AIを駆使して、自分1人で仕事を完結する会社、いわば「ひとり会社」が急増しているのが中国です。去年は半期で286万社が登録されました。景気の減速が懸念される中国の救世主となるのでしょうか?
「乗せてもらえますか?」
「どうぞお乗りください」
人型ロボットが三輪車を運転する近未来を描いた作品。登場人物の表情もリアルですが、実は…。
動画制作手がける 丁一さん
「全部AIでつくりました。とてもリアルで出来栄えも良いです」
動画制作を手がける丁一さんが活用するのが、中国製のAIです。自分や友人の画像を読み込ませてキャラクターをつくり、ストーリーを打ち込むと実際に撮影したかのような動画ができあがります。
動画制作手がける 丁一さん
「AIを導入してからは撮影からCGの作成まで、1人でこなすことができると気付きました」
これまでは短い動画の制作でも20人近いスタッフが関わりましたが、不要に。低コストで動画をつくることができるようになったといいます。丁さんは今年、1人で会社を立ち上げ、多いときは月に450万円以上を売り上げます。
動画制作手がける 丁一さん
「(今の働き方が)気に入っています。会社勤めが嫌で会社を立ち上げました」
AIを活用し1人で業務を完結させる仕事のスタイルは、OPC=「ひとり会社」と呼ばれ、いま中国で注目されています。アプリ開発やネット販売を手がける起業家が多いということです。
「このオフィスは『ひとり会社』のために特別につくられました」
専用のオフィスも登場。この施設は無料で使用することができます。
北京市経済技術開発区 担当者
「将来、新しいビジネスモデルや成長の源泉を生み出し、地域により多くの貢献をしてくれることを願っています」
地方政府は有望な「ひとり会社」の誘致にこぞって乗り出しています。
記者
「こちらの会場では、『ひとり会社』に関心がある人たちに向けてAIの活用方法を紹介するイベントが開かれています」
新しい働き方を支えているのは中国製AIの発展です。指示を出すと作業を代行するAIエージェントなどが次々と登場。政府もAIの実用化を推し進める方針を打ち出しています。
きょう発表された中国のGDPの成長率は伸び率が縮小し、景気の減速傾向が示されましたが、AI関連製品を含むハイテク製造業の成長率はプラス14%で、AIが中国経済を支えている形です。
そのAIブームや政府の支援のもと、「ひとり会社」は急増。去年1月から6月に286万社が新たに登録され、前の年と比べ47%増えたということです。ただ、競争の激化を懸念する声も。
動画制作手がける 丁一さん
「(重要なことは)創造的なコンテンツをつくることです。技術の進化は速いですし、誰もが習得できます」
独創的なコンテンツで勝負しなければ生き残れない、と話す丁さん。
「ひとり会社」が中国経済の一時的なブームではなく、持続的な成長の担い手になるかどうかは未知数です。
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