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海とともに生きていく…被災したスーパーが繋ぐ街の繁栄と使命感、東日本大震災「15年を生きる」【Nスタ解説】

経済
2026-03-11 20:19

津波におそわれてから、わずか1時間後に営業を再開した岩手県のスーパーがあります。なぜそこまでして営業を続けたのか。街のくらしを支え、街の人たちに支えられた「15年」を取材しました。


【写真を見る】地震発生から約1時間後のスーパーの様子


東日本大震災 1時間後に営業再開したスーパー

岩手県大船渡市にある「スーパーマイヤ大船渡店」。採れたての海の幸を使った商品がそろいます。


客(20代)
「品揃えもいいので来やすい」


オープンは1961年。2011年は創業50年の節目の年でした。


東日本大震災が発生したとき、津波は瞬く間に店舗の3階部分まで飲み込みました。屋上に避難した、お客さん、住民、そして従業員59人は全員無事でした。


その1時間後の午後4時、駐車場に商品が並べられました。津波の被害を免れた店舗で営業再開に踏み切ったのです。


スーパーマイヤ 米谷春夫社長
「私どもが早く復活して、営業をやらないといけないという想いが一番強かった」


「スーパーはお客さんの命を預かっている」そう話すのは、社長の米谷春夫さんです。


スーパーマイヤ 米谷春夫社長
「おそらく天災もあるだろう、“戸板1枚でもワゴン1台でもとにかく続けるんだ”というコンセンサスは(従業員間で)取れていた」


当時利用した客
「雪の降る中みんなで行列して、とても親切にしてくれて助かりました」


お客さんからかけられた「ありがとう」というシンプルな言葉に、地域を支える使命を感じたといいます。


スーパーマイヤ 米谷春夫社長
「改めてスーパーマーケットが、地域にとってのライフラインと再認識されたと思います」


母は今も行方不明 海と街と“スーパーの使命”

岩手県沿岸では5112人が亡くなり、今なお1096人の行方がわかっていません。(2月28日時点)実は米谷さんの母親も行方不明者の1人です。


スーパーマイヤ 米谷春夫社長
「おふくろがまだ見つからないので、この海のどこかにいるのかなと思ったりもするけれど、私どもはこの海とともに生きていく。海があればこそ、街が繁栄していくんだろうと思います」


海と街と人とともに生きてきた15年。今から15年後、描く未来は…


スーパーマイヤ 米谷春夫社長
「自分の10年後15年後を考えられない。もうおそらくこの世に存在しないと思うんでね。あとは後継の人たちが、強いその使命感を持ってやってくれるだろう」


バトンを繋ぎ、これからも暮らしを支えます。


震災関連倒産 影響いまだに 15年間で2000件超

高柳光希キャスター:
東日本大震災から15年を経た今もなお、震災の影響を引きずる被災企業が多くあります。


背景には地震や津波など直接的な被害に加え、風評被害などの間接的な影響が長引いていることが多く、東京商工リサーチによると、15年間の累計倒産件数は2083件で、2025年は23件あったということです。(東京商工リサーチより 負債金額1000万円以上の企業 / 2月28日時点)


震災前に比べ人口減少が加速

岩手県の人口は震災が発生する直前(2011年3月)から2026年2月までの15年間で約15%減少し、震災前の15年間と比較すると減少スピードは約2倍になっているということです。
(岩手県人口推計より)


「スーパーマイヤ」の米谷春夫社長は「15年たった今、もう少しにぎやかな街であって欲しかった。人口が減るのは避けられない面はあるが、大船渡を訪れる人を増やしていきたい」と言います。


スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
被災企業の倒産件数を見ても、どれだけ甚大な被害だったのかということがわかります。この数の中に、一人ひとりの人生が変わったんだと改めて知ることができました。


そのことを考えた上で、人と人とがどのように繋がっていけるのか、社会システムの基軸にしたいと思います。一人ひとりができることは、その地を訪れることなんですよね。


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<プロフィール>
田中ウルヴェ京さん
スポーツ心理学者(博士)
五輪メダリスト
慶應義塾大学特任准教授
こころの学びコミュニティ「iMiA(イミア)」主宰


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