中国南部の広東省で車が暴走し35人が死亡した事件を受け、中国の公安省は会議を開き、民間人同士が互いに警戒するなどしてトラブルの解決に取り組み、事件の発生防止に努めることを確認しました。
広東省・珠海市では11日、体育施設の周辺で車が暴走し、これまでに35人が死亡、43人がけがをしました。
当局は、車を運転していた62歳の男の身柄を拘束し、初期捜査の情報として男が離婚後の財産分与をめぐり不満を募らせた可能性があると発表しています。
この事件を受けて、中国の公安省は13日、北京で会議を開き、多数の死傷者が発生した今回の事件について「非常に悪質だ」と指摘。法に従って、犯人を厳重に処罰する方針を示しました。
その上で、今後は人々が多く集まる地点の警備を強化するとともに、夫婦や家族間の紛争など事件につながる可能性のあるトラブルの解決に積極的に取り組む方針が示されました。
また、民間人同士が互いに警戒し治安維持活動に参加することで、事件の発生防止に努めることなども確認されました。
今回の事件をめぐっては、習近平国家主席が、事件の真相を解明するとともに、犯人を厳しく処罰するよう「重要指示」を出していて、中国の公安当局も社会に動揺が広がらないよう警戒を強めているものとみられます。
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