東京・歌舞伎町でマッチングアプリを利用した“ぼったくり営業”を繰り返していたとみられるバーが摘発された事件。新たに店の責任者の男が逮捕されました。店内では“ぼったくりの指示”が巧妙に飛び交っていました。
誘われるまま入った店で“思わぬ高額請求”を迫られる。警視庁が警戒を強めています。「ぼったくり」をめぐり、また逮捕者が。
吉田匠里容疑者(25)は先月、自身が責任者として勤める新宿・歌舞伎町のバーで、無許可で女性従業員に客を接待させた疑いがもたれています。
先月23日には、女性従業員の中沢美亜容疑者ら4人がすでに逮捕されていました。
歌舞伎町の地下にあるバーで、一体何が行われていたのか。
記者
「女らは従業員であることを伏せ、デートを装って、男性を店へ誘っていました」
マッチングアプリを悪用した“ぼったくり営業”です。まず、吉田容疑者らがアプリで男性を物色。マッチングが成立すると…
中沢美亜容疑者ら
「以前入れなかった店に行きたい」
今度は中沢容疑者らが従業員であることを隠し、「1時間5000円で飲み放題」の店があると言って男性を案内。しかし、店内では男性の知らないところで、“ぼったくりの指示”が飛び交っていたのです。
「そろそろショットを頼むように」
「そろそろ会計して」
トランプを使った勝負を持ち掛け、「罰ゲーム」用にアルコール度数の高い酒を大量に提供。「飲み放題の対象外」として、高額請求をしていたということです。
店の回転率をあげるためか、時にはこんな指示も…
「その客、メニュー説明の時に乗り気ではなかったから、早く店から出そう」
2年前、別の店で同様の被害に遭ったと訴える男性は。
男性(30代)
「ショットを頼む勢いが異様だなとは思ったんですけど、会計をバって出されるまでは、ぼったくりだって私は気づかなかったですね」
「遅延損害金」という名目の50万円を含め、93万円あまりを支払うことになったといいます。
男性(30代)
「しばらくはやっぱり、精神的なダメージの方が大きかったですね。(弁護士から聞いた話では)被害者は9.5割くらい泣き寝入りしてる。被害報告とかが何件も上がれば、警察も全く動かないわけではないので、(被害者の方も)頑張ってほしいなと」
マッチングアプリを利用したぼったくりの被害相談は、去年1年間に新宿警察署の管内だけでおよそ360件と、ここ数年で急増しているといいます。
今回摘発された店でも、組織的に“ぼったくり行為”が行われていたとみて、警視庁はカネの流れやさらに上位の指示役について捜査しています。
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