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月1万円が「1億円」に? 0歳から始める「新NISA」活用術【Bizスクエアで学ぶ 投資のキホン#36】

経済
2025-10-01 06:45

月1万円の投資が「1億円」に。子どもの教育資金としても、ゆとりある老後のためにも知っておきたい「0歳から始める」投資術とは?


【写真で見る】月1万円が「1億円」に? 0歳から始める「新NISA」活用術


0歳から「NISA」のメリットは?

0歳からでもNISAが利用できるようになるー。


それが、現在議論が進んでいる【全世代型NISA】
「新NISA」は18歳になった翌年の1月1日からしか利用できないが、対象年齢を「18歳未満」に広げようというもので、2026年度の税制改正要望に盛り込まれている。


『ニッセイ基礎研究所』井出真吾さん:
「これから年末にかけて議論が進んでいって、2026年に税制改正をして早ければ27年から可能になるのかもしれない。新NISAは、つみたて投資枠と成長投資枠があって、そのうちの“つみたて投資枠だけ利用可能にしようか”と検討されている」


全世代型NISAのメリットは、「長期で投資ができる」という点だ。
0歳から利用できるようになれば、単純に運用期間が18年長くなる。


井出さん:
「この配信でも何度も言っているように、投資は長期で続けた方が儲かりやすい。お年玉を銀行ではなくNISA口座に置いておくことも可能になる。お年玉以外でもおじいちゃんおばあちゃんから時々もらうお小遣いも使わない分はNISAに、という使い方もできる。そうなると、おじいちゃんおばあちゃんからの生前贈与のあり方も変わってくると思うし、ぜひ変わって欲しい」


「学資保険」と「NISA」どちらがいい?

子どもの教育資金として活用することはできるのか?


【子どもの教育資金】
▼全て公立(幼稚園~大学)⇒「計822万円」
幼稚園47万円・小学校211万円・中学校161万円・高校154万円・大学248万円
▼全て私立(幼稚園~大学)⇒「計2307万円」
幼稚園92万円・小学校1000万円・中学校430万円・高校315万円・大学469万円
※文科省資料などをもとに作成


これまで教育資金として活用されてきたのが「学資保険」だ。
井出さん自身も、子ども2人に使ったというが、学資保険とNISAでは何が違うのか。


まず、NISAは「小額投資非課税制度」で、学資保険は「教育費用の貯蓄型保険」という仕組み。当然リスクや、使い勝手も違ってくる。


【リスク】⇒NISA「元本割れの可能性あり」・学資保険「原則なし」
【引き出し】⇒NISA「必要時に売却可能」・学資保険「自由に引き出せない・急な出費に対応しにくい」
【インフレ耐性】⇒NISA「物価上昇で投資商品の価値↑」・学資保険「物価上昇で保険金の価値↓」


『ニッセイ基礎研究所』井出真吾さん:
「大きな違いとしては、元本割れの可能性があるかないか。もう一つは、利回り。NISAは株とか投資信託であれば、基本的にはインフレにも負けないぐらいの利回りが長期では期待できるということ。一方学資保険は、100万円の契約したら18年後でも受け取るのは基本100万円なので、受け取る時までにインフレになっちゃうと、その100万円の価値は目減りする。リスクが大きいか小さいか、リターンが大きいか小さいか」


では、どちらの方がいいのか。井出さんは、「どちらか1つに絞る必要もない」という。


井出さん:
「併用したっていい。学資保険で土台を固めて、NISAで少し増やすという、守りと攻めと両方使う手もある」


「月1万円」投資で20年後にいくら?

では、0歳から「毎月1万円」を投資した場合(分散投資は5000円ずつ)、20歳の時にいくらになっているかシミュレーションしてみる。


投資元本は240万円
▼【NISA/利回り6%】⇒456万円
▼【分散投資(NISA&学資保険半々)/利回り3.5%】⇒361万円
▼【学資保険/利回り1%】⇒266万円


『ニッセイ基礎研究所』井出真吾さん:
「NISAの利回り6%。S&P500の場合、過去40年弱の実績値は年率12%で、全世界株式、オルカンでも年率9%ぐらい。ただ、教育資金なので大風呂敷を広げるのも良くないから6%と低めに想定した。分散投資は3.5%で、多分インフレにも負けず、ちょっと実質的に資産を増やせるかなと、そんな感じだと思う」


「月1万円」が「1億2000万円」に?

