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「スクショ送るだけで報酬」スマホ副業でトラブル相次ぐ 被害総額は10億円超か “簡単に稼げる副業”に注意【Nスタ解説】

国内
2025-02-07 22:05

「スクリーンショットを送るだけで報酬がもらえる」といった「スマホ副業」。
しかし、その後、高額な請求をされる被害が相次いでいるとして、消費者庁が注意を呼びかけました。


【写真を見る】トラブル相次ぐスマホ副業での高額請求被害 鳥取県20代男性のケース


「スクショをとるだけ…」スマホ副業で高額請求の被害相次ぐ

南波雅俊キャスター:
スマホの副業トラブルについて、手口を改めて見ていきます。


TikTokなどのSNSで流れる、簡単に稼げる副業広告というものがあります。そこにアクセスすると、LINEなどで「動画のスクリーンショットの画像を送れば報酬」と説明されます。

その作業を実際に行うと、PayPayなどで数百円程度の報酬をもらえるところがポイントです。報酬が支払われることで、信じていくということです。


実際のSNSでのやり取りです。(一部抜粋)


「私たちの仕事は主にTikTokのブロガーを助け、動画再生量を増やすことです。要求通りに動画を見るだけで、報酬がもらえます」

「各タスクの報酬は100円から800円となっており、1日の収入は5000円から20000円までを見込むことができます」


要するに、「動画の再生回数を増やすお手伝いをしてください」という内容で、実際に動画を見た証拠としてスクショを送れば報酬を支払うと説明しています。少し怪しいですが、実際に報酬を得ていることもあって信じてしまう可能性もありそうです。


低収入→高収入に誘導 そのために参加費用を支払い…

南波キャスター:
タスクを一定程度やっていくと「高額な報酬を得られる」として、さらに秘匿性の高いアプリなどに誘導されます。

高収入が得られる副業を始めようとすると、「作業をするために数千円~数万円を支払う必要がある」などと説明されるそうです。

参加費用を支払い作業を行っても、「“作業ミス”などがあり損失が生じた」などと言われ、追加送金を要求されます。「追加送金すれば報酬を支払う」と説明されるそうです。しかし、追加送金をしても報酬が支払われず、高収入を得るために払った費用の返金もないということです。


SNSでのやり取りです。(一部抜粋)


「申し訳ありませんが、あなたは要求通りに購入していないので、損失をもたらしました」

「損失額は業者に請求します。要求に応じて金銭を再度振り込み、今回の操作エラーを完了する必要があります」


またグループに誘導されるパターンもあり、自分が失敗した際はグループの他のメンバーから「何やってるんだ」というメッセージも来て、よりプレッシャーをかけてくるような手口もあるそうです。


スクショ送信の報酬被害の実際の例です。


▼山形・米沢市の10代女性(2024年3月)
知らないLINEアカウントから「YouTube動画のスクショを送信し報酬」という連絡
→高額報酬の副業に誘導され、合計約60万円振り込み


▼長崎・佐世保市の30代男性(2024年10月)
TikTokの広告から始まり、YouTube動画のスクショを送信し少額の報酬を得る
→高額報酬の副業に誘導され、合計約403万円振り込み


消費者庁への相談件数は2024年の1年間で1615件、被害総額は10億円を超えるとみられています。


日比麻音子キャスター:
スマートフォンというのは自分だけのとてもクローズな環境ですが、「ちょっと変だな」「ちょっとトラブルになったな」となっても、誰にも相談ができないので、トラブルも大きくなっていくということもあるのかなと思います。


パナソニック社外取締役 ハロルド・ジョージ・メイさん:
スマホ副業は少し身近になってきましたよね。“スキマ時間”を使って数時間アルバイトをするというようなことは普通にありますが、単純作業でこんなに高額報酬がもらえるというような美味しい話には裏があると思わないといけないですよね。

契約書がない、前払いしないといけない、匿名性が高いアプリに誘導される。もうこれだけで危険を察知しないといけないのではないかと思います。


「“簡単に稼げる副業”はまず疑う」「違和感を抱いた時点で相談を」

南波キャスター:
スマホの副業トラブルでの注意点です。


▼“手軽さ”“高額報酬”をうたう勧誘文句には注意する
▼企業名や仕事内容があいまい
▼事前の金銭要求


ネット上の法律などに詳しい牧野和夫弁護士は「“簡単に稼げる副業”はまず疑うことが肝心。一度振り込んでしまうと取り戻すことは難しいため、違和感を抱いた時点で相談をしてください」と話していました。


日比キャスター:
一度立ち止まって相談をする、声を聞いてみるというのも大事ですね。


パナソニック社外取締役 ハロルド・ジョージ・メイさん:
友達に「こんなの来てるんだけど、どうかな」と相談するだけでも全然違うと思います。


日比キャスター:
「188」というホットラインもありますので、何かあったらぜひかけてみてください。


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<プロフィール>

ハロルド・ジョージ・メイさん
日本コカ・コーラ副社長やタカラトミー社長などを歴任
現在パナソニック社外取締役 アース製薬社外取締役など


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情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

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