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阪神・坂本誠志郎、キャッチングのコツは「ボケーっとして…」WBCで大谷翔平とバッテリーの可能性に「憧れてる場合じゃない」

スポーツ
2025-12-04 15:00

守備の名手に贈られるゴールデン・グラブ賞やシーズンで好成績を残した各ポジション1人を選出するベストナイン、最優秀バッテリー賞など今オフに数多くの賞を受賞した阪神・坂本誠志郎(32)。11月には侍ジャパンに選出されるなど、来春のWBCの正捕手としても期待がかかる。大学時代、坂本(明治大)と同じ東京六大学リーグでキャッチャーとして戦ったという、TBSの喜入友浩アナウンサー(東京大)が、キャッチングのコツや、WBCへの意気込みなどを聞いた。


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喜入友浩TBSアナウンサー:2度目のゴールデングラブ賞受賞おめでとうございます。率直にどんな気持ちですか。


坂本誠志郎捕手:もう1回獲りたいと思ってましたし、「プロ野球界で守備で、生きていくんだ」って思って勝負してきて、前回よりも成長して、またこの賞が獲れたかなと思うので、嬉しいです。


喜入:前回より成長してということですけれども、監督も藤川(球児)さんに代わって、ピッチャー出身の監督。「こういう言葉をかけられた」なども含めて、成長したところはどんなところですか。


坂本:技術的な部分はそこまで大きく変わってる感じはないんですけど、2年前は周りも見えず、まっすぐ前だけ見て勝ちを重ねていた。そこから、自分のことだけじゃなく、周りも見ながらチームが勝つためにどういうことができるかっていうことも考えながら、自分の視野が広がって、できたと思う。また藤川監督からは、投手目線でお話をいただいたり、現場を離れて評論家として外から野球を見たときにどういう見え方をしてるかとか、いろんな方面からアドバイスいただいて野球をすることができたので、その経験がすごく活きたシーズンだったなと思います。


喜入:藤川監督から何か具体的に言われて、キャッチャーとしてはこういうことを求められてるんだなって感じた部分はなにかありますか?


坂本:よく打たれる打者ってシーズンを通してたくさんいるんですけど、そういうときに「こういうアプローチをしてみたら、バッターの反応が変わるんじゃないか」っていうのを伝えてもらった。実際ゲームの中でやってみて、急に抑えられるようになるってこともありましたし、対バッターというところでは、そういう話をたくさんいただいた。グラウンドでは、「キャッチャーというポジションで、出てる選手の中の監督というか、そういう立場で野球をやってくれたらいい。思うようにやってくれたらいい」って就任当初から言っていただいたので、もう本当にそのままやらせていただいた。グラウンド上の監督という形で責任も伴いましたし、その分やりがいも感じて野球ができたなと思います。


喜入:よく打たれるバッターっていうのはどの球団に多いですか?


坂本:どこの球団にもたくさんいるんで、たくさん痛い目に遭わされてますけど(笑)逆に痛い目に遭わせるというか、こちらとしてはバッターの思い通りにいかないように、ピッチャーとの共同作業でピッチングができたらいいなと思ってるんで、来年以降もお手柔らかにしていただけたらと思います(笑)


喜入:ゴールデングラブ賞を今年受賞されたのは、ある意味狙ってというか、もう1回獲りたいという中で獲ったと思うんですけど、監督とはそういう話をされましたか。


坂本:いや、監督とは特にそういうことはなく、「コンディション良く、勝った日も負けた日も基本的にはフラットで、毎回試合を迎えてほしい」とシーズン中に言っていただいたので、あまりそういう賞だとか技術的な話をすることはなく、終わったことよりも次どうするか、どういうふうにやっていくかの話を毎日積み重ねていました。


喜入:今シーズン良かったこと悪かったことも含めて、印象に残っているシーンはどこですか?


坂本:最速で優勝だったので、いい形でシーズンを終えられたと思うんですけど、やっぱり日本シリーズ。ソフトバンクさんと試合して、打った打たれなかっただけじゃない、苦しさであったり、難しさであったり。またそれは2年前の日本シリーズでオリックスさんとさせていただいたときと、違った思いを感じた。それはもしかしたら2年前を経験した分、逆に難しくなった、いろんなことを自分の中で考えすぎた、考えることが多くなったっていうのも重なってだと思うんですけど。自分たちの力のなさは感じましたし、負けるのが悔しいなって改めて感じたので、どうしてもソフトバンクさんとの試合で、打たれたことの方が自分の頭の中にはあります。


キャッチングのコツは「ボケーっとして…」

喜入:(東京大学在学時)私キャッチャーをやっておりまして、キャッチングのコツや心がけてることを教わりたいなと思ってるんですけど・・・


坂本:(笑)いやそんなこと言わなくてもね、十分上手なキャッチングをしてましたけどね(笑)


喜入:大学のとき打席に立って、坂本さんがキャッチャーだと明らかに「ボールだな」って思って自信を持って見送っても、ものすごいいい音とともに、なぜかミットがベースのとこにあるんですよ。魔法かなにかなんですか?


