福井市で中学3年の女子生徒が殺害された事件。裁判所が服役した男性の再審=裁判のやり直しを認めた決定に対し、検察側はきょう、異議の申し立てを断念しました。

検察の異議申し立て断念の知らせを受け、支援者らと抱き合う前川彰司さん（59）。1986年、中学3年の女子生徒が福井市の自宅で殺害された事件で、懲役7年の判決を受け服役しました。前川さんは一貫して無罪を主張し、出所後、再審を求めていました。

1回目の請求は検察の異議申し立てで認められませんでしたが、2回目の請求で名古屋高裁金沢支部は今月23日、関係者がうその供述を行い、捜査に行き詰まった捜査機関が供述を誘導した疑いが払拭できないとして、再審を認める決定を出していました。

再審開始が決まった前川彰司さん
「喜んでいる、正直。再審開始を目指してやっていたわけではないので、確定まで必ずとどめを刺して終わりたい」

名古屋高等検察庁が異議申し立てを断念したことで、前川さんは再審開始が決定し、今後、無罪を言い渡される公算が高まっています。

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