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西武・高橋光成「すべてを懸け臨んでる」再起かけた“プロ野球人生の分岐点”に師と仰ぐ菊池雄星からの助言

総合
2025-01-17 06:00

プロ11年目を迎える西武の高橋光成(27)が「すべてを懸けて」再起を誓う。2021年から3年連続二桁勝利を挙げエースに成長も、昨季はリーグワーストとなる11連敗で未勝利。「しんどかった」1年から脱却するため、今オフは師と仰ぐメジャーリーグ・エンゼルスの菊池雄星(33)のもとで自主トレを行っており、今季の復活へ向け意気込みを語った。


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昨季を振り返り「結構しんどかった」

高橋:(カメラに向かって)今年もよろしくお願いします。


順調にキャリアを重ねてきた高橋にとって、2024年は苦しい1年だった。プロ1年目から1軍のマウンドを経験し、5年目の2019年には初めて二桁10勝。2021年には開幕投手に指名され、11勝をマークしチームの勝ち頭に。以降、3年連続で二桁勝利を挙げたが、昨季は怪我で出遅れた。4月14日に初登板を迎えたが、なかなか白星がつかずパ・リーグワーストに並ぶ開幕11連敗。結局1勝もできずにシーズンを終えた。


高橋:もがいても結果が出なくて…ファームでも上手いこと自分のパフォーマンスが発揮できなかった時は結構しんどかったですね。


復活に向けまずは髙橋が取り組んだのは、昨季を振り返ることだった。投球フォームが噛み合ってなかったことを明確にすると球速、コントロール、メンタル面も振り返り、そこで見つけた課題を潰すためにコーチングスタッフらと話し合いを重ねた。


再起をかけ投球フォームを見直そうとしていた高橋に声をかけたのが元西武の菊池だった。菊池は花巻東高校から2009年にドラフト1位で西武へ入団、在籍した9年間では2017年に16勝を挙げ最多勝、防御率1.97で最優秀防御率のタイトルに輝いた。高橋はプロ1年目の2015年から4年間、菊池と共にプレーし、その間の自主トレも同じ時間を過ごしてきたという。高橋が背中を追いかけてきた存在だ。


憧れの先輩との自主トレで「自分を変えていきたい」

今オフ、自主トレを行っているのは去年11月にオープンしたばかりで菊池がプロデュースした岩手・花巻市の施設「King of the Hill」。動作解析ができる最新鋭の機材が揃うなど、こだわりが詰まっている全天候型複合野球施設だ。


この場所で、憧れの先輩と過ごす時間は高橋にとって、願ってもない一時。ともに過ごす時間のなかで、高橋は菊池から、日常生活の些細なことも野球につながるとアドバイスを受けた。


高橋:首がちょっと前に出ちゃうんですよ。


菊池:(スマートフォンなどの)デバイスとか触る時も、絶対にこの位置が長くなる(首が出る姿勢)からなるべく寝ながら打つとか、仰向けで打つとか。本読むときも・・・本読まないかもしれないや(笑)


高橋:(読まずに)聞くほうです(笑)


菊池:24時間(野球に)繋がってますから。


高橋:気を付けます。


菊池:その靴下なんなの?


高橋:これはエンゼルスです、トラウトです。よろしくお伝えください。(トラウトの靴下)履いてますって(笑)


菊池:あっ、はい(笑)


6シーズンで3度のMVPを受賞し今季からエンゼルスで同僚となるマイク・トラウト(33)が描かれた派手な靴下を履く高橋の姿に笑顔を見せた菊池。可愛いがってきた後輩がもがき苦しむ姿を見て、伝えたいことがあった。


菊池:決して一緒に練習ができる10日間とか2週間の間で野球が上手くなるってことないと思うんですよ。ですから目標を持たせてあげたりとか、取り組み方とか考え方を僕の伝えられる範囲内で伝えて、あとは本人が頑張る。そのきっかけを与えたいなとは思ってます。


高橋:雄星さんを本当にリスペクトしてて。同じ空間で練習をさせてもらえるっていう経験はなかなかないので、そういう環境に触れて自分を変えていきたいなっていう気持ちはあります。


高橋は今季の復活へ向けた大きな目標と覚悟を口にした。


高橋:22勝0敗・・・そしたら元取れるんで。でもそれぐらい今年は働きたいですね。働くっていう表現はあれですけどチームに貢献したいですし、僕自身(今年が)野球人生、プロ野球人生の分岐点だと思うんですよね。本当に勝負の年ですし、すべてを懸けて臨んでいますね。


チームは昨季、球団ワーストとなる91敗で最下位に沈んだ。2019年以来の歓喜を再び味わうために、高橋は復活をかけた戦いに向け腕を振る。


■髙橋光成(たかはし こうな)
1997年2月3日生まれ27歳、群馬県出身。身長190cm・体重105kg 右投右打。
前橋育英高~2014年ドラフト1位指名で西武に入団。
プロ1年目で初勝利。2019年に初めて二桁10勝、2020年には初の規定投球回数到達。2021年は開幕投手にも指名された。2022年はリーグトップの26試合に先発登板して12勝8敗、防御率2.20をマークした。2023年も10勝を挙げ3年連続二桁勝利も、昨季は15試合に先発し0勝11敗と勝利はつかなかった。
 


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