坂本:魔法ですね(笑)


喜入:キャッチングで意識していることは何かありますか?


坂本:「捕る」ということに気持ちが行き過ぎると、捕りに行っちゃうので、「捕る」という感覚よりは、「受ける」っていう感覚。キャッチングを「捕る」と考えるよりは、来た球を「受ける」感覚の方が力が入らない。いかに力を抜いて、ミットの中で球の勢いを吸収できるかっていう感じです。


喜入:(ミットを実際に持って)「捕る」と「受ける」がどう違うのか・・・


坂本:「捕る」になると、構えの位置から前に出ますよね。能動的というか自分で捕りに行くっていう感じだと思うんですけど、感覚的にはボールがくるまで力を抜いてて、ボールから入ってくるぐらいなのが「受ける」。なので、僕本当に気を抜いて構えてて、ボールがきたときに(ミットの)紐が顔に当たることがあるんですよ(笑)


喜入:それはいい方向ってことですよね?


坂本:そうですね、それぐらい体の近くで捕りたいし、ボールが来たのを受けてるっていうことになるので。捕りに行っちゃうと(ミットの紐が)当たることとかないと思うんですけど、本当にボケーっとしてて、ボールがきたと思って、パッと出したときに全然力が入ってないと(体の方に)押される感じになると思うんで、それぐらい近くで受けたいっていう感じです。


喜入:捕りに行かずに受けることで、どんないいことがあるんですか?


坂本:「捕る」ことは「投げる」ことに繋がってると思うんで。「捕る」から「投げる」だと動きが2つだと思うんですけど、受ければ受けたまますぐ投げられる。投げることに繋がる受け方、捕り方になる。


喜入:それは盗塁阻止も含めてってことですね?


坂本:ランナーがいなかったり、投げることがなかったら、「捕る」と「受ける」だけだと思うんですけど、基本的に僕らはボールを捕ったら「投げる」っていう作業に繋がるので、そこをどれだけ繋げてできるかって考えたら、「捕る」→「投げる」よりも、受けたままの方がそのまま投げることに繋がるっていう利点があると思う。常に投げることを意識した中で、ボールをどういうふうに捉えるかは、イメージしてます。


大谷翔平とのバッテリーの可能性に「憧れてる場合じゃない」

喜入:来年WBCがありますが、坂本選手は強化試合(11月)で代表にも選ばれています。WBCに向けてはどんな意気込みですか。


坂本:本当に貴重な経験を親善試合でさせていただいた。ピッチコムとかピッチクロックとか経験したことないものでやらせていただいて、たくさん難しいこともあるんですけど、すごい緊張感の中で勝負をかけて野球をするっていうのは、野球選手冥利に尽きるなと思うので、そういう舞台で野球をやりたいなっていう思いは改めて強くなりました。大谷(翔平)選手も出るということを発信されて、ファン目線ぐらいでわくわくドキドキしてますけど(笑)「憧れるのやめましょう」って言われてたんで、本当に一緒にやることになれば、憧れてる場合じゃないくらい勝ちにいかないといけないですし、同じ思いを持って野球ができることが幸せなことだと思うんで、まず(代表に)入れるように。選んでいただいたら本当に一生懸命、一緒に勝つことに向けて野球をやれたらいいなと思います。なんか一緒に野球やってるって考えるだけでちょっと笑っちゃいそうなんですけど・・・


喜入:大谷さんより坂本さんの方が年上ですもんね。そんな感覚はないですか?


坂本:ないですね全然(笑)


喜入:最後に、来シーズンの意気込みをお聞かせください。


坂本:球団初の連覇がかかってる。それも2年前に、一度チャレンジしましたけど、届かなかった。それにまたチャレンジできるというチャンスがあるので、まずはそこに向けてチームみんなで頑張っていきたいと思います。ファンの皆さんの声援が本当に大きな力になると思うので、またみんなで良い思いができるようにやっていきたいなと思います。


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