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初任給52万円の裏で…“おもてなし”から一変、AI導入が招く「新・就職氷河期」の予兆【Nスタ解説】

経済
2026-04-01 22:43

新年度を迎え、一斉に入社式が行われたきょう(1日)。“超・売り手市場”と言われる中、新入社員を楽しませようという“おもてなし入社式”が目立ちました。


【写真を見る】40年前の就活事情 内定辞退で怒る人事担当者「逃げませんって言ったじゃないか」


超売り手市場 とにかく給料が高い!

高柳光希キャスター:
新年度が始まりました。日本は、人口減少を背景に人手が不足しています。そのため(就職活動の現場では)会社に採用される側が強い立場にある状況です。


そんな超売り手市場の中、初任給を上げる動きが広がっています。大手採用の特徴としてあげられるのが「とにかく給料が高い」ことです。

・ファーストリテイリング 最大37万円
・ノジマ 最大40万円
・サイバーエージェント 42万円
・大和証券 エキスパート職52万円~


TBS報道局経済部 岩井宏暁 記者:
2026年度は中小企業を含め7割近くが初任給を引き上げました。また2027年度をみると、不動産関連事業を展開するオープンハウスは入社時に一時金30万円を支給する動きもあるようです。


40年前の就活事情 人事担当者と内定辞退者のやり取りは…

高柳キャスター:
「超売り手市場」は40年ほど前のバブル期にもありました。当時の様子をみると、会社の社長が内定者の両親に菓子折りを持って挨拶に行ったり、会社主催の「スキー旅行」にほぼ無料(宿泊代・リフト券代など会社持ち)で学生を招待するなど、囲い込みのような事をしていました。

そんな、囲い込みをしているにも関わらず、売り手市場を背景に、内定辞退者が続出していました。当時の映像には人事担当者と内定辞退者との少し怖いやり取りがありました。


【1988年 売り手市場で内定辞退者も続出…】


人事担当者
「どうすんだ」


内定辞退者
「あの~私もいろいろ考えるところがありまして、ちょっと他のところに行くことになったんですけども」


人事担当者
「あなたと約束したよな『内定すれば絶対逃げない』と」
「あなた『逃げません』って言ってたじゃないか」
「こっちの立場っていうのは、あれだよなコケにされた
「言うなれば詐欺行為なんだよな。極端な言い方すれば」


井上貴博キャスター:
今だと考えられませんね。


TBS報道局経済部 岩井宏暁 記者:
ただ現在でも、▼企業が学生の内定を確実にするために、親に確認を取る「オヤカク」や、▼親向けの企業オリエンテーション=「オヤオリ」を開催するなど、親を巻き込むというやり方が主流となっているようです。


新入社員にいろいろ聞いてみた

高柳キャスター:
2026年度の新入社員に、どのような基準で会社を選んだのか話を聞きました。


ローソン 新入社員
「商品開発にずっと興味があって、おにぎりから何でもそろうじゃないですか。そういうコンビニに魅力を感じて」


三井住友銀行 新入社員
「自分自身が周りの人からたくさんのスキルを吸収できるということと、人間関係とか、働きやすさも重視しました」


サッポロビール 新入社員
「ビール会社の中でも特に社員の個性を大事にしている企業だということで、サッポロビールさんに決めました」


大和証券 新入社員
「自分の専門分野である数学をいかして、新しい金融ソリューションを生み出すという挑戦をしたいと」


お給料について聞いてみると…


ローソン 新入社員
「(給料は)正直、重視する点かなとは思っていて。給料の面であったり、大手であるからこそ、ある程度カバーしてくれるところがある」


三井住友銀行 新入社員
「少し前まで大学生だった自分からすれば、すごく大きい額だと思うんですけども、自己投資とかにお金を使っていけたらいい」


サッポロビール 新入社員
「(給料は)ある程度重視していたかなと思います。ただ、初任給が高いからどうこうっていうのではなくて、自分が生活できるぐらいのお金をもらえる企業を選びたいと思っていました」


大和証券 新入社員
「自分は博士課程卒業で、それを大きく生かせるというのを就活の軸としていて、この会社を志望しました」


保育士・育児アドバイザー てぃ先生:
私は賃金を重視して選んだのですが、すごくブラックな企業だったんです。お金は良かったのですが、非常に厳しい環境だったので、賃金だけで決めるのは良くないなと、当時は反省をしました。


井上貴博キャスター:
私の12歳年上の姉が、就職氷河期世代でした。ものすごくつらい思いをしている姿を鮮明に覚えています。今の超売り手市場は、時代が変わったなと感じます。


“今どき新卒”のキャリアプラン

高柳キャスター:
新入社員のキャリアの考え方についても、最近は特徴があるようです。


TBS報道局経済部 岩井宏暁 記者:
明治安田生命の調査によると、実に約6割の新入社員が、「将来的に転職を検討する」ということがわかりました。さらに、その中の18%ほどは入社前に既に転職サイトに登録をしている方もいたというのです。


【今春の新入社員 将来の働き方は?】
転職も選択肢:40.5%
・数年ごとに転職しキャリア形成:14.1%
・将来的には起業・独立:4.5%
・1社で長く安定したキャリア形成:25.7%
・未定:15.2%
※明治安田生命のアンケート調査より


保育士・育児アドバイザー てぃ先生:
最近、保育園も人手不足なので、先輩よりも後輩を気遣って「最近どう?」と声をかけることもあります。


“AI就職氷河期”到来へ?

高柳キャスター:
そんな中、2027年度は採用人数を減らす企業が出ているようです。「売り手市場」に変化が起きているのでしょうか。


【2027年度 大卒採用人数 予定は…】
<パナソニックHD>
・900人(大卒)→800人(100人減)

<ロイヤルホテルグループ>
160人→120人(40人減)


TBS報道局経済部 岩井宏暁 記者:
「人材獲得」という前提はあるものの、AIの導入や、テクノロジーの発展により、普段の業務をAIが行い、業務が適正化していくようになりました。

そのため、企業はそういった業務に人材を確保するのではなく、本当に能力のある人材を即戦力として、中途採用も含め、どんどん採用していこうという動きなんです。


家電量販店のノジマの初任給は最大40万円です。ただ、この企業は“貢献序列”という独自の評価軸を取り入れ、企業が半年ごとに社員(新入社員含む)を評価します。

もし、目標や数値目標に達していないと判断されると、給料は40万円から減給されるということです。つまり、給料を右肩上がりにするには、自分の頑張り次第となるのです。

今後、AI時代に突入し、AIと戦いながら、自分たちのキャリアは自分で築いていく。もしかしたら今後、「AI氷河期」という言葉も出てくるのではないかというくらい、世界が動いていると感じています。


高柳キャスター:
業績を伸ばすために人が欲しいのではなく、人を減らしてより優秀な人材が欲しいという考えに変化していますね。


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<プロフィール>
てぃ先生
現役保育士18年目
育児アドバイザー
SNSの総フォロワー数200万人超


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