さらに同じ「毎月1万円」「利回り6%」で、70年続けた場合。


投資元本は840万円で、6%ずつ増えていくと「1億1989万円」という計算になる。


『ニッセイ基礎研究所』井出真吾さん:
「最初の10年20年はたいして増えないけど、40年以降はぐっと増える。これがまさに複利効果。利息が利息を生んでくれるっていうやつ。ただ、途中で株価が下がると怖くなって、積み立てを一時止めたり、持ってる資産を一旦売却したりする人もいる。だけど、そういう時に思い出してほしいのが、『今投資しているお金を使うのはいつ?』ということ。使うのが何十年も先なら、明日もっと下がろうが、来月もっと下がろうが別にいいじゃん。どうせ株価なんてまた上がっていくんだからと、考えてもらいたい」


実際に、リーマン・ショックの時に「S&P500」は58%下落したが、5年半ほどで元の値段まで回復。その後現在までの12年ほどで、約7倍になっている。つまり、100万円が一旦42万円に減って、今700万円になっているということだ。


「月1.3万円」で“ゆとりある老後”の準備

そして、70年間の投資で増やした「1億1989万円」は、老後の資金としても大きな意味を持つという。


『ニッセイ基礎研究所』井出真吾さん:
「年金2000万円問題。これは『標準的な生活をするのに年金だけじゃ2000万円足りないよね』という話だが、『標準的な生活』じゃなくて、『ゆとりある老後生活』を送るのに、夫婦2人でいくら貯めておく必要があるを計算してみた」


【夫婦2人ゆとりある老後資金と毎月のつみたて投資額】
※つみたて投資の利回り年率6%の場合
▼0年:2294万円
▼10年後:2796万円/毎月17.1万円つみたて投資
▼20年後:3409万円/月7.5万円
▼30年後:4155万円/月4.2万円
▼40年後:5065万円/月2.6万円
▼50年後:6175万円/月1.7万円
▼60年後:7527万円/月1.1万円
▼70年後:9175万円/月0.8万円


井出さん:
「0年というのは今現在で、夫婦2人で必要なお金が2300万円。ゆとりある老後のためには毎月38万円で、それを90歳まで。トータルでは1億円超えるけども、退職金や年金などで8割ぐらいカバーできる。なので自分たちで用意しなきゃいけないのは2300万円。ただ、もしこの先インフレが続いて、この2300万円が今後2%ずつ増えていったら、40年後、つまり今25歳の人が65歳になる時には必要資金が5000万円に膨らんでいる可能性がある」


だからこそ今から準備が必要で、かつ十分な準備期間があるという。


井出さん:
「40年後に5000万円貯めるために、毎月いくら積み立て投資したらいいかと言ったら2万6000円。2人で5000万円必要だから、1人当たり1万3000円ずつ。私のように10年後に高齢者入りする場合だと、毎月17万円の投資が必要で絶対に無理。だけど今25歳だったら、1人1万3000円ずつだから、絶対無理という額ではないと思う。これが、時間が残っている人の特権」


また、井出さんはもし「孫」が出来たら、全世代型NISAを使いたいと話す。
毎月8000円の投資で、孫が70歳になった時に「9000万円」になる。


井出さん:
「孫が老後資金の心配や不安なく過ごせれば、仕事や趣味、友達関係などプライベートを充実させられる。生前贈与だと思って、月1万円ならできなくはない。それをとにかく長い期間続けるということがすごく大事だと僕は思っている」


9月の格言「桐を植えるがごとくに…」

「女子が生まれたら桐を植えるがごとくに株を買え」


『ニッセイ基礎研究所』井出真吾さん:
「なんかすごく昭和の匂いがプンプンするような格言ですけど、女の子が生まれたら、桐の木を育てて桐たんすにして、嫁入り道具として持たせる。それと同じように株を買うと。要は、子どもが小さい時から株で資産を増やしてあげて、子供のため、もしくは孫のために、とにかく長期で資産を増やしましょうっていう意味。表現はともかく、考え方としては僕は適切だと思う」


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