E START

E START トップページ > ニュース > 国内 > 雨のあとは『花粉爆発』に要注意?!静電気で花粉の付着量が増加も ポイントは衣服の“組み合わせ”【ひるおび】

雨のあとは『花粉爆発』に要注意?!静電気で花粉の付着量が増加も ポイントは衣服の“組み合わせ”【ひるおび】

国内
2025-03-12 16:03

スギ花粉の飛散がピークを迎える今、『花粉爆発』のしくみ、対策について日本医科大学大学院 耳鼻咽喉科の大久保公裕教授に聞きます。


【写真を見る】雨のあとは『花粉爆発』に要注意?!静電気で花粉の付着量が増加も ポイントは衣服の“組み合わせ”【ひるおび】


スギ花粉の飛散 1985年の統計開始以来『最も早い』

皆川玲奈アナウンサー:
今年は統計開始以来最も早くスギ花粉が飛んでいます。10年間の飛散傾向をまとめたものですが、3月17日ごろがピークになりますか?


日本医科大学大学院 耳鼻咽喉科 大久保公裕教授:
実際は6日あたりはそんなに飛んでいないですね。寒くてピークの高さが例年よりも高くなるという可能性はあります。(今年は)寒かったので、花粉が最初の方は少なかったんですけど、きょう(7日)あたりから風が強くなっている。
雨が降った後に春一番が吹いた場合、雨の後に落ちた花粉が全部舞うので、来週(9日〜)が一番のピークになってくる可能性があります。


雨のあとは『花粉爆発』に要注意?!

恵俊彰:
雨のあとは、なぜそんなに花粉が舞うことになるんですか?


雨のあとは“花粉爆発”という現象が起きます。
雨で花粉が地面に落ちることにより花粉が爆発し、その中から粒子がどんどん出てきます。


大久保公裕教授:
花粉というのは乾燥しているからたくさん飛ぶんです。
水分が入ると花粉が割れるんです。そうすると、殻の成分と中から出た成分両方とも体に反応してしまう。


恵俊彰:
殻が割れて中から出てくる。


大久保公裕教授:
それで全部下に落ちちゃうんです。


恵俊彰:
それが花粉爆発なんだ


殻も中の粒子も人や車に踏まれてどんどん細かくなり、それが雨のあと風が強い日に舞って私たちにダメージを与えるということです。


恵俊彰:
雨が降ってるから大丈夫だとずっと思ってました。ちょっと落ち着いて花粉が抑えられてると思ってましたけどそうじゃなくて、雨の日は花粉爆発の状態でどんどん増えてて、次の日晴れるとそれが一気にワッと来る。


大久保公裕教授:
それで症状が一気に悪化するということになります。


粒子の大きさを比較してみます。
髪の毛の太さが約70~80㎛、それに対してスギ花粉は約20~30㎛、花粉爆発によって砕けた花粉は約1㎛。


大久保教授によると、「上京して花粉症を発症する人が多いのは、都市部で花粉爆発が多いことが影響しているのではないか」ということです。


恵俊彰:
都市部はコンクリートだから?


大久保公裕教授:
そういうことです。普通だとスギの木が生えてる所ってコンクリートではなく土ですよね。
ですから土に(花粉が)戻るんです。ところが都会は土に戻れない、コンクリートの上で破砕されてそれが舞う。夜間でも交通量が多い所は、落ちた花粉が舞っているんですよ。


恵俊彰:
最終的には無くなるんですか?


大久保公裕教授:
水で全部側溝とかに流れていくんだと思ってます。


花粉を「家に持ち帰らない」ためには・・・

花粉を持ち帰らないために、静電気による衣服への花粉の付着にも注意が必要です。
静電気を帯びているときと、帯びていないときを比べると、花粉の付着量は、静電気を帯びている方が倍ほど多くなります


静電気が”発生しにくい”素材とは

静電気が発生しにくい素材もあります。


《帯電しにくい》
▼綿(シャツ・Tシャツなど)
▼絹(着物・シャツなど)
▼麻(シャツなど)


《+に帯電しやすい》
▼ナイロン(ストッキング・バックなど)
▼ウール(セーター・コートなど)
▼レーヨン(肌着など)


《-に帯電しやすい》
▼アクリル(セーターなど)
▼ポリエステル(フリース・ジャンパーなど)
▼アセテート(スカートなど)


恵俊彰:
マイナスとプラスというのがあるんですか?


大久保公裕教授:
プラスとプラスじゃくっつかないじゃないですか。マイナスとプラスが
くっついて、帯電という状況になっているので。


気象予報士 森朗氏:
それぞれ単独の電気を帯びやすい性質もあります。(プラス・マイナスの距離が)幅が広いものの組み合わせだと、電気を帯びやすい。綿とか絹とか麻とかは比較的帯電しにくいので、和服・お着物なんかは比較的静電気が発生しにくいです。


コメンテーター 白井智子:
私も天然素材を好んで着ます。


恵俊彰:
あるんですね、環境って。


大久保公裕教授:
そうですね。我々の体っていうのが、花粉を吸い寄せられるような体にしてはいけない。
洋服であれば、花粉がつかないスプレーみたいなものがあるので、それで帯電を減らす手もあります。


服の組み合わせにも注意が必要です。


静電気”要注意コーディネート”とは?

《静電気が発生しやすいコーディネート》
▼ナイロン(+)のタイツ と ポリエステル(-)のスカート
▼ウール(+)のアウター と ポリエステル(-)のシャツ 
▼ウール(+)のニット と ポリエステル(-)のコート


《静電気が発生しにくいコーディネート》
▼綿(帯電しにくい)のシャツ と ポリエステル(-)のコート
▼綿(帯電しにくい)の長袖Tシャツ と ポリエステル(-)のフリース
▼ウール(+)のニット と ウール(+)のマフラー


静電気が発生しやすい場所にも注意が必要です。
腰回りでカバンと服がこすれる部分、コートの裾や
ふくらはぎのあたりが静電気が発生しやすい場所です。


恵俊彰:
ふくらはぎに静電気が発生するんですか?


上半身より動きの多い下半身のほうが静電気が発生しやすく、花粉が付着しやすいとされています。


大久保公裕教授:
玄関入ってすぐに、粘着ローラーをかけてもらうというのがいいと思います。


恵俊彰:
カバンがあたっている所や摩擦が多い所にかければいいわけですね。


(ひるおび 2025年3月7日放送より)
==========
<プロフィール>
大久保公裕(おおくぼ・きみひろ)氏
日本医科大学大学院 耳鼻咽喉科 教授
日本アレルギー協会理事
スギ花粉症に対する「舌下免疫療法」研究開発メンバー


スマホのバッテリーを長持ちさせるコツは?意外と知らない“スマホ充電の落とし穴”を専門家が解説【ひるおび】
「パクされて自撮りを…」少年が初めて明かした「子どもキャンプの性被害」 審議進む日本版DBS “性暴力は許さない”姿勢や対策“見える化”し共有を【news23】
【検証】「布団の上に毛布」が暖かい説 毛布は布団の「上」か「下」か 毛布の正しい使い方【Nスタ解説】


情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

人気記事

ページの先頭へ