物価高が家計をひっ迫するなか、「すき家」が牛丼並盛を480円から450円に値下げしました。実に11年ぶりということですが、その狙いとは?
「やっぱり厳しい」1400超の食品値上げ
大きめのから揚げを乗せた950円の「ぶっかけ丼」が名物だという、都内のから揚げ専門店「くにちゃんずキッチン」。
くにちゃんずキッチン 丸山邦夫店長
「1000円握りしめて来てくれれば、何とか食べられるようにしていますが、それも限界があると思います」
鶏肉にコメ、食用油などから揚げに欠かせない食材の高騰が直撃しています。
くにちゃんずキッチン 丸山邦夫店長
「値段を上げたくても皆さんの給料が上がらないから、私たちだけ上げるわけにもいかない。やっぱり厳しい」
値上げの秋。今月に入り、1400を超える食品が値上げされました。
牛丼・ラーメン…「値下げ」なぜ?
その一方で、「すき家」は4日、牛丼並盛を480円から450円に、30円値下げしました。すき家の値下げは11年ぶりです。
街の人
「えーすごい!30円もですか。この時代に逆行して値下げは人気が上がります。僕も食べに行きたいです」
競合と比べると、並盛の価格は「吉野家」が498円、「松屋」が460円のため、「すき家」が最安値になりました。
コメも肉も人件費も上がる中、値下げする理由は…
すき家 商品企画担当
「物価高の影響で実質賃金の上昇は限定的かなと考えています。より多くの方に牛丼を召し上がっていただきたい」
ほかにも、フードデリバリーの出前館は11月までの限定で、名古屋や神戸などで店頭価格と同じにする値下げをスタート。
「清六家」の豚骨醤油ラーメンは2000円から1200円になり、注文は5倍に増えたということです。
ディスカウントストア「ミスターマックス」では、今月限定で日用品や食品など約500品目の値下げに踏み切りました。
パックご飯8個入りは100円値下げ。コーンのスナック菓子は50円値下げ。商品を大量に仕入れて陳列数を増やし、補充作業などの人件費を削減。その結果、値下げが可能になったということです。
買い物客
「子どものお菓子とか飲み物とか、本当にすぐなくなるものが安いので助かってます」
背景にあるのは、私たちの懐事情です。
家計の支出に占める食費の割合を示す「エンゲル係数」は、43年ぶりの高水準になっています。
第一生命経済研究所の熊野英生氏は、値下げの動きについて「より安いものにシフトしていく消費者の受け皿を作ろうとしているのではないか」と指摘しています。
買い物客
「(値下げは)嬉しい。買わないで良いかなって思うものも買っちゃうし」
「同じものを買うにしても、値下げされているお店をどうしても探してしまうので、選択肢としてはうれしいですね」
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