世界を混乱させるような発言が目立つ、 トランプ大統領。暴走ともいわれる言動の裏には、どんな思惑があるのでしょうか。
【写真で見る】権限制約は「私自身の道徳観のみ」 暴走かどうか…トランプ大統領の発言集
“暴走”のすべてが中間選挙向けの戦略か
南波雅俊キャスター:
アメリカの調査会社が発表した「2026年の10大リスク」には、1位と3位にトランプ大統領に関するものが入っています。
【2026年の10大リスク】
1位:アメリカの政治革命
2位:「電気国家」中国
3位:トランプ版モンロー主義
▼1位の「アメリカの政治革命」は、公務員を解任するなどして、権力の歯止めを解体していくような行動のこと。また、▼3位の「トランプ版モンロー主義」は、南北アメリカを勢力圏内と見立てる考え方です。
そんななか、トランプ大統領は2026年に入り、▼グリーンランドの領有に意欲を示しました。報道官から「軍の活用も選択肢の一つ」という発言があり、警戒感が高まっています。
ほかには、▼ベネズエラと取引をしているロシアの石油タンカーの拿捕や、▼66の国際機関からの脱退を指示することもありました。
明海大学の小谷哲男教授は、こういったことすべてが11月に行われる「中間選挙」に向けたトランプ流の戦略ではないかとみています。
まだ10か月もある中…節目の「独立記念日」も重視?
南波キャスター:
ロイターによると、トランプ大統領の就任直後には支持率が47%ありました。しかし、1月の最新の数字では42%にまで下がっています。
小谷教授によると、支持率回復のために軍事作戦など、いわゆるアメリカファーストの姿勢をアピールしているのではないかということです。
11月の中間選挙までは、あと10か月もある中、どうしてこのような動きになっているのでしょうか。
小谷教授は、建国250周年の節目にあたる7月4日の「独立記念日」に、“偉大な大統領”であること、実績があることをアピールすることで、中間選挙にはずみをつける狙いがあるのではないかとみています。
そもそも「独立記念日」の演説自体がアメリカにおいて最大の政治イベント・政治行動にあたり、その250周年ということで、当然、普段よりも意味合いが増すということです。
小谷教授によると、ここでのアピールは支持率が下がっているトランプ大統領にとって非常に重要だということです。
トランプ流アメリカファースト=「世界に敵を作ること」
南波キャスター:
トランプ大統領は中間選挙に向けて、「アメリカファースト」をアピールする戦略とみられていますが、小谷教授によると、トランプ流のアメリカファーストとは、「世界に敵を作ること」で、むしろ「敵を作った方が『得』だと考えているのでは」ということです。
たとえば、「ベネズエラは麻薬を密輸するアメリカの敵」と主張。そのうえで、軍事作戦でベネズエラのマドゥロ大統領を拘束することで、「アメリカは正しいことをやった」と国民にアピールし、支持率を上げる効果を期待しているということです。
実際にトランプ大統領の支持率は、軍事作戦前の2025年12月には39%でしたが、1月の最新の支持率は42%と、3%上がっています。
こうしたことから、「トランプ大統領は『やり方は間違ってない』と感じているのではないか」ということです。
中間選挙で敗北なら「よりエスカレート」と専門家の見立て
南波キャスター:
そうなると、トランプ流のアメリカファーストは、11月の中間選挙まで続くことが予想されるということです。
中間選挙で勝利した場合にはトーンダウンし、逆に敗北した場合にはもっとエスカレートするのではないかというのが小谷教授の見立てです。
日比キャスター:
「エスカレートする」というのは、具体的にどういったことなのでしょうか。
南波キャスター:
小谷教授は、いわゆる反米といわれる国に対しての対応を厳しくするのではないかとみています。
たとえば、核を保有しているイランなどに軍事攻撃を仕掛け「これは正義」「アメリカは正しいことをやっている」と、国民にアピールするようなことも考えられるそうです。
日本に対しては、さすがに軍事的な行動はないのではないかということですが、関税を強化したり、防衛費の増額を要求してきたりする可能性はあるということです。
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