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“帝国主義の復権”か... アメリカ・ロシア・中国の「力による現状変更」で世界が直面するリスクとは【サンデーモーニング】

海外
2026-01-11 18:04

2026年に入って突然耳にするようになった、地球の「西半球」という言葉。ベネズエラを攻撃したトランプ大統領が「西半球はアメリカの縄張りだ」と主張していますが、もう一方、中国とロシアが覇権を強める「東半球」で、日本にはどのようなリスクが迫っているのでしょうか。


【写真で見る】世界「10大リスク」 トランプ氏関連が4つ


ベネズエラ大統領拘束の次は グリーンランド領有か

星条旗の柄に色づけされた、デンマーク自治領・グリーンランド。トランプ政権の高官の妻が3日、SNSに投稿したもので、傍らには「もうすぐ」といった文言も...


トランプ大統領(9日)
「穏便な方法で取引をしたいが、だめなら強硬手段に出るつもりだ」


9日、グリーンランドの領有に向け、軍事力の行使を示唆したトランプ大統領。


そのアメリカが他国の元首を襲って拘束するという、耳を疑うようなニュースで幕をあけた2026年。世界の「10大リスク」が5日、発表されました。


世界「10大リスク」のうち4つがトランプ氏絡み

世界の10大リスク】アメリカ調査会社 ユーラシア・グループ発表
1.アメリカの政治改革
2.「電気国家」中国
3.ドンロー主義(ドナルド・トランプ版 モンロー主義)
4.包囲される欧州
5.ロシアの第2の戦線
6.アメリカ式国家資本主義
7.中国のデフレ
8.ユーザーを食い尽くすAI
9.USMCAのゾンビ化(アメリカ・メキシコ・カナダ)
10.水の武器化


1位は、トランプ氏によって政治が根底から覆る懸念を示す「アメリカの政治革命」。4つがトランプ氏がらみで、3位には「西半球」での覇権を唱える「ドンロー主義」が入りました。


トランプ大統領(3日)
「新たな国家安全保障戦略のもと、西半球におけるアメリカの優位性は二度と揺るがない」


トランプ氏は、“アメリカの裏庭”といわれる中南米の国々への軍事行動もほのめかしています。


トランプ大統領(4日)
「コロンビアも、コカインをアメリカに売るような病んだ人間が“運営”する国、長くは続かないだろう」


「(Q.コロンビアでも作戦を?)それも悪くない。彼(大統領)は大勢を殺しているし。キューバは全資金をベネズエラの石油から得ていたが、もう手に入らない。文字通り、崩壊寸前だ」


コロンビア、キューバ…さらに以前からトランプ氏は「カナダはアメリカの51番目の州になるべきだ」と発言しています。


「東半球」のリスク 覇権強める中国とロシア

アメリカが西半球を“縄張り”だと主張する中、東半球はどうなるのか。そこにいるのが、ロシアと中国です。


今年の「10大リスク」で東半球について見ると、5位がロシア関連。


2月で開始から4年となる、ロシアのウクライナ侵攻。プーチン大統領はこれまでもウクライナをロシアの“縄張り”であるかのように語ってきました。


プーチン大統領(2025年6月)
「ロシア人とウクライナ人は同じ民族だ。この意味では理論上、ウクライナ全土はわれわれのものだ」


ウクライナ戦争に加え、選挙干渉などによってNATO加盟国との対立が強まると「10大リスク」は警鐘を鳴らします。


さらに、同じ東半球の大国・中国は2025年末、台湾を取り囲む形で大規模な軍事演習を実施。中国も台湾について、自らの権利を強く主張します。


中国 習近平 国家主席(2021年)
「台湾問題は完全に中国の内政問題であり、いかなる外来勢力の干渉も許さない」


帝国主義の復権か 「力による現状変更」が日本にもたらすものとは

西半球ではアメリカ、東半球ではロシアと中国が覇権を強める、いまの世界。その状況を表した絵には、ナイフで地球儀を切り分ける米中ロの首脳が描かれています。


アメリカの矛先が、ベネズエラやグリーンランドなど西半球に向かう現状に、専門家は...


東京大学(国際政治)佐橋亮 教授
「アメリカは西半球を過度に重視していて、『アジアにはそんなに関心がないんじゃないか』と中国やロシアに対して悪いメッセージを与えている」
「アメリカがグリーンランドを力ずくで奪うような事態は、アメリカとヨーロッパの関係が壊滅的になるということ。ロシアにとって棚からぼた餅。『秩序の再編期』に本格的に入った。“帝国主義の復権”と表現することが妥当」


今回、アメリカが行ったベネズエラへの「力による現状変更」。それは、東半球で中ロの脅威にさらされる日本にとって、きわめて大きな意味を持ちます。


自民党 小野寺五典 安全保障調査会長
「日本の立場からすると、台湾と中国の問題について『力による現状変更はあってはならない』と言ってきた。(今回のアメリカの軍事行動が)日本周辺の事態に波及しないかと心配している」


しかし、表立ってアメリカを非難できない日本政府は、ベネズエラ攻撃の是非について言及を避けています。


高市早苗 総理大臣(5日)
「邦人保護には万全を期するとともに、ベネズエラにおける民主主義の回復および情勢の安定化に向けた外交努力を進めていく」


トランプ氏「私には国際法など必要ない」 日本はどう対応?

そうした中、7日、トランプ氏は66の国際機関からの脱退を指示する文書に署名するなど、国際社会からは背を向ける姿勢をエスカレート。


8日には「私には国際法など必要ない」との発言が報じられたのです。


では日本は、アメリカに今後どう対応していけば良いのでしょうか。


東京大学(国際政治)佐橋亮 教授
「国連機関などが今後、非常に苦しむことになる。日本がやるべきは、ここに対してもどうやって手を差しのべていけるか。ベネズエラに関して、(日本は)アメリカを批判するだけでなく、ヨーロッパ諸国やそれ以外の国と協調して、国際社会として関わる道筋をつける。日本としては『法の支配』『主権国家体制の維持』、これが重要だというメッセージを強く打ち出していくべき。それが独自外交」


新たな“帝国主義”が幅を利かせつつある2026年。日本なりの外交の知恵が試されています。


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