被災地では猛烈な暑さが続いています。熊本県は車中泊をしていた70代の女性が熱中症の疑いで亡くなったと発表。急がれる医療支援、避難所ではモバイルファーマシーと呼ばれる“動く薬局”が稼働し始めました。
【写真で見る】2日から開始 動く薬局“モバイルファーマシー”
車中泊の女性死亡 被災地で熱中症になりやすい理由とその対策
井上貴博キャスター:
熊本県によると、3日午後2時時点、熊本地震による死者は38人、避難者は8383人であることが分かっています。
そして、熊本市内の天気はこのようになっています。
▼熊本市内の天気
3日(月)最高気温 40.3℃
4日(火)予想最高気温 38℃
5日(水)予想最高気温 38℃
6日(木)予想最高気温 36℃
引き続き熱中症への警戒が必要ですが、氷川町で車中泊をしていた女性(70代)が熱中症の疑いで死亡したと発表されました。災害関連死の可能性があるといいます。
このようなことをどう防いでいくかが、これからの課題です。
(車中泊などは)熟睡できず、疲れで体調の変化に気づきにくいことや、片付けに集中するあまり、水分をとり忘れてしまう。このような要因から被災地は熱中症になりやすいと言います。
ポイントは“ちょこちょこ飲み” 体に全吸収される水分補給の仕方
福寿会病院 三浦邦久 院長:
熱中症は、高温多湿環境下と脱水が要因となって起こります。そのため、熱中症を防ぐには、高温多湿環境下では必ず水分を摂ることが重要です。
しかし、片付けに集中して水分補給を忘れてしまうことや、「私はならないだろう」といった過信によって、熱中症に陥ることがあります。特に、熱中症になった人の中には、「私はならないと思っていた」と言う人がかなり多くいるため注意が必要です。
熱中症予防における水分補給する際のポイントは、点滴をするように、美味しい飲み物を味わうように飲むような飲み方にすることです。一気にガブ飲みしてしまうと、水分が一気に尿として出てしまうためです。
なので、ゆっくりと体にいきわたるように、水分をとるようにするのがコツとなります。
井上キャスター:
具体的には、45分間でコップ1杯の水(180ミリリットル程度)を目安に、点滴のようにちょこちょこ飲むことで、尿として水分が体外に出ることを防ぎ、体内で水をある程度循環させることができるそうです。
福寿会病院 三浦邦久 院長:
普段はあまり飲まないような水質の水でも、飲まないよりはいいと思います。体の水分が非常に不足している場合は、補う意味合いで飲んでいただきたいです。
水は冷たいほうがいいと思いがちですが、予防の時には常温でも構いません。熱い水を好んで飲んでいる方は夏でも熱い水のままでいいと思います。冷たい水でも同様です。
尿の色で脱水状態を判断!? おすすめな塩分補給の仕方も
井上キャスター:
自分が脱水症状かどうかがよくわからない場合、尿の色でチェックできる方法があります。
福寿会病院 三浦邦久 院長:
尿は、非常に濃い茶褐色のような色から薄黄色のような色までがあります。水分がどんどん濃縮されていくと、尿の色は濃くなります。尿の色が濃い場合は、一挙にペットボトルの半分くらいの量である250ミリリットルを目安に水分補給していただく必要があります。尿の色が濃い場合は、危険信号です。
出水麻衣キャスター:
熱中症の初期のサインで、「あくび」が出ると聞いたことがあります。あくびは眠気がある時も出ると思うのですが、これも熱中症のサインの一つなのでしょうか。
福寿会病院 三浦邦久 院長:
熱中症で体は脱水状態になっているため、体が気づいてほしいと、「あくび」でサインを送ります。また、高温多湿環境から逃げてほしいというサインでもあります。
井上キャスター:
尿の色で言うと、少しでも黄色がかった時点で、ある程度まずいかもしれないと感じた方がいいということでしょうか。
福寿会病院 三浦邦久 院長:
はい。特に片付けに行く前に尿の色などを見て判断し、水分補給を計画的にしていただきたいです。
また、適度な塩分補給も非常に重要です。水だけを飲んでいると、ナトリウムが薄まってしまうため、かえって意識障害を起こすおそれがあるためです。
なので、適切に塩分をとることも重要です。
井上キャスター:
避難所で食事をしっかりととれない段階だと、塩分を意識した方がいい気がしますが、お弁当などが配布される段階になると、塩分の取りすぎも良くない気もします。さじ加減はどうしたらよいのでしょうか。
福寿会病院 三浦邦久 院長:
基本的には食事で塩分を補うことがいいと思います。日本食の場合、お味噌汁などによって塩分を適切に調整しながら取り入れられます。もし、取りすぎても尿として出ます。
一方で、塩分タブレットの場合は塩分を強制的に取り入れることになるため、体に蓄積され、高血圧になる可能性があります。
片付けの際や、高温多湿環境下でどうしても作業しなければならない時は必須だと思いますが、予防で飲む必要はないと思います。
井上キャスター:
熱中症予防で、冷たい水をたくさん飲めない状況では、『効率よく体を冷やす方法』としてペットボトルを活用する術があるそうです。
福寿会病院 三浦邦久 院長:
自販機で販売されている25℃前後ぐらいの常温で、自分がちょっと気持ちいいと感じる冷たさのペットボトルを手に持つだけでも効果的です。
手の平は動脈と静脈が交わる所なので、ちょうどいい冷たさのペットボトルは車でいうラジエーターみたいな働き方をし、体を効率的に冷やすことができます。
常温ペットボトルを持つことで体を冷やせることとは別に、水分補給もできるメリットもあります。
また、たらいに水を張った時に、ペットボトルも一緒に入れておくと、自分の手足を冷やしながら、ペットボトルも冷やすことができます。高温多湿環境下で作業する前に行うことがいいと思います。
▼効率よく体を冷やすには?
・手のひら・足の裏・足首など 15分程度冷やす
→手のひら・足の裏など、体温調節する血管があり効率よく体を冷却。常温のペットボトルを持つだけでも◎
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<プロフィール>
三浦邦久さん
福寿会病院院長
2016年熊本地震など被災地でJ-MATとして医療支援に従事
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