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「私はこの絵に恋をしました」 5歳で絵を始め9歳でプロデビューした少年画家、“世界一”の夢と才能を支える家族のまなざし

国内
2026-06-30 06:40
「私はこの絵に恋をしました」 5歳で絵を始め9歳でプロデビューした少年画家、“世界一”の夢と才能を支える家族のまなざし
4年でプロデビュー、100号作品を描く11歳の画家 /中西翔哉(@sho_n.212)さん提供
 “11歳画家の100号”と、2匹のカラフルな親子馬を描く少年の制作風景がSNSで話題になっている。100号はおよそ畳1畳分にもなる大きなキャンバスだ。彼は5歳で絵を描き始め、9歳でプロデビューを果たした若き画家で、自閉スペクトラム症(ASD)の特性を持つことでも知られている。コメントでも「この子には世界がどう見えているんだろう」「才能を伸ばす環境もすごい」といった驚きの声が相次ぐ。なぜ彼はここまで自由に、迷いなく描けるのか。そして、その背景にはどのような日常や家族の支えがあるのか。画家・中西翔哉さん(@sho_n.212)、そしてご家族に話を聞いた。

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■5歳からわずか4年でプロデビュー 自身の画力で「いつか動物たちを助けられたら」

――絵は何歳頃から描き始めたのでしょうか?また、その頃はどのような絵を描いていましたか?

「5歳くらいからです。その頃はとにかくずっと絵を描いていたので、何を描いたか全部は覚えてないですが、虫とか恐竜を描くのが好きだったと思います」

――絵のモチーフやテーマのインスピレーションは、どこから得ているのでしょうか?

「うちにいる猫とか、大好きな馬を描くことが多いです。動物がすごく好きなので、いつか動物たちを助けるようなことができたらいいなって思っています」

――絵を描いている動画について、「筆に迷いがなさ過ぎてすごい」「構造や骨格を理解している」といった声も多く寄せられています。絵を描くときには、イメージや道しるべのようなものが浮かんでくるのでしょうか?

「描く前になんとなく『こういう絵にする』っていうのは頭の中にあります。でも、手を動かして描いているうちに、最初のイメージからどんどん違う形に変わっていくことが多いです」

――絵を描いている時は、どのようなことを考えて描いているのでしょうか?

「小さい頃は絵のことだけを考えて描いていたんですけど、今は色んなことを考えたり、おしゃべりしながら描くようになりました」

――絵を描くうえで、一番好きな瞬間はどんな時ですか?

「やっぱり、自分が満足するまで描いて その絵が『できた!』って完成した瞬間が一番好きです」

――100号作品の制作風景にも大きな反響が寄せられていますが、これまで作品や制作過程への反応の中で、特にうれしかった言葉があれば教えてください。

「『私はこの絵に恋をしました』って言ってもらえた時は、すごく嬉しかったです」

■「絶対に世界一の画家になります!」 変わらない、“絵を描くことの楽しさ” 

――ご自身のお気に入りの作品と、その理由を教えてください。

「『目覚めの予感』という絵です。世界のメガギャラリーにいるすごいアーティストの人で、いつも美術のことをいっぱい教えてくれたりして仲良くしてくれている人がいるんですけど、その人から直接『素晴らしい絵だ』って言ってもらえた、大切な絵だからです」

――作品をご覧になった方に、「こんなことを感じてもらえたらうれしい」と思うことはありますか?

「絵の背景みたいなものを感じてもらいたいです。ただ絵を見るだけじゃなくて、『なんでこのタイトルなんだろう』とか、そこから色んなストーリーを想像してもらえたら嬉しいです」

――9歳でプロデビューとのことですが、プロとして活動するようになってから、ご自身の中で変わったことはありますか?

「絵を描くのが楽しい気持ちはずっと変わらないです。でも最近は、『もっと大きな世界で、もっとたくさんの人に僕の絵を見てもらいたい』と強く思うようになりました」

――絵を描いていない時間は、どのように過ごしていますか?

「粘土で立体作品を作ったり、アニメーションを作ったりして遊んでいます」

――今後の夢を教えてください。将来、どのような画家として活躍していきたいですか?

「世界中の美術館で大きな個展をして、メガギャラリーの作家になりたいです。そして、絶対に世界一の画家になります!」

■“裏方”に徹するご両親 大事にしているのは『“普通”という枠に無理やり押し込めないこと』

 9歳という若さでプロの画家として活動する背景には、ご両親の支えがあったことも大きいだろう。生まれ持った才能をどのように伸ばし、見守ってきたのか。親としてどのような姿勢で向き合ってきたのだろうか。ご両親にもお話を伺った。

――12時間ぶっ通しで絵を描くこともあるとお伺いしています。初めて「この子は絵に対して特別な何かを持っているかもしれない」と感じたのは、いつ頃でしたか?

「5歳です。画用紙に向かっている時の集中力に驚きました。12時間近く描いて普通なら飽きたり疲れ果てるはずなのに、絵を終わらせようとすると泣いてパニックになる時もありました。『あぁ、この子にとって絵を描くことは、ただの遊びではなく特別なことなんだな』と気づかされました」

――親として、どこまでサポートし、どこからは本人に任せるか。その線引きについてはどのように考えていらっしゃいますか?

「描く時の体勢を支えるといった物理的なサポートは続けるつもりです。ただ最近は、一人でアトリエにこもって描く時間も増えてきて、少しずつ手が離れてきている寂しさと頼もしさがあります。

 活動面については、個展などの企画は信頼する画廊さんにお任せし、私たちは作品の配送や打ち合わせのほか、日々の記録としてSNSをぼちぼち更新していくといった“裏方”に徹しています」

――“自閉スペクトラム症”という特性について、ご家族として向き合う中で、絵を描くことがご本人に与えている良い影響を感じることはありますか?

「言葉でうまく伝えられず苦労することもある特性ですが、絵を描く上ではポジティブに働いている部分も大きいと感じています。パッと空間を把握したり、一つのことに深くのめり込んだりする力は、彼の持つ大切な個性です。絵を通してなら自分の世界をのびのびと表現できるので、彼にとって絵は、社会と繋がるための大切なコミュニケーションツールになっているのだと思います」

――「お子さんの個性を大切にしているご両親も素晴らしい」という声も多く見られます。お子さんの個性や特性を伸ばすうえで、特に意識していることや大切にしていることがあれば教えてください。

「本人が『世界一の画家になる』と大きな目標を口にしているので、親としては否定せず どうすればその目標に近づけるかを一緒に考えています。 子育てで大切にしているのは、『彼を“普通”という枠に無理やり押し込めないこと』です。本人が思い描くスケール感を大人の都合で小さくしてしまわないよう、周りと違うことを個性として受け止め、のびのびと挑戦し続けられる環境づくりを全力でサポートしていきたいと思っています」

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