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「パンダとともに人気トップ3に入る」…なぜ人気?“動かない鳥”「ハシビロコウ」【THE TIME,】

国内
2025-11-21 07:14

全国の動物園で「ハシビロコウ」が人気となり、グッズも「作れば売れる」と大盛況。人々の心をひきつけるワケとは? 


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動かないのに「ハシビロコウまっしぐら」

平日昼間の『上野動物園』(東京・台東区)。
多くの人がハシビロコウ目当てに集まり、カメラを向けています。


高さ1m20cmほどの大型の鳥【ハシビロコウ】は、ペリカンの仲間でアフリカ中東部の湿地帯や草原に生息。青みがかった灰色の羽根をもち、フラミンゴのような細くて長い脚。つぶらな瞳と巨大なくちばしが特徴です。


副園長兼教育普及課長・金子美香子さん:
「いろんな人気動物がいるが、“ハシビロコウまっしぐら”という人もいる。鳥ではダントツ1位」


そんな動物園のニュースター、ハシビロコウの別名は「動かない鳥」
野生ではエサの大型魚が目の前にくるまで数時間待ち続けるほどで、動物園で観察していても全然動かず。それなのになぜ見てしまうのか…?


「目がかわいい。ギャップ。イケメンだしかわいい」(小6女子)
「表情、動き、全部」(40代女性)
「目が合って『よく来たね』みたいな。ご利益ありそう」(40代女性)


中には、動かないから「写真が撮りやすい」とありがたがる人も。


「カタカタカタ…」くちばしで挨拶

お客さんがカメラを向けてもめったに動きませんが、心を許した飼育員の前では貴重な「動く姿」を見せてくれるといいます。


例えば、静岡の『掛川花鳥園』(掛川市)のアイドル、メスのハシビロコウ・ふたば(推定10歳)。
スマホをインカメラにして床に置くと、首をちょこんと傾けつぶらな瞳でのぞき込む様子が。「あなたは誰?」と見つめる姿が超キュートです。


島根の『松江フォーゲルパーク』(松江市)のブドウ(オス)は表情が豊か。


くちばしをめいいっぱい広げて大あくびをしたり、飼育員に向かってくちばしを小刻みに打ち鳴らします。


「カタカタカタカタ…」


これは、鳴き声の代わりにおこなう「クラッタリング」で、飼育員に挨拶をしているのだといいます。


「グッズ作れば売れる」ラーメンも登場

グッズも盛況で、『上野動物園』では一番人気のぬいぐるみをはじめ、マグカップにヘアクリップ、Tシャツ、ネクタイなど20種類以上。
ハシビロコウの顔がドドンとかたどられたマットもあります。
※タテ(最大)約60×ヨコ(最大)約46cm


『上野動物園』金子さん:
「パンダという不動の1位がいるけれども、ハシビロコウは“トップ3に入る”


兵庫の『神戸どうぶつ王国』(神戸市)でも、グッズ売上の6割以上がハシビロコウで、飼育員が細かく監修し、鼻の位置や足の長さまでこだわりぬいているとのこと。


特にグッズに力を入れているのは、『掛川花鳥園』です。


ハシビロコウ飼育担当・副島慎介さん:
「売店にあるのは一部で、うちで扱ったことがある商品だと“100種類以上”。ものすごく売れる」


ぬいぐるみだけでも6種類以上という充実ぶりで、特に人気なのは、ふたばが袋に大きくプリントされた「掛川花鳥園オリジナルラーメン ツンデレプリンセスふたば」(330円)。


副島さん:
「当園のハシビロコウが、担当スタッフ以外には“塩対応”ということで“塩味”


ちなみに何の出汁か聞いてみると…「海鮮出汁を使っている」とのことでした。


動物園での繁殖成功「世界で2か所のみ」

大人気のハシビロコウですが、実は“国内に14羽”しかいない珍しい鳥。
それゆえに、動物園にとっては難しいことも…。


オスとメス1羽ずつを飼育している『高知県立のいち動物公園』(香南市)の木村さんに飼育の苦労を聞きました。


ハシビロコウ飼育係・木村夏子さん:
「比較的情勢が安定していない地域に生息していて、個体数もすごく少ない。野生での調査が進んでいないので、どういう繁殖サイクルをとっているかなどまだ解明できていない」


個体数は5000~8000羽といわれ、絶滅危惧種のハシビロコウ。
生態の調査が進んでいないため、国内での繁殖成功はゼロ。世界の動物園でも2カ所だけです。


そのため木村さんは、あえて“そっけない態度”をとっているといいます。


ハシビロコウ飼育係・木村夏子さん:
「私たちがハシビロコウの繁殖対象になってはいけないので、掃除マシーン、餌やりマシーンでありたいと思っている。最善を尽くしているので、どうか温かい目で見守ってほしい」


(THE TIME,2025年11月19日放送より)


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