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30年前からの「設定ミス」で…14年ぶり再稼働が見送り 柏崎刈羽原発 “電力不足”など東電の事情も【Nスタ解説】

経済
2026-01-20 21:39

福島第一原発の事故以来、運転を停止している東京電力の柏崎刈羽原発。


【写真で見る】設定ミスがあった「制御棒」とは?


20日、14年ぶりの再稼働を予定していましたが、その目前で不具合が発生し、見送られることになりました。一体、何が起きたのでしょうか?


警報ならず…「設定ミス」30年ほど前から

山形純菜キャスター:
新潟県にある柏崎刈羽原発は、2011年の東日本大震災が発生した翌年から定期検査のため運転を停止していました。


地元の同意を得て、再稼働に向けて動き出していましたが、1月17日に「制御棒の試験」で不具合が発生。20日に予定されていた再稼働が見送りとなりました。


そもそも「制御棒」とは、原子炉内に出し入れすることで、核分裂反応の速度を調整するものです。制御棒を挿入することで、核分裂反応を抑え、停止させるという役割も持つ重要な装置です。


今回問題があった柏崎刈羽原発の6号機には、制御棒が205本あり、基本的に2本ずつのペアになっているということです。


東電の説明によると、再稼働にむけた試験で、1本の制御棒を引き抜くと、ペアになっている制御棒は引き抜くことができるといいます。

一方で、ペア以外の制御棒を引き抜こうとすると、本来は警報が鳴るはずですが、今回の試験では警報が作動しなかったといいます。

原因は設定のミスで、営業運転開始の1996年から30年ほど続いていたことがわかりました。


専門家「警報が鳴らなかったのは見過ごせない」

原子力のリスク管理を研究している関西大学社会安全学部の菅原慎悦准教授は、今回の事態について、「直接大きな事故につながるような問題ではないが、核分裂をコントロールする原子炉の安全機能に関わるトラブルは、本来あってはならないもの」としています。


さらに、東京電力が「作業員が手順にもとづいて制御棒を操作しているので、安全上重大なトラブルではない」としている点についても、14年ぶりの再稼働ということで作業員の経験不足が指摘されているなかで「人為的ミスを防止するための警報が鳴らなかったのは見過ごせず、トラブルを軽減することが求められる」と指摘しています。


電力不足、経営悪化…原発再稼働を推し進めたい事情

今回の事態によって、2月26日に予定されている営業運転はどうなるのでしょうか。


東京電力は「時間に余裕を持って起動工程を設定しているので、スケジュールへの影響は少ないのではないか」としています。

そこには、原発再稼働を推し進めたい事情もあるようです。


▼資源エネルギー庁による、2026年8月の東京エリアの電力需給の見通しによると、火力発電所の補修や休止によって、予備率が0.9%になると予測されています。

電力の安定供給に最低限必要とされる予備率が3%なので、この夏、電力が不足する可能性があるということです。


また、▼東京電力の経営悪化という事情も挙げられます。

2025年度の中間期決算で7123億円という過去最大の赤字額を出しているなか、原発1基の再稼働で約1000億円の収益改善が見込まれるといいます。

原発稼働が電気代にすでに反映されているため、今後、私たちの電気代にも影響が出てくるとみられます。


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