
猛暑の中で災害停電が起きたとき、どんな備えが必要なのか。

災害危機管理アドバイザー・和田隆昌さんによりますと、自宅での備蓄品としては、▼食料&水、▼懐中電灯、▼カイロ、▼救急箱、▼非常用トイレ、▼ブランケット、などになります。

どちらかというと、今までは日本は冬場に災害に見舞われることが多かったこともあり、カイロなど、「寒さをどう乗り越えるか」という観点が高かったです。


それをどう転換していくのか。
災害危機管理アドバイザー・和田さんは、自宅で避難する場合は、▼凍らせた水やタオル(ペットボトル2L1本程度)、▼クーラーボックス(凍らせた物や食材の保存)を用意しておくといいとのことです。


スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
寒さ対策も大事ですけれども、5~11月頃まで酷暑になりそうなので、本当に暑さ対策が一番。特に気温だけではなく湿気対策もです。湿気は体力を落とすことになってしまうので、何かしらの対策が必要なのかなと思います。


井上キャスター:
いままでは「感染症対策をいの一番に」と言われていましたけれども、それ以上に「熱中症が命に直結する」と言われています。

酷暑時の持ち出し品としては、▼塩分タブレット、▼経口補水液、これがあるといいですね。また、▼ハンディファン(なるべく電池式のもの)。そして、原始的ですけれども電気も食わず、風を送ることができる▼うちわ、▼保冷剤(凍らせておく)ことは有効です。
※災害危機管理アドバイザー・和田隆昌さんによると


医師が教える「酷暑での熱中症対策」

井上キャスター:
ひなた在宅クリニック山王・田代和馬医師に「酷暑の停電」への対策を聞きました。

▼深部体温を下げる
太い血管がある首元、脇の下、膝の裏など、氷や保冷剤で冷やしてください。
※水風呂やシャワーも効果的

▼体の熱を外に出す
霧吹きなどで、体全体に水滴をつける。そして、うちわなどで風をあてます。そうすると、水が気化する際に熱が放出されます。
気化熱を使うため最も効くとのことで、お医者さんもまずはこの処置をすると話していました。


そして、「熱中症対策の食べ物」として、スイカ、トマト、キュウリ、梅干し。常温保存ができるもの、水分を多く含んでいるもの、あとはミネラルや塩分などが、バランスよく摂れるものを常備しておくことも有効だと話していました。


スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
災害の時だけでなく、当たり前でしょうけれども、暑いときには白い服を着るとかも大事ですよね。当たり前のことに気をつける。特に高齢者の皆さんに、きちんとお伝えすることが大事かなと思います。


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〈プロフィール〉
田中ウルヴェ京さん
スポーツ心理学者(博士)
五輪メダリスト 慶応義塾大学特任准教授
こころの学びコミュニティ「iMia(イミア)」主宰


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