相次ぐサイバー攻撃による情報漏洩。個人情報の漏洩だけでなく、ついに個人の資産にまで被害が及んだケースも出てきました。
【写真で見る】サイバー攻撃から資産を守るには 個人でできる“4つの対策”
FX取引のシステムを提供するGMOは、見舞金として5000円、カーシェアリングサービスのタイムズカーはお見舞いとして3000円相当を支払うとしています。
この金額は妥当だと思いますか?
2秒で400万円超の金銭的被害も…GMOに不正アクセス
山形純菜キャスター:
サイバー攻撃によって、個人情報の漏洩だけではなく、さまざまな被害が出てきています。
10月21日、GMOインターネットグループが提供するFX取引などのサーバーに不正アクセスがありました。
▼GMOインターネットが展開「お名前.comデスクトップクラウド」
・不正アクセス公表(10月21日)
→2万6739件
→取引口座のIDやパスワードが不正に使用された可能性
GMOサービスを利用しているFX歴10年の男性(44歳)は「2秒間で400万円以上失う」被害にあったとのこと。
このように、個人情報の流出だけではなく、金銭的な損失も出ています。
GMOに脅迫 狙いは“身代金”か
山形キャスター:
サイバーセキュリティ対策に詳しい三井物産セキュアディレクションの福田美香さんによると、狙いは”身代金”だということです。
▼資産消失までの仕組み
(1)サーバーに侵入
(2)パスワードを盗む
(3)損する取引を繰り返す
→狙いは“身代金”
実際、GMOに対し、10月27日正午までに100万ドルを要求。
応じない場合「顧客個人のデータにも攻撃を加える」と脅迫があったといいます。
今回の被害に対しGMOは利用者への対応として、
▼見舞金:一律5000円
▼不正取引の損失は“補償” するとしています。
タイムズカーは見舞金3000円 過去の事例での判決は?
山形キャスター:
9月には、カーシェア大手のタイムズカーで約660万件の個人情報が流出しました。
このうち、不正アクセスで運転免許証などの“画像データ”が流出した約146万人に対し、お見舞いとして3000円相当を支払うと発表。
これに対して26日、集団訴訟の動きがありました。
▼3000円の補償は少なすぎる
▼今後なりすましの危険性など“精神的損害”もある
これらを理由に、親会社のパーク24などに損害賠償を求める訴えを起こす方針を固めたということです。
「見舞金3000円」は妥当なのでしょうか。
牛島総合法律事務所の影島広泰弁護士によると、
▼企業対応の相場感から見ると“手厚い補償”である
一方…
▼補償対象が、個人情報が流出した約660万件のうち、画像データが流出した約146万人に絞られていて、“不公平感が生まれるリスク”
があると指摘しています。
過去の事例を見てみると、以下のような事例がありました。
【大手エステサロンTBC】
▼事案(2002年)
・HPから約5万人分の個人情報が流出
・中には女性客の身体的な情報も
→損害賠償(東京地裁・2007年)
最大3万5000円 支払い命じる
【教育事業 ベネッセコーポレーション】
▼事案(2014年)
・約2900万件の個人情報が流出
・保護者や子どもの名前・性別・生年月日など
→損害賠償(東京地裁・2023年)
最大3300円 支払い命じる
企業から100%に近い補償の可能性 個人で資産を守るには
山形キャスター:
今やインターネットバンキングやNISAなども危ないのではないかと、不安に思う人も多いと思われます。
個人的な資産をどうやって守っていけばいいのでしょうか。
サイバーセキュリティ対策に詳しい福田さんによると、「銀行や証券会社など資産を預かるシステムは簡単には破られない」といいます。
しかし、AIなども発達しているため、「攻撃を100%防ぐことは難しく」、個人でできる対策が重要になってくるということです。
【個人でできる“4つの対策”】
・パスワードを使い回さない
・「二段階認証」を活用
・ログイン通知、取引通知をオンにする
・怪しいメールやサイトは開かない
対策をしっかりしておけば、もし被害に遭った場合でも、これだけ対応していたとして、企業から100%に近い補償を受けられる可能性もあるということです。
井上貴博キャスター:
何事もゼロリスクはないので、パスワードは漏れる前提で設定した方が良いと思います。そして、何も完全に信用しないという心がけが必要になると思います。
演出家 宮本亞門さん:
生きていくうえで厳しいですよね。本当に何も信用できなくなってきていますから。
出水麻衣キャスター:
企業側の対応としては、「能動的サイバー防御」と言い、攻撃される前に悪意のあるサイトに先制攻撃をして攻撃を無害化する取り組みがあります。
この取り組みは10月から新たな法律が施行されて日本でもできるようになっているので、この議論も加速してほしいと思います。
井上キャスター:
この取り組みは主に政府と自衛隊が行いますが、本当に使用していいのかという問題もあります。また、政府がまずは使用するべきだという議論もあります。
そして、実社会では専守防衛が一般的なので、ネットの世界だけが先制攻撃を許していいのかなど、議論の余地はたくさんあります。
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<プロフィール>
宮本亞門さん
東洋人初の演出家としてブロードウェイで上演
前立腺がんを克服した経験も
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