
今年3月の選挙で当選した栃木県那須町の平山幸宏町長が、その後の審査で当選を無効と裁決されたことは不当だとして県の選挙管理委員会に裁決の取り消しを求めた訴訟で、県選管はきょう(16日)、最高裁への上告を断念したと明らかにしました。
県選管の裁決を取り消すとした東京高裁の判決が今月22日の上告期限で確定し、現職の平山氏が引き続き町長を務めることになります。
3月22日に投開票が行われた那須町長選挙は、3人の候補者によって争われ、現職の平山幸宏氏が5099票を獲得し、次点の小山田典之氏をわずか1票、上回って当選しました。
しかし、小山田氏側の申し立てを受けて県の選挙管理委員会が全票を再点検した結果、次点の小山田氏の得票が平山氏を2票上回ったとして、平山氏の当選を「無効」と裁決しました。
平山氏はこれを不服として、県の選管に裁決の取り消しを求める訴えを起こしました。
主な争点は、2人の名字と名前が混在した「平山のりゆき」「小山田ゆきひろ」などと書かれた16票についてです。
再点検した県の選管は、いずれの票についても名字が一致する候補者への投票として「有効」とみなしたため、得票が逆転することになりました。
平山氏側はこれまでの裁判で「一方への投票と決めてしまうことは、判断者の評価によって選挙人の意思を切り捨てる結果を招く」として、名字と名前が混在した票は「無効」と扱うべきだなどと主張。
一方の県選管側は、訴えを退けるよう求めていましたが、東京高裁は今月8日の判決で平山氏の訴えを認め、平山氏の当選を無効とした県選管の裁決の取り消しを命じました。
県選管はきょう、高裁の判決を受けて「上告が認められる可能性は極めて低いと判断」し、最高裁への上告を断念したと明らかにしました。
今月22日の上告期限で判決が確定し、現職の平山氏が引き続き、町長を務めることになります。
県選管は判決について、「混記票の有効無効の判断において県選管と東京高裁の見解が相違したのは、県選管が有効の判断根拠とした諸事情を東京高裁が認めなかったことによるものである。それらの諸事情が十分に斟酌されず、事情が異なる過去判例が機械的に適用されたとの印象はぬぐえず、残念に思っている」としました。
さらに、町選管と県選管、東京高裁の認定した得票数がいずれも異なったことについては、「疑義票の最終的な判断が人に委ねられる自書式投票の限界と感じた」としています。
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