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「不要不急の外出控えて」今季“最強寒波”金曜にかけて日本海側中心に「警報級の大雪」警戒、日曜は関東でも雪のおそれ【Nスタ解説】

総合
2025-01-08 20:26

日本列島に今シーズン最強の寒波が襲来。各地で“警報級の大雪”となる可能性があります。気象庁や国土交通省が不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。


【CGを見る】“警報級”大雪と雨のシミュレーション 


ドカ雪もたらす日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)に注意

気象予報士 小野裕子さん:
今回は最強・最長寒波と言われていますが、強さもあり、長く続くのもポイントとなりそうです。

青森では記録的な大雪となっています。北陸の辺りでは山沿いでかなりの雪になっていますが、これまでは海沿いの辺りは雨が降ることが多かったんですよね。

9日(木)以降は寒気がより強まってくるということで、平地でも雪が降りやすくなってきそうです。


井上貴博キャスター:
要因の一つとして、日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)があります。シベリアの方から季節風が吹いてきて、長白山脈にぶつかって、枝わかれしたものがまた日本海で合流します。

その際、夏の記録的な暑さにより、海面水温が高く、どんどん水蒸気が供給されて、よりその雲が強まります。それが日本海側にやってくるというものです。

例年1シーズンに数回発生するものと言われていますが、今年はより強まると考えた方がいいんですか。


気象予報士 小野裕子さん:
そうですね。熱いお風呂みたいに考えていただくといいと思います。ぬるいお風呂よりも熱いお風呂の方が湯気が立ちやすいですよね。

それと同じように、より雲が発達しやすくなって、ドカ雪をもたらすことになります。


井上キャスター:
夏から言われていますが、海面水温の高い状態が変わらず、水蒸気が多く供給されて、より雪雲が大きくなるそうです。

夏は「線状降水帯」というものがありますが、それの雪バージョンというか、JPCZは長く降り続くものなんですか。


気象予報士 小野裕子さん:
ライン上に雲が連なる点では同じように見えますが、メカニズムは全く違うものです。

連なっている雪雲が継続的に流れ込むことで、どんどん雪の量が増えていくということになります。


寒波は9日(木)がピークか 過去にはJPCZで立往生も

井上キャスター:
過去にはJPCZで立往生もありました。2022年12月19日には、新潟県柏崎市(国道8号)で、約20キロの立往生が発生。38時間通行止めとなりました。

2024年1月24日には岐阜県関ケ原町の名神高速の上下線で1200台の立往生が発生。34時間通行止めとなりました。

北陸や東北では、一家に1台、1人1台車が必要な状況なので、不要不急の外出控えてと言われても、なかなか難しいところがあると思います。


気象予報士 小野裕子さん:
やむを得ずというケースもあると思いますが、備えは十分にしてください。

この先、長期滞在型の寒波は、9日(木)がピークとなりそうです。北海道から九州にかけて雪マークになっていて、荒れた天気となりそうです。


天気図を見ると、JPCZがあって特に雪雲が発達しやすいのですが、9日(木)はこの上に低気圧が発生する予想です。これでさらに大気の状態が不安定となって、急に雪が強まったり、風が強まって猛吹雪となるおそれが高まっています。

このJPCZが向かう先、ぶつかるところで特に雪雲が発達しやすくて、9日(木)は東北の南部、北陸にかけて流れ込む予想となっています。

これが9日(木)午後10時の予想では、新潟や輪島の辺りでも雪が強まりそうです。


地震の影響などもあり、雪の重みで家屋が倒壊しやすくなることも考えられるので、十分に注意してください。

西日本の太平洋側にも雪雲が流れ込みそうです。


10日(金)には寒気が関東を覆う予想 12日(日)には一部で雪が降るおそれも

気象予報士 小野裕子さん:
10日(金)にはJPCZが山陰の辺りに流れ込む予想となっていて、西日本の日本海側でも大雪、積雪や路面凍結のおそれがあります。

大雪の注意点として、9日(木)は山形県・北陸中心に、9日(木)夜以降には広い範囲で50センチ以上となり、西日本でも中国山地で50センチ以上降るところがありそうです。2日間で1mを超えるようなドカ雪となるところもありそうです。

JPCZはずっと同じ場所ではなくて、北に行ったり、西に行ったりなど、動くものです。それで雪の強まりやすいエリアも変わってきます。


一気に雪が降ると、除雪が追いつかなくて道路に一気に雪が積もって、車の立往生が発生しやすくなります。

不要不急の外出は控えてほしいですが、やむを得ず通行する人は▼暖をとるもの、▼携帯トイレや▼スコップなどを携帯するようにしてください。


そして、今回は雪に慣れていない地域でも積雪のおそれがあります。


今後の予想ですが、9日(木)がピークとなり、10日(金)には寒気が関東も覆うようになる予想です。平地で大雪となるような目安の寒気も西日本に入ってきそうです。

そして11日(土)になると徐々に抜けていく傾向となりそうです。その後、4~5日は寒波の影響が続くことになりそうです。


そしてこの先、日本海側では10日(金)にかけて特に大雪に警戒です。12日(日)には東京で雨マークがついていて、実は小さな雪マークが隠れています。

都市は雨より、ちょっと内陸に行くと雪が混じって、八王子などでは雪が降る予想となっています。最新の予報を確認するようにしてください。


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<プロフィール>
小野裕子さん
気象予報士 防災士
前職はアナウンサー


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