
今年のクリスマス休暇は3年ぶりに行事が復活し沸いた街がある一方で、空襲警報が鳴り、停電でケーキもないクリスマスを迎えた子どもたちもいます。
【写真を見る】豪雨の影響で浸水も…子どもの凍死相次ぐ厳冬のガザ
紛争続くガザにもクリスマス「心の平安はない」
フランス・パリでは、クリスマスイルミネーションが点灯。華やかな街路樹に。
――Xmasはどう過ごしますか?
街の人
「孫娘と一緒にディズニーランドに行って、おいしいものを食べて、楽しく過ごすよ」
ニューヨーク。そしてロンドンも街はすっかりクリスマスムードに。
一方、パレスチナ自治区・ヨルダン川西岸。キリスト生誕の地とされるベツレヘムで、3年ぶりにツリーが点灯されました。クリスマスの祝賀行事は、過去2年、ガザ地区で苦しむパレスチナ人に連帯し、見送られていたのです。
ピッツァバラ枢機卿(パレスチナ自治区・ベツへレム・24日)
「光に満ちたクリスマスを望みます。2年間の暗闇の後、光が必要なのです」
ガザ地区でも、キリスト教徒のパレスチナ人らが教会に集まりましたが...
ガザ市民
「心の平安は全くない。子どもたちを少し喜ばせても、十分ではありません」
厳冬ガザでは子どもの凍死相次ぐ
イスラエル軍が破壊の限りを尽くし、建物が瓦礫と化したガザ。10月の停戦以降も攻撃が相次ぎ、死者は400人以上に。さらに12月半ばの豪雨の影響で、避難テントの破損や浸水が相次ぎ、依然、十分な援助が届かない中、多くの子どもたちが冬の寒さにさらされ、命の危機に。
父親(ガザ南部・ハンユニス・18日)
「(息子は)きのう、瞬きをしなくなり、頬に手を当てると氷のようになっていました」
生後1か月の赤ちゃんが凍死したといいます。南部ハンユニスだけで、13人の子どもが寒さで亡くなっているのです。
一方、停戦を仲介したアメリカのトランプ大統領は、クリスマス恒例の子どもたちとの電話イベントで…
トランプ大統領
「メリー・クリスマス!サンタはいま、デンマークのコペンハーゲンだ。でも、こっちに向かっているよ」
ただ気になっているのが、「クリスマスまでに停戦合意させる」としていたウクライナのこと。
トランプ大統領
「この電話も楽しいが、中国や、ロシアとウクライナの問題に戻らないと」
そのウクライナでは、クリスマスの休戦が呼び掛けられましたが、ロシア側が拒否。戦闘が続いています。
休戦なく空襲警報も 兵士は電話で家族と
23日、空襲警報が響く、ウクライナの首都キーウ。ロシアが電力インフラを攻撃、電力制限が続きますが、窓越しにはクリスマスツリーの灯りも。この日も、ロシアのドローン攻撃がありました。
ウクライナの住民(キーウ・24日)
「ドローンがすごく怖いよ」
前線にいる兵士は、電話で家族との時間を過ごします。
ウクライナ軍兵士
「もう夕食を始めた?もうプレゼントもらった?」
兵士の妻
「昔の人たちのように、ろうそくで祝っているわ」
兵士の息子
「英雄に栄光あれ!」
ロシアの侵攻開始から、間もなく4年。夫を戦闘で亡くした妻は…
戦死した兵士の妻
「皆さんがクリスマスに家を飾るように、私たちもここ(お墓)を飾ります。悲しいけれど、彼はもう家にいません。だから私たちは、ここに来て飾るんです。もうこれしかないんです」
こうした中、ゼレンスキー大統領は、アメリカ側と協議した20項目の「和平計画」の内容を初めて明らかに。しかし、ボールを投げられたロシア側は、大幅な修正を求める方針だと伝えられています。
クリスマス・イブ、ゼレンスキー大統領は…
ウクライナ ゼレンスキー大統領(ゼレンスキー大統領のSNS・24日公開)
「クリスマスの音楽を聞くと幸せになりますが、頭上のドローンやミサイルの邪悪な音がしなければ、より幸せになる。ウクライナの平和を祈ります」
27日もまた、ロシア軍がキーウなどを攻撃。エネルギー施設が標的となり、100万世帯以上が停電したほか、2人が亡くなったということです。
まもなく終わる2025年。新たな年に、平和への願いは叶うのでしょうか。
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