27日、日経平均株価は大幅に上昇し、6万6000円台をつけて取引時間中の最高値を更新。相場を牽引したのは「AI関連の銘柄」でした。
そのAIをめぐって、Googleが大きな転換です。検索でおなじみの“ググる”が、誕生以来の大刷新を迎えています。
【写真で見る】大刷新したGoogle検索 AIとのチャット形式に
Google が披露する“一歩先の日常”
Googleが年に一度、最新技術を披露するイベント「Google I/O(アイオー)」。
先週アメリカ・シリコンバレーで開かれ、そこには“一歩先の日常”がありました。
発表された「Gemini Omni(ジェミニ オムニ)」は、動画や画像、テキストなどを自由に組み合わせ、イメージ通りの動画を瞬時につくり出せる「最新AI」です。5月20日から、日本を含む全世界の有料会員向けに、すでに提供が始まっています。
そして、Googleが押し出す今回の目玉は...
Google 検索部門 リズ・リード氏
「Google検索が、徹底的にAI検索になるのです」
毎日使う「検索」機能が、刷新されます。
「検索する」時代から「AIが答えを導く」時代へ さらに新機能も
これまでは「単語」を入力して調べる検索ボックスでしたが、これからは「チャット形式」に。画像や資料を入れることもできます。
例えば、枯れそうな植物の写真と一緒に「どうすればいい?」と問いかければ、AIが植物の種類と解決策を瞬時に診断。
キーワードで「検索する」時代から、AIが「答えを導く」時代へと変わろうとしています。
さらにその“真骨頂”となるのが、AIが秘書のように動く「エージェント機能」です。
担当者
「“エージェント機能”によって、複雑な頼みごともAIがこなしてくれる」
例えば、引っ越し時に「清掃業者」を予約したいとき、オンライン予約を受け付けていない業者に対してもAIが代わりに電話をかけて条件を確認してくれるというのです。
AI音声
「お客様の代理でお電話しています。Googleの自動音声です。退去時の清掃の空き状況と料金を知りたいのですが」
人間との対話を代行し、「現実世界」を動かし始めたAI。
暮らしはどう変わっていくのでしょうか。
「創業以来の大革新」 背景には“危機感”が
藤森祥平キャスター:
Googleの最新バージョンでは、「検索」が「AIに質問する」という形に変わります。大転換ですよね。
TBS CROSS DIG 企業・産業コンテンツ担当 中村雅博 記者:
Google検索の中にも「AIモード」という機能は既に2025年からありますが、今回は、Googleへの入口が、「検索」から「AI」に変わります。
画像をアップロードしたり、ファイルをアップロードしたりして、長い質問をすることで、AIとの会話が始まる。この変化は非常に大きいです。
トラウデン直美さん:
私もAIを使う場面は増えていますし、この先も欠かせない技術であることは間違いありませんが、全部を任せ始めたら自分で調べる能力がどんどん低下していきそうだなと思います。
あとは、AIを使うことによる電力消費の大きさは無視できない。全てのものに本当に使うべきなのかという葛藤はありつつ、どんな暮らしが待っているのかというわくわくもあります。
小川彩佳キャスター:
ChatGPTのように、入力すると会話がすぐに始まっていくわけですよね。
中村雅博 記者:
今まではリンク集だったGoogle検索が、AIとの会話に変わるということです。
小川キャスター:
これはやはり、ChatGPTの台頭などでGoogleが変化を迫られたということですか?
中村雅博 記者:
そうですね。ChatGPTが登場したのが2022年の11月で、3年半ほど前です。
当時、Googleは非常事態宣言というのを社内で出しました。というのも、AIチャットが普及すると、Google検索が使われなくなってしまうのではないかという危機感があったためです。
なぜそこまでの危機感を抱くのかというと、Google検索における広告の年間売上高を見てみると、2025年は約35兆円も稼いでいる。これを失うことはできないわけです。
検索ボックスを変えることは「創業以来の大革新」と言えるほど重大な決断。それぐらいの決断をしてもいい時期に来たということです。
「個人情報」めぐる不安にGoogle幹部「ユーザー自身が判断を」
藤森キャスター:
さらにこれからは、AIが人間の代わりをやってくれる。つまり、電話をしてくれるなど、秘書のような形で働いてくれる、ということでしょうか?
中村雅博 記者:
そうなんです。Googleでもそういったエージェント機能が既に始まっています。
トラウデン直美さん:
自分のスケジュールやお財布を共有することになりますが、そういったリスク管理はどうなっていくのでしょうか。
中村雅博 記者:
Google側は、メールやカレンダーといった個人情報をどれぐらいAIに共有するかは自分でコントロールできるという話をしています。
Google上級副社長のジェームズ・マニカ氏にプライバシーやリスクについて話を聞いた際は「便利さの度合いと個人的なデータをどれだけ渡すかは、ユーザー自身がその『トレードオフ』を判断してほしい」ということでした。
使う側にリテラシーが求められる世界になっています。
「自分の情報の使われ方」を確認できる世界に
トラウデン直美さん:
様々なものと引き換えに「便利さ」を選ぶのか。
私たち自身がどこまで人間らしく尊厳を持って、任せ切らないようにするかということがポイントになってくると思います。使い方はどのように注意をしていけばいいのでしょうか。
中村雅博 記者:
AIに限らず様々なWebサービスを使っていると思いますが、自分の情報をサービス側がどのように使っているのかということに無自覚にならない方がいい。自覚的に情報を見に行くことが大事だと思います。
例えばAIチャットには、会話をしていくうちにユーザーに関する情報を記憶していく「メモリー」という機能がありますが、そこではどういうことが学習されているのかを見ることができます。さらに、それを削除することもできる。
IT企業側にも説明責任を求める声が高まっているので、アプリの設定などから、今自分の情報がどういう風に使われているのかを確認できるようになっています。
藤森キャスター:
つまり、自分の情報をどこまで預けているかをチェックすることができる、ということでしょうか?
中村雅博 記者:
今は「チェックできる」世界になってきています。
トラウデン直美さん:
「メモリー機能」が情報をパーソナライズして自分に合ったものを出してくれる。そこの線引きを、こちらが選ぶ必要があるということですね。
中村雅博 記者:
そうですね。便利さと引き換えに、個人情報に関する不安はあると言えます。
小川キャスター:
日本としても、GAFAのような企業に情報が吸い取られているような感覚があるので、安全保障上の難しさもあるなと感じます。
藤森キャスター:
中川さんが取材した「Google I/O(アイオー)」の様子については、経済動画メディアの「TBS CROSS DIG」でも詳しくお伝えしています。
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<プロフィール>
中村雅博 記者
TBS CROSS DIG 企業・産業コンテンツ担当
Google幹部を取材
トラウデン直美さん
Forbes JAPAN「世界を変える30歳未満」受賞
趣味は乗馬・園芸・旅行
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