世界的なブームとなっている「抹茶」。抹茶をめぐり他のお茶にも影響が及んでいるそうです。
輸出量が約6倍に!?世界的ブームの「抹茶」
山形純菜キャスター:
抹茶専門店「雷一茶 伝法院通り店」には、海外の方が多くいらっしゃっていました。香港からの観光客は「香港では抹茶を使う店が増えている」と話していました。
緑茶(抹茶を含む)の輸出量(2025年1~10月)は1万84t。18年前と比べると約6倍に増えていて、世界的に抹茶ブームが進んでいるのがわかります。※農水省の資料より
抹茶から煎茶へ ブームに合わせ乗りかえる農家も増加
山形キャスター:
「抹茶」と「煎茶」の違いを知っていますか。
緑茶の原料である「煎茶」と抹茶の原料である「てん茶」は、もともと同じ茶畑ですが、栽培・加工方法で変わってきます。
▼煎茶
収穫して、蒸して揉んで乾燥してできあがります。
▼てん茶(抹茶)
収穫前に2~3週間、黒いシートで茶葉を覆い、光合成を抑制して、旨みが強い茶葉にします。収穫後は、揉まずに乾燥して粉末にします。
「煎茶」も「てん茶」も元々は同じ茶畑でできるということで、抹茶の需要が高まっているため、煎茶から抹茶作りに移行する農家が増えているということです。
生産量で見ると、現状まだ煎茶の方が多いですが、10年前と比べると、「煎茶」は1万トン以上減少しており、一方で「てん茶(抹茶)」は増加しています。
【生産量】※全国茶生産団体連合会の調査によると
▼煎茶
2014年:4万9550トン
2024年:3万6511トン
▼てん茶(抹茶)
2014年:1969トン
2024年:5336トン
7年前に“てん茶”生産に乗りかえた農家は「取引単価も上がったため、(会社の)業績が良くなり、従業員の所得アップにもつながった」と話していました。
井上貴博キャスター:
市場が活気づくのも良いですが、一方で、これだけ輸出が増えれば、生産量が追い付かなくなり、どこかでひずみが来るだろうなというのは感じます。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
生産者も高齢化しています。生産量がどんどん足りなくなってくる可能性は出てきますよね。
出水麻衣キャスター:
温暖化の影響で、生産できる地域も少しずつ変わっていく中で、抹茶に切り替わっていくと「煎茶(緑茶)はどうなってしまうのか」という心配が出てきます。
お茶の価格が高騰?身近なペットボトルのお茶、寿司店のお茶にも影響か
山形キャスター:
抹茶ブームにより、抹茶の生産が増加することで、お茶(煎茶)の価格が高騰しています。
鹿児島県茶市場の秋冬番茶の価格が、2024年は417円でしたが、2025年は約6倍の2431円になりました。※キロ平均単価
理由としては、▼煎茶の生産が減ったこと、▼生育不良、などがあるそうです。
煎茶の高騰で、我々の身近なものにも影響が出ています。
●伊藤園の「お~いお茶」ペットボトル飲料600ml(希望小売価格)
216円 → 237円(3月1日より)
伊藤園の担当者は「後継者不足、栽培量が減少、さらに、抹茶ブームで緑茶の価格が高騰。値上げせざるを得なかった」と話しています。
●回転寿司の無料のお茶サービス
「回し寿司 活」では、粉末茶の仕入れ値が去年と比べると1.5倍に。
仕入れ担当者は「無料提供は続けるが、お茶の配合を変えるなどの対応を迫られる可能性も」と懸念を示しています。
井上キャスター:
値上げとお伝えしていますが、そもそも煎茶や緑茶の価格が安すぎたのもあると思います。生産者を守るという意味では、ある程度、適正価格という考え方は重要だろうと思います。
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〈プロフィール〉
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身 政治記者歴30年